冷たい密室と博士たち (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 7999
レビュー : 753
  • Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062645607

感想・レビュー・書評

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  • 191007*読了
    私の中で何度目かの森博嗣ブームが来ており、森博嗣さんの小説、全部読みたい!という動機から、「F」のみ読んでいたS&Mシリーズから読んでいくことにしました。
    森さんの小説の好きなところの一つに、キャラクターが理系すぎる、というのがあります。理系すぎて、文系の私からしたら何を言ってるのかははっきり理解できない。20年以上前の小説なので、そういう意味でも今のPCとは使い方が違う部分もあるんだろうけど、それだけじゃなく理解できない話が出てくる。それでも、おもしろい。ここがすごいところです。そしてトリックは文系の私でも謎解きの後、ちゃんと理解できる。そこは読者を理解不能のままにはしない、というところがやっぱり人気の理由でもあるのかも。
    密室殺人、あれやこれやとトリックを考えてはいたのですが、あ!これが伏線だったのね…とまるで解けず。この人かも、と思ったことはあったんだけど、トリックの解明までは至りませんでした。
    この調子でどんどん読むぞー!読みたい欲が溢れております。

  • 理系ミステリー、犀川&萌絵シリーズ第2作であり、森博嗣が最初に書いた小説でもある。おもしろかった~!
    N大工学部を舞台に起こる殺人事件の謎を解くため、夜中の暗く冷たい研究施設に萌絵が忍び込む場面ではドッキドキし、終盤やっと犯人がわかった瞬間は鳥肌がたち、その犯人特定に至った経過をまるで講義の様にみんなに説明する犀川先生はかっこ良くてニヤニヤしました。

    終わりにある、大好きな台詞。
    社会に出て、数学が何の役に立つかとの問いへの先生の答え。「何故、役にたたなくちゃあいけないのか。だいたい、役に立たないものの方が楽しいじゃないか。音楽だって、芸術だって……」この先もっとつづくのですが、この部分のみならず、はぁ~、なるほどなぁと関心させられる台詞がいっぱいで、犀川先生の頭脳にたびたびキュンとしました。

  • 再読。S&Mシリーズ第二弾。

    前作の『F』に比べると派手なトリックも天才的な人間も登場しないので、S&Mシリーズの中でも微妙な評価になりがちな本作。でも個人的には非常に人間的な被害者加害者の関係が嫌いになれない感じ。

    シリーズ的には第二弾だけれども、森博嗣が初めて書いた小説としてはこちらが先。なので実質的には処女作という扱いか。確か約一週間ほどで書き上げたらしいけれど、きっと私の一生分の頭脳がそこにあったように思われる。

    事件が解決した後の犀川西之園コンビのやりとりにいつもにやにやとしてしまう。沈黙と秘密は、いったい何が違うのか。

  • S&Mシリーズの2作目です。
    前作の『すべてがFになる』が私的にとてもおもしろかったので、この『冷たい密室と博士たち』もおもしろいんだろうなと期待して読み始めました。

    予想通り今回もおもしろかったです!
    すべてがFになるは、結末というか犯人が結構予想できてしまったんですが、今回はなかなか予想できませんでした。
    この人かな?あれやっぱり違うかな?この人も怪しいかな?みたいな感じで読み進めていって、結局真相が明かされるまで大した予想ができませんでした。
    トリックは前作はとにかくすごいって感じだったんですが、今作はなるほどって感じで納得もできました。
    裏の裏は表ですね。
    真相は切ないというか哀しかったです。

    犀川先生があいかわらず素敵でした。
    萌絵もあいかわらずな感じだったし。
    このコンビ好きです。
    あと、最後の一文が私的にすごい好きです。
    早く3作目も読みたいです。

  • 既読
    再読

  • "学問の虚しさを知ることが、学問の第一歩”というフレーズがとても好き。

  • <本全体、あるいは各章ごとの概要>

    <個人的な知識・ターム>
    * 覚えておきたい事(本全体の主張と関係なくともよい) + キーワードで興味のあるもの
    * 短い説明とページを記入
    <引用>

    <自分の見解>
    * 読後感・意見・反論・補足など書きたいと思ったこと

    <読書回数>

  • 【あらすじ】
    同級生で同僚の喜多北斗に誘われ、彼の在籍する「極地環境研究センタ」を訪れた犀川と萌絵。極地研では、氷点下20度という低温の状態で様々な実験が行われていた。犀川たちが訪れたその夜、衆人環視かつ密室状態の冷たい実験室の中で、男女2人の院生が刺殺体となって発見される。殺害された2人と犯人はどのようにして実験室に入ったのか。
    【感想】
    実験室の出入り口がいくつかあることと、実験室に入るための防寒スーツは全身を覆うため顔を認識できない。従って、誰が何をしたのか、後から順をたどって考えようとしてみてもそれができない。そんな条件が重なって、事件が起きても捜査が難しく、さらに起きる事件で条件はより悪化し…わたしも、頭の中がこんがらがってしまった。いつもなら、何とか状況についていこうと必死になるけれど、今回ばかりはただただ、指をくわえて見つめているしかなかった。事件のトリックはもちろん、動機なんてまったくもってわからなくて、それを知った時には、人間関係ってこんなにも複雑になるものなんだなあって思うほどだった。

  • ドキドキした…ちょっと専門的なところはわからなかったけど、前作より心臓に悪かったです。落ちもすっきり。

  • 再読。S&Mシリーズ2作目。トリックは1作目よりも分かりやすく、終盤になるにつれ、ページを捲るのが楽しくなりました。動機の方も現実的というか、人間らしいというか。ただ、やはり、普通の人間には成し得ない計画、それを実行した市ノ瀬さんと木熊教授の心情に恐怖を覚えました。

著者プロフィール

森 博嗣(もり ひろし)
1957年、愛知県生まれ。作家、元研究者。名古屋大学工学部建築学科、同大学大学院修士課程修了を経て、三重大学工学部助手、名古屋大学助教授。名古屋大学で工学博士を取得し、2005年退職。学会で数々の受賞歴がある。
作家として、1996年に『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞し、同作で作家デビュー。S&Mシリーズとして代表作の一つに。『スカイ・クロラ』シリーズは本人も認める代表作で、2008年アニメ映画化された。その他にも非常に多くの著作がある。

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