魔界転生(上) 山田風太郎忍法帖(6) (講談社文庫)

  • 講談社 (1999年4月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (526ページ) / ISBN・EAN: 9784062645423

作品紹介・あらすじ

心をこの世に残しつつ死の際に立った男が愛する女と交る――と、1ヶ月後にその女胎を裂いて男が再誕する。妖異凄絶の忍法「魔界転生(てんしょう)」。血風の中に甦る大剣鬼は天草四郎を筆頭に、宮本武蔵、荒木又右衛門、柳生但馬守(たじまのかみ)……。背後で操る森宗意軒(そういけん)と由比正雪(しょうせつ)。紀伊大納言頼宣をそそのかして天下を大乱に導くか!?

みんなの感想まとめ

異界から蘇った剣豪たちとの戦いを描く伝奇小説で、主人公の柳生十兵衛が繰り広げる壮絶な戦闘が魅力です。個性的なキャラクターたちが、忍法「魔界転生」によって甦り、歴史上の名剣士たちとの対峙を繰り広げる様子...

感想・レビュー・書評

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  • せがわさんによるコミカライズ版に触発されて、久々に。
    相変わらずのテンポの良さで、上下巻と一気読み。

    主人公は、柳生十兵衛とその仲間たち。
    敵対するは、とある忍法で転生した、7人の武芸者。

    その名は、、荒木又右衛門、天草四郎、田宮坊太郎、宮本武蔵、
    宝蔵院胤舜、柳生但馬守、柳生如雲斎と、錚々たる名が連なっています。

    彼ら、史実では実現できていない武芸者たちの戦いが、
    山田さん好みの「魔人」との設定をクロスさせて描かれていきます。

    メインで戦うのは十兵衛ですが、真っ向勝負に終始しているわけではなく、
    わずかながらでもの、地の利、人の利、天の利をとって戦っていくのも、また。

    決して完全無欠の主人公として描かれてはおらず、
    物語の設定では、武蔵が最強の剣腕を持っているような感じに。

    対する十兵衛は、武蔵も含めてどのようにして勝利するのか、、
    それだけでも、ページを捲る手が止まりません。。

    初めて読んだのは中学化高校の頃でしたが、理屈抜きで面白い、
    エンターテイメントとはこういうことかとあらためて。

    これが1960年代に書かれたというのが、凄いとも。
    個人的には『甲賀忍法帖』との双璧の忍法帖です。

  • 6年前くらい前に1回と、最近また読んだ。
    深作欣二の方の映画も見た。

    タイトルは初めこれじゃなかったらしいが、こっちにして正解。
    伝奇ものはやっぱり面白いなあ!
    なんで今でも流行んないのかな?
    山風がやり過ぎちゃったのかなあ。

    歴史はさして詳しくないんですが、
    山風のおかげでちょこちょこ知れました。
    まさにエログロナンセンスの極み。
    これだけあっけらかんと女性が道具にされてるのに嫌悪感を感じないのは、
    十兵衛サイドの三女子の愛らしさでしょうね。

    正雪の怪人ぷりが良い。
    魔人が全て大人物なのも良い。
    これはほんとに面白いなあ!

  • 忍法・魔界転生により蘇った剣豪たちに
    柳生十兵衛が立ち向かう伝奇小説。

    エロティシズムの向こうにある
    男のロマンみたいなものが
    私にはまだよく分からないようで…
    「生前にできなかったことをしてみたい」
    が、それかーい!と突っ込んでしまった。

    舞台ではどう表現されるのか楽しみ。

  • 古い映画で見たことがあるのですが、原作はストーリーがかなり違いました。
    島原の乱から始まるところ、一度死んだ人が魔術によって甦るところは同じですが、原作は由井正雪と紀州大納言が引き起こす幕府転覆の企ての他に、有名な柳生家の江戸と尾張の確執も絡めていて、映画よりはるかに充実しています。
    まだ半分なので、下巻が楽しみです。

  • 山田風太郎が描く伝奇時代活劇の傑作。天草四郎、宮本武蔵、宝蔵院胤舜、田宮坊太郎、荒木又右衛門、柳生但馬守、柳生如雲斎という歴代の名うての剣鬼たちが忍法魔界転生によって蘇り、魔人となって幕府の転覆を図るというストーリーがまず面白い。それに挑む飄々とした主人公の柳生十兵衛もカッコ良く、柳生一族の異端児という設定もいい。他にも、話の中核である魔界転生は日本古来の忍法に西洋の魔術を掛け合わせたハイブリットであったりと、とにかく細部に渡って読み手のロマンをくすぐってくる。

    能力バトルものの元祖というだけあってバトル描写は最高で、田宮流抜刀術の田宮平兵衛と関口流柔術の関口柔心という強すぎるジジイキャラ二人が追っ手を阻むという展開も素晴らしかった。展開的に負けフラグかつ噛ませ犬ではあるものの、凡百のバトル描写と違って戦いの内容に密度がある。

    田宮は馬の足を抜刀術で切り飛ばしてバランスを崩すも、魔人となった胤舜は脅威の反射神経を見せて空中で反転して田宮を迎撃。かわせないと見るや、槍に貫かれたまま相打ちを図るも、田宮坊太郎が介入し、一族の長を切るーー。この一連の読み合いと流れには感嘆してしまった。

    関口柔心は青竹を敷き詰めてトラップを作り、無手となって敵を誘って隠し持った逆手に持った十手で又右衛門の刀を受けると、少林寺の足技で攻撃。相手が青竹を踏んでたたらを踏んで転んだ所を追撃、という作戦もさることながら、そこに割って入った宮本武蔵が持ち前の腕力で十手ごと重心を押さえ込むと同時に、もう片方の小刀を抜き、二刀流で切るという離れ技による対策も凄まじい。

    この二つは短いながらも上巻のベストバウトであり、やはり山田風太郎のバトル描写は傑作であると思う。下巻も期待。

  • このドラゴンボール的展開よ。何となくるろうに剣心がオマージュしていることもわかったり。問題は柳生の区別がつかないこと。

  • 初読は映画上映1981年のころなので、40年以上前。
    映画の印象が強く、小説はあまり覚えていなかった。
    40年以上ぶりの再読、おもしろかった。

    上巻は、魔界転生衆の一人しか戦っていないが、あまり超人ではなく、対抗する十兵衛も人間技範疇なので興ざめせずに読めた。

  • 熱いバトル漫画!…じゃなくて小説。忍術ってすげー

    転生は簡単にできるものではなく、本人の転生したいという執念が必要。生きているうちに術をかけないと駄目なのか。剣豪達が服従させられたり邪悪に染まっていくというのは、強キャラを尊厳破壊する快感がちょっとある。
    格好いいですね、柳生十兵衛。上巻でまだ一人しか相手にしていないのに、彼はこの先どうなってしまうのか。

  • 時代小説を読むのは初めて。舞台化と聞いて、手に取りました。
    独特の文体が肌になじまないのか、読み進めるのに少しばかり苦労しました。
    ここまで読んだら下巻も完走したいところ…

  • 個人的には宗矩と十兵衛の決闘までの流れが一番盛り上がる所だと思っているのですが(あと魔人化していく過程)、
    宗矩を倒した後、武蔵との対決まで持ってく展開が、何度読んでも
    「なんでこの流れをスピード落とさずに進められるんだ……!?」と思う。
    おかげで荒木又右衛門がなんで出てくるのか、昔の講談物を読むまで全然訳が分かりませんでした……。
    昔は武蔵に匹敵するぐらいの剣豪扱いだったんですね。

  • 2017年12月10日に紹介されました!

  •  柳生十兵衛が、よみがえった名剣士、田宮坊太郎、宝蔵院胤舜、天草四郎、荒木又右衛門、柳生如雲斎、柳生但馬守、宮本武蔵と闘う幻想的剣豪小説です。とにかく上巻は異常な事態が起こっていく過程、十兵衛が事件にかかわる過程など、異様な迫力に満ちていてとても面白いです。

  • 一刀両断という言葉が似合う作品。一撃で決まるところが好き。

  • さすが山田風太郎というべきエンターテイメント作品。
    有名剣豪たちが色欲と力に染まって歪み、黄泉の世界から復活。
    それに対峙する柳生十兵衛との死闘。
    時代劇版スーパーヒーロー大結集であり、夢の対決を叶えてくれるというツボを心得たストーリー!
    闇堕ち設定はいつの世代でも読者の心をくすぐるという好例かと思います。

  • 下巻に記載

  • 感想は下巻。

  • 高校のときはまった。
    すごい面白い。傑作

  • 再読。言わずと知れた忍法帖、伝奇小説の金字塔。奇抜な着想、妖しくも美しい世界、そのどれもが素晴らしい。
    なによりも魅力的なのは、宮本武蔵、荒木又右衛門、天草四郎……忍法「魔界転生」により死から甦ってきた転生衆。序盤の大半を彼らの転生に費やす構成がサスペンスを盛り上げる。
    戦いの激化を予感させつつ〈下巻〉へ。

  • 6月19日に、吉祥寺の前進座に。お芝居観に行く前に図書館で借りて、上下巻とも読了!読み進むうちに、そこに引き込まれ、自分も巡礼姿で一緒に旅をしていたような。様々な大切な事、思い返すような、不思議な時間で魅了され。頭の中で描いていた世界を、次の日舞台で具現化して頂き、それぞれをより深く味わう事が出来た。
    やはり、もう一度じっくり読みたい。

  • 古風な文で読みづらいとこもある。だがそれがイイ!

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著者プロフィール

山田 風太郎(やまだ・ふうたろう):一九二二年兵庫県生まれ。『甲賀忍法帖』『くノ一忍法帖』などで忍法帖ブームを巻き起こす。『眼中の悪魔』及び『虚像淫楽』で探偵作家クラブ賞(現日本推理作家協会賞)短編賞受賞。九七年菊池寛賞を受賞。『警視庁草紙』『戦中派不戦日記』『戦中派虫けら日記』などの日記文学、『人間臨終図巻』ほか著書多数。二〇〇一年没。


「2025年 『東海道綺譚 時代小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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