奪取(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.73
  • (288)
  • (360)
  • (490)
  • (46)
  • (10)
本棚登録 : 3112
感想 : 249
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062645669

作品紹介・あらすじ

偽札をつくりあげた者が勝利者となる!傑作長編
1260万円。友人の雅人がヤクザの街金にはめられて作った借金を返すため、大胆な偽札作りを2人で実行しようとする道郎・22歳。パソコンや機械に詳しい彼ならではのアイデアで、大金入手まであと一歩と迫ったが…。日本推理作家協会賞と山本周五郎賞をW受賞した、涙と笑いの傑作長編サスペンス!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 最初の数ページ読んで、何だかつまらなそうだなと放っておいたのですが、最近続きを読みだしたら止まらない!
    展開の速さと、スリス感、臨場感も溢れていてあっという間に一冊が終わってしまいました。

    下巻にも期待!

  • 作者自身が本当に偽札を作ったんじゃないかと思うくらい細かな技術が書かれてますね。印刷技術はひと昔前の感じがありますがなかなか懐かしい。
    さてさて、職人技で国が威信をかけた技術を凌駕できるのか、さあ下巻にいきましょう。

  • 色々なことが畳みかけるように起こって、勢いがある。
    けっこう厚い本なのに、面白くてすぐに読めた。
    雅人と道郎の雰囲気がすごくいい。後半に出てくるおじいさんや幸緒のキャラクターも素敵。

  • 偽札造りは犯罪

  • 夫の友人からお借りしました。
    またまた初めての作家さんです。

    偽札を使ってヤクザや銀行に復讐をしていくというエンタメ小説です。
    偽札づくりの過程がとにかく詳細で、紙の原料となる植物を育てるところから徹底して行うそのリアルさは、読み手にとっては専門用語が多すぎて多少うんざりする部分でもありましたがその反面、こんなに詳細に説明して大丈夫なんだろうかと心配になるほど・・・
    ということは、とてもリアルに受け止めているということなので著者の狙い通りなのかしら(笑)

    それはともかく、1000頁近くもある長編小説なのに基本的には話のテンポがよくて、スルスル読めてしまいました。
    エンタメ性抜群。

    また、最後は賛否両論あるみたいですが、悪銭身に付かず、ってことで。情熱も衰えないのでまあヨシとします。
    それよりも、ヒロインの女の子のキャラが好きじゃなかったわ。男性ウケしそうだけど。どうなんだろ?

  • ヤクザから借金に追われて偽札作りをしていく話。偽札作りの過程が細かく、専門的なワードも多いがその分イメージしやすくまるで漫画を読んでいるかのよう。
    途中でおじいさんが登場するあたりから話のテンポがかわる。もっとアウトローな話で終わるのかと思ったが最後は意外。

  • 手塚道郎・22歳は、友人の西嶋雅人がヤクザの街金に嵌められ作った借金を返す為、パソコンや機械を駆使し大胆な偽札造りに挑む−。

    上下巻で結構なページ数があるけど、そのボリューム感を全く気にさせない。
    登場人物は必要最低限に絞り込み、無駄を省いた展開はスピード感があり重厚な文体でもテンポ良く読める。
    偽札造りがメインなので小難しい専門用語が頻繁に出てくるにも関わらず、決して飽きがこない。
    キャラはそれぞれが個性的で際立っていて魅力があり、「偽札造り」に沿った会話も小難しいのに軽快でユーモアがあって楽しい。オチの「真保裕一」はご愛嬌か。読み応えは抜群、読了感は爽快。

    真保裕一と言えば「ホワイトアウト」が有名だけれども、個人的には「奪取」はそれを越えていると思う。

  • 友人の借金返済のために偽札を作ることになるという話。本当にお札がつくれるような気になる。

  • 精巧な偽札は、既に本物だ!
    まさにその通り!
    偽札作りにかける男たち+女の子。気持ちいいやつらばっかりで、サイコー!
    スピード感溢れる痛快娯楽作品!

  • 友人の西嶋雅人がヤクザにはめられ1260万円の借金を抱えてしまい、主人公の手塚道郎は雅人と二人で偽札作りを始めます。機械に詳しい道郎と肉体派の雅人。この二人のやりとりが好きでした。返済期限が迫るも二人はどこか陽気で軽快。上下巻とあるのですが一気読みでした!

全249件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

真保裕一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×