- Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062645713
感想・レビュー・書評
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このシリーズの短編、無駄がなくて好き。
2020.7.4
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なるほどと思えた表題作。一番正解に近かった『彼女か彼か』、思わぬトリックの『人喰いの滝』、やや異色の『蝶々がはばたく』が特に楽しめた。いずれも発想や時代がしのばれて面白いと思った。国名シリーズはアイデアが秀逸だ。
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火村英生×有栖川有栖シリーズ6作目で、国名シリーズ3作目です。全6話の短編集です。個人的には表題作の「ブラジル蝶の謎」が一番堪能出来ました。「人喰いの滝」も面白い事は面白いのですが、その奇抜なトリックが脆いかなぁと。最後の「蝶々がはばたく」は血みどろの殺人事件でなく、ちょっとした謎解き物で良かったです。
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2016/12/01
蝶々に挟まれた6短編
ブラジル蝶の謎
文化に取り残されたら世界はどう見えるのだろうか?
妄想日記
科学に取り残されたら残るのはオカルトだけなのか?
日記は妄想でした
彼女か彼か
抗えない性別の差
オカマ口調ノリノリで書いてない?
鍵
宝石箱の鍵(意味深)
事件と関係ない謎が入ると勝手に絡めて考えてしまう……反省
人食いの滝
長靴の滝
長編にもできそう、そしたら別口からバレる気がする
蝶々がはばたく
でかい規模の謎。事件でも事故でもない、いうならぱ現象か。 -
火村アリスシリーズの国名シリーズ。割と初期の作品が多いからなのかどうなのか、割とスタンダードな感じの話が多かったように感じました。変化球じみたトリックというか真相とかはなかった・・・ような。ミステリ小説も結構奇をてらったものとかも多いのでこういうオーソドックスなものを読むとなんかホッとしてしまう。昔ながらの「中華そば」とか「カレーライス」みたいな。変わり種もたまにはいいけどそればっかりでも疲れちゃうっていうか。褒めてるのかどうなのか実によくわからない感想ではある。
しいて言えば表題作が最もオーソドックスなミステリミステリした感じで「鍵」がちょっとひねった感じ・・だろうか。 -
氏の国名シリーズは3冊目。重たい長編を読むのが続いていたのでちょっと軽かったが、相変わらずコンパクトに本格ぽい推理小説が楽しめたので良かった。表題の「ブラジル蝶の謎」は蝶の鮮やかな色彩が目に浮かぶようだが、理由が...。「妄想日記」の暗号のような文字はかなり解読しようと時間をかけてしまった。「人喰いの滝」や「蝶々がはばたく」のように現場の見取り図が出てくると反射的に推理本能が働き、作者との勝負が始まってしまう自分が面白かった。「人喰い..」は島田荘司氏の助言に従って追加したという最初のフラッシュバック部分が作品内で効いていると思う。
「蝶々が...」は最後の数行とこの作品に関する氏のあとがきに、今だからこそ考えさせられる。 -
ミステリーの書き方を読んだとき知った「蝶々がはばたく」をようやく読むことができた。プロット作りの過程を紹介されていたので、いつもとは違った楽しみ方ができた。その他の作品で面白かったのは「鍵」。まさか違うだろうと思っていた真相通りだったが、なかなか皮肉めいた感じがして面白かった。
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