ブラジル蝶の謎 (講談社文庫)

  • 講談社 (1999年5月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (334ページ) / ISBN・EAN: 9784062645713

作品紹介・あらすじ

国名シリーズ第3弾!

みんなの感想まとめ

多様な事件を通じて、独特のトリックやユーモアが楽しめる短編集です。火村とアリスのコンビが織り成す物語は、毎回異なる切り口で展開し、飽きることなく読み進められます。特に、離島での相続争いや博物館の蝶々オ...

感想・レビュー・書評

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  • 火村とアリスが毎回違う切り口で事件に挑む。
    ぶっ飛んだシュールなトリックもあれば、軽くてユーモアがあるものまで、作品ごとに味わいが変わるので全く飽きずに最後まで楽しかった。

    『ブラジル蝶の謎』
    大手サラ金社長の相続をめぐり、離島で暮らしていた弟が呼ばれ、会社役員たちと対立する。その構図だけで物語に引き込まれる。
    博物館の蝶々オタク学芸員の話も興味深くて、思わず蝶々について調べてしまった。
    火村の最後の一言が気になる。

    『彼女か彼か』
    「あらら〜ン、またいらしたの♡刑事さ〜ん」と、“Mr.マリリン”というバーの蘭ちゃんの語りで進んでいく構成が面白い。
    Audibleのナレーターは、インパクト大の蘭ちゃん役が妙に上手くて楽しかった。

    『鍵』
    殺人事件よりも“何の鍵なのか?”に焦点を当てたところは、捻りがあって面白い。
    始まりと終わりでまったく印象が変わった作品( ๐_๐)〣…。

    『蝶々がはばたく』
    蟹を食べに行こう!と計画する火村とアリスの仲良しぶりが、微笑ましい。
    駅のホームで何かを見て驚愕した男性。
    その男性から投げかけられた謎を解いていく安楽椅子探偵もの。
    今まで安楽椅子探偵の面白さがわからなかったけど、初めてワクワクした。
    余韻の残る読後感。あとがきに込められた有栖川さんの思いにぐっとくるものがあった。
    Audibleにて。

    Audibleで国名シリーズを聴きながらだと、面倒な家事も気分が軽くなって楽しくなる。
    気がつくと、いつもより丁寧に掃除をしている。
    火村&アリスのおかげで家事の時間がご褒美タイムに変わった。
    次は『英国庭園の謎』。楽しみ!

    • 土瓶さん
      無理や~。
      あそこやったっけ? って何度も同じとこ掃除しそう。
      結果キレイになっていいのかな(笑)
      無理や~。
      あそこやったっけ? って何度も同じとこ掃除しそう。
      結果キレイになっていいのかな(笑)
      2025/12/10
    • 1Q84O1さん
      Audibleを聴きながらあれこれと…、私には難しいかもしれませんw
      学生時代も音楽を聴きながら勉強とか無理でした
      最近、子どもたちがテレビ...
      Audibleを聴きながらあれこれと…、私には難しいかもしれませんw
      学生時代も音楽を聴きながら勉強とか無理でした
      最近、子どもたちがテレビを見ている隣で本を読むことにちょっと慣れてきました
      ただ、音量が大きくて集中できないときは諦めます…(-_-;)
      2025/12/11
    • Naotyさん
      1Qさん
      私も1Qさんと同じで、音楽聴きながらの勉強はムリなんです!
      カフェで本を読んでいても、隣の席の会話が気になって集中できなくなること...
      1Qさん
      私も1Qさんと同じで、音楽聴きながらの勉強はムリなんです!
      カフェで本を読んでいても、隣の席の会話が気になって集中できなくなることも…。隣の人も読書してるとホッとします。

      Audibleはヘッドホンで聴いているので、周りの音がシャットアウトされて意外と物語に没頭できるんです。
      家事は毎日のルーティンだから、脳を全く使ってないのかもしれません笑
      2025/12/11
  • 初っ端の表題作が読んでてすこぶるビミョーだったんで、不安だったんですが、後の話は普通に面白かった。
    特にラスト一行が印象的な「妄想日記」。
    よく考えたら当たり前なんだけど、意外と盲点な所が証拠になる「彼女か彼か」が特に良かった。

  • さらっと読める短編集。
    ちょこちょこと読み進めていける気楽さがいい。

    なかなか派手な『ブラジル蝶の謎』も良かったけれども、『彼女か彼か』は大胆で面白かった!
    『人喰いの滝』はできれば長編で、よりミステリアスな感じで読めたらなぁと思った。

    次の国名シリーズにも期待!

  • 国名シリーズ3作目。
    短編集で6この作品が入っている。
    蝶で始まり蝶で終わる。
    本当火村とアリスは仲良し。
    読みやすかった。

  • 国名シリーズの短篇集、6篇。
    表題作は〝ブラジル蝶の謎〟だが、〝蝶々がはばたく〟が強く印象に残った。

  • 火村有栖コンビは大好きだけど、今回は再読しないかな。個人的には好みの短編が無かったです。でも、これからも国名シリーズは読みます!!

  • 作家アリスの国名シリーズ三作目 短編集。表題作と宿から二人消失した謎を爽やかに解き明かす(蝶々がはばたく)がお気に入り アリスと火村の軽妙なやり取りが、最後まで楽しみつつ読み終えた。

  • 火村英生と作家アリスのコンビが謎を解く、「国名シリーズ第3弾」
    いつまで経っても大学生みたいなノリの二人の会話が楽しい。
    アリスが興味深いものからしょうもないものまで、考えられる推理を次から次へと披露しては、片っ端から火村に打ち砕かれる、という場面が一作品に一度くらいは登場し、かなり面白い。
    読者の推理もついでに打ち砕かれる場合も多い。


    『ブラジル蝶の謎』
    ロビンソンクルーソーな生活をしていた男はなぜ殺されたのか。
    雉も鳴かずば撃たれまい・・・
    『妄想日記』
    読み進むうち、段々と事情が分かってくるが、衝撃的であり悲劇であった。
    『彼女か彼か』
    ちょっと軽さが面白い。
    女装美人の魔法が解ける時とは・・・
    『鍵』
    今時そんなものあるの〜?
    あるなら見てみたい。
    『人喰いの滝』
    トリックを施していく場面を想像すると、ビジュアルがシュールすぎて笑える。
    よく思いつくなーと感心するしかない。
    『蝶々がはばたく』
    地球の裏側で起こった出来事が、若い二人の運命を後押しした?

  • 短編6作品
    ブラジル蝶の謎:被害者はサラ金社長の弟、社長は既に他界している。被害者は瀬戸内海の離島で社会と完全断絶していた。現場の豪邸は社長のコレクションの蝶が無数に貼り付けられていた。なぜ蝶なのか、なざ天井なのかの追求に火村と有栖が臨む。鮮やかな蝶の絵が思い浮かんでしまい方法や機会の推理を妨げられた。謎の解明はスマホ。最後に火村の言葉、人を殺したいと思ったことがあるから・・・

    妄想日記:自分が起こした交通事故でノイローゼになった被害者は地下室で暮らしていた。その被害者の屋敷で火だるまになって死亡した事件。動機と方法は推測がついたと思っていたがチョット違っていた。記号の日記は関係するのだろうか?なぜ火だるまなのだろうか?ゴムをなぜ使っていたのか?疑問が火村と有栖によって明らかになった。

    彼女か彼か:女装趣味の男が被害者だ。その男と揉め事を起こしていた3人が容疑者。恋敵、いとこ、隠し子の3人である。現場は被害者の自宅マンション。それぞれの証言をよく読むとおかしな点がある。それに気づく楽しみがある作品だった。

    鍵:社長秘書が殺される。社長の別荘が現場である。遺体のそばに落ちていた鍵が謎解きのカギとなる。
    鍵は何の鍵なのか、金庫や宝石箱や楽器やドアのような実用性(?)のある鍵ではない。中世ヨーロッパがヒントとなる。その鍵が動機を指し示している。

    人喰いの滝:岩手の千人滝に老人が落ちて死亡するところから始まる。自殺なのか他殺なのか?前年の夏に同じところで女優が落ちて死亡していたが遺体はあがっていない。火村と有栖によってこの2つの点が線となり謎が解かれていく。トリックが秀逸だと感じた。

    蝶々が羽ばたく:火村と有栖は北陸旅行に行くことに、火村が電車に遅れたために有栖一人が先に向かうが、偶然乗り合わせた紳士が35年前の謎の男女蒸発事件の2人を見つける。その紳士は途中で下車、有栖は火村と合流し、話だけで推理していく。

    どの作品も面白い、楽しめた。

  • 火村シリーズ4作目かな?短編集。
    短編集でも普通に一作一作がおもしろいんだけど、トリックの粗が気になったかも…

    『妄想日記』、あんなにしっかり創作文字が資料として出たから意味があるのかと思ったのに意味ないんかーい…
    でも焼死体になったことに関してはちゃんと理由があって、さすが有栖川有栖!てなった

    『彼か彼女か』、火村が嘘と見破った場面、ニューハーフのひとなら永久脱毛してるだろうから髭は生えないだろ…って思ったけど時代的にまだそんな脱毛はメジャーじゃなかったのかなあ?

  • 「ロシア紅茶の謎」を読了した次に読んだ本。
    短編集なので読みやすい。
    心理面より物理面に重きを置いたミステリー。

    この短編集の中では「彼か彼女か」が面白かった。
    冒頭の蘭ちゃんのセリフ、犯人は彼か彼女か、からとったものともいえるし、被害者が完璧な女装をしていたことからのタイトルともいえるし、謎解きにあたっての大きなヒントともいえる。
    蘭ちゃんの語りを主軸にしているのも、いつものパターンと違って良かった。

    あとは最後の「蝶々がはばたく」
    この作品を執筆されてから十六年後に大津波が来るとは予想されてはいなかったとは思いますが、なんとも言えない気持ちになりました。

  • 「ブラジル蝶の謎」にはじまり「蝶々がはばたく」で終わる、美しい構成の短編集。
    …なんだけど、最後の最後、蝶々がはばたくのラストに度肝抜かれた。一月十七日という日付ですぐにわかったけど、初出一覧の年月を見てまた鳥肌。そんなシレッと時事ネタを!?

    話としては彼女か彼かが一番「あーーそりゃそうだわ!!!」になったんだけど、衝撃具合で行ったらやっぱり鍵。鍵のオチ、マジで衝撃すぎる。
    というか缶詰になってる友達のところにそんなもの持って遊びに来るな!びっくりするやろ!!!!

  • 短編集なのでスケールは小さいがバラエティーに富んでおり、飽きずに読めた。

  • ・ブラジル蝶の謎
    タイトルにするほどの話ではなかったのでは…
    トリックというトリックでもなくただこっそり殺しに行ってこっそり電話握らせて…蝶もただの目眩し。
    動機も明かされないし正直なーんだって感じ。
    ・妄想日記
    疾患に関してちょっと専門的な内容。あの暗号日記わざわざ図が出てくるから何か意味があるのかと思ったらなかった笑
    最後1行が良かった。
    ・彼女か彼か
    犯人普通に予想ついた。でも語り口調で話進むのは面白かったな。
    ・鍵
    189pの1行目誤字かな。どの本でもそうだけど誤字脱字誤植見つけるとすごい気になっちゃう…
    しかも結局何の鍵かと思ったらまさかの貞操帯かい。ちょっとドン引き…茉莉も茉莉で何で大人しく従うんだ?それとも一郎が勝手に作ってただけでつけてはいなかったんかな…どっちにしても引くけど^^;
    ・人喰いの滝
    タイトルは凄くそそられるけどストーリーやトリックは割とあっさり。夜中の雪の中だから誰か来る可能性はかなり低いとはいえ見られたら一発アウトなトリックだな…
    ・蝶々がはばたく
    珍しく人が死なない笑
    逃亡に出た時に津波が足跡だけを消してくれるのは流石に都合良すぎだなと思ったけどたまにはこういう平和な謎解きもいいかも…?

    やっぱり長編ものと比べると全体的にあっさりしてて物足りない感は否めない。でもその分暇つぶしにさらっと読むには丁度いい^ ^

  • 今回も読みすすめる中で、自分の好みが分かって大変面白く読み進めた。

    以下、面白かった順に番号を振っている。

    ⑤『ブラジル蝶の謎』
    ④『妄想日記』
    ③『彼女か彼か』
    ⑥『鍵』
    ①『人喰いの滝』
    ②『蝶々がはばたく』

    やっぱり自分は島田荘司が好きなんだなと思いました。今回の短編集は「彼女か彼か」のような進め方も面白かったし、「蝶々がはばたく」のような消失トリックも面白かった。時代もあるのかもしれないが、当時読んでいたら面白さが違ったかも、と思う作品もちらほら。単純にいろんな作品に会えて読んでいて面白いので、国名シリーズは最後まで行こうと思います。

  • 火村・アリスのコンビが活躍する国名シリーズ第三弾。6篇収録のミステリ短編集。異国の蝶が天井を埋めた部屋で殺された男の事件に始まり、蝶々がはばたく祈りの物語で締めくくるというのがいい。一番好きなのは『人喰いの滝』。トリックよりも精霊流しが印象深かった。

    『ブラジル蝶の謎』
    美しい異国の蝶が天井を埋めた部屋で殺された男。なぜ蝶の標本は天井へと移されていたのか。殺害現場として不釣り合いな美しさを誇る部屋。その舞台の妙もさることながら、異国の蝶と犯罪、さらに火村の存在へと迫ってくる展開は鮮やか。ラストシーンの余韻がすごい。

    『妄想日記』
    焼死体で見つかった深山家の娘婿・宇田美彦。彼の妻は自殺。本人も交通事故の後遺症で言葉を話せなくなっていた。彼が遺した新作文字で書かれた日記の意味とは─。
    不可解な物品と焼死体の謎が解かれた時のゾクゾク感。意味がわかったら怖い話というか。言葉が話せなくても伝わるものはある。最後は思わず合掌してしまった。

    『彼女か彼か』
    女装趣味を持つヨウちゃんが殺された。遺産や男女トラブルの渦中にあったヨウちゃんを殺したのは誰か。オカマバーの蘭ちゃんの軽快なトークに始まり、容疑者たちの証言をつないで矛盾を暴く。当たり前のことが盲点になる面白さ。蘭ちゃんの快刀乱麻っぷりが楽しい。

    『鍵』
    別荘で主人の秘書が撲殺され、その近くには小さな鍵が。夫人は時を同じくして盗難に遭った宝石箱の鍵だと言う。それは殺人を解く鍵となりうるのか─。
    人を信頼するために人を束縛してしまうってやりがちだよね。それは人を信頼できない自分の弱さでしかないんだけど。いくら鍵をかけようとしても、人の心に鍵はかからない。

    『人喰いの滝』
    夏に起きた女優の川への転落死と、冬に起きた老人の崖下への転落死。女優を飲み込んだ「人喰いの滝」から真相を引きずり出せるのか。
    雪に残る足跡の謎は『スウェーデン館の謎』でもあったけど、今回はまた違った趣向で描いてくれる。その解き明かし方がお茶目というか、プロ顔負けで皮肉が効いてて好き。

    『蝶々がはばたく』
    電車にてアリスの隣に座った男性から聞いた35年前の友人たちの消失。足跡を残さぬまま蒸発した彼らをホームで見かけた男性の衝撃。彼らはいかにして消えたのか。
    まさに蝶というテーマを締めくくるにふさわしい一篇。運命は人を助ける奇跡も、人を襲う絶望も持っている。ぼくたちはただ、蝶々がはばたくのを願うことしかできない。

  • 読みやすい話だった。推理小説は楽して読みたいタイプだから、推理とかじゃなくて叙情重視の方が嬉しい。それにしてもタイトルの付け方が上手いなあ。

  • 国名シリーズ3作目で表題作を含む短編集。
    二人のコンビと事件の関わり方が毎回違うので新鮮で、それを保ちながらシリーズを重ねているのが改めて凄いし、だからこそ今でも続く人気シリーズなんでしょう。
    火村とアリスの掛け合いもいつも面白くて距離感とバランスがいいんですよね。

  • 作家アリスシリーズ。
    ・遺産相続した弟の殺害現場に蝶が飾られてた話
    ・精神病の男が謎の文字を残し殺された話
    ・女装家殺人事件の話
    ・ホテルに缶詰のアリスに陣中見舞い代わりに鍵と謎を届ける火村の話
    ・人喰いの滝で2人が死亡した話
    ・火村とアリスの北陸旅行の行きしなで聞いた人が消失した話

    どれも味の違う短編で読んでて楽しい。火村とアリス仲良いよなぁとほのぼのする。それでもまだ犯罪者を狩る理由は「人を殺したいと思ったことがあるから」という火村の真意はわからず。

  • 作家アリスシリーズで国名シリーズですね。
    表題作を含む六作の短編集でした。
    火村さんとアリスの活躍を見ることができました。
    ロジカルな謎解きは読んでいて楽しいですね。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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