地下鉄に乗って (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 5086
レビュー : 679
  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062645973

作品紹介・あらすじ

永田町の地下鉄駅の階段を上がると、そこは三十年前の風景。ワンマンな父に反発し自殺した兄が現れた。さらに満州に出征する父を目撃し、また戦後闇市で精力的に商いに励む父に出会う。だが封印された"過去"に行ったため…。思わず涙がこぼれ落ちる感動の浅田ワールド。吉川英治文学新人賞に輝く名作。

感想・レビュー・書評

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  • 郷愁なのかな。メトロ愛とともに古い時代を思い起こしてのタイムスリップ。あちこちにちりばめられた点が少しずつ繋がっていきながら物語は思いもよらぬ展開へ。みち子の一途さがたまらない。悲しみや苦しみを封印しながら過去との葛藤を垣間見ることができた主人公は幸せだったのだろうか。
    辛くても運命に抗うことのできない切ない物語。

  • なし

  • タイムトラベ専門書店utoutoさんで購入した作品。傑作が多い吉川英治文学新人賞ということで少し期待しすぎた感はあるけど、タイムスリップをうまく使ってる話だと思います。

  • 久しぶりの浅田次郎。そうそう彼らしい世界観。メトロへの愛を感じる。昔の日本を垣間見れて興味深い。

  • 36504

  • うーん、うーん…

    「キングダム」実写化の流れから、私の大沢たかおさん欲発動中。
    「メトロに乗って」ちゃんと見てないって事で原作を手に取る。

    親父と息子のよくわからない関係を、何かでスッキリさせたお話なのであろう。
    きっと時代とか生きてきた環境のせいなのであろう。
    そう思うことにした。

    私は、確信犯かそうでないかは置いといて佐吉や真次のような人をなぎ倒して行くタイプのエネルギーの使い方をする方々が非常に苦手である。
    他にやり方、言い方があるだろうに…と思ってしまう。

    昭和のおじさんだから仕方ないと昭和のおばさんは思うのであった。

  • よく纏まった作品だと思うのですが…、選択と行動が哀しすぎる。誰か幸せになるのですかね

  • 小さな衣料会社に勤める営業マンの真次。大会社の社長で家族を思いやらない父に反発して、兄は高校時代に自殺。真次も大学時代に家を出て、それから父親とは縁を絶っている。
    そんなある日、地下鉄の出口から外に出ると、いつもの風景とは変わっている。
    兄が自殺した直前にタイムトリップしていたのだ。

    それから続く数回のタイムトリップで、どんどん昔に遡っていき、父の過去や兄の自殺の真相を知ることになる。

    このタイムトリップは何なのか?
    おそらく、何者かの意志なのだろう。
    意志には理由がなくっちゃいけない。
    理由があるからには、結果がある。

    お話の最後に怒涛のように描かれる理由と結果は、とても悲しく辛いものだけれど、なぜだか後味の悪いものではない。
    家族の愛とか、パートナーへの愛とか、生き残っていくための強さとしたたかさとか…。
    東京の地下鉄は迷路のように入り組んでいるけれど、他の人の感情や生きてきた歴史にたどり着くのは、地下鉄を迷いながらも乗り継いでいくようなものなのかもしれない。

  • 1995年吉川英治文学新人賞受賞作で今秋映画化された作品です。「反目し合う父と息子の根底に流れる愛情の発露」の過程をタイムトリップミステリ形式で描いた力作で、いつの時代にも幾多の文学を通して訴求し続けられてきた永遠の主題を、トリックの目新しさではなく悲劇と引替えに主人公の希望に繋がる構図を用いて鮮やかに示した、予想外に爽快な読後感の得られる一冊でした。これまでも浅田次郎の作品は巷間話題にのぼったものは一通り読んで来ましたが、本作は他と異なり古書店に持ち込むのがためらわれる一冊でした


    「もし自分の半生が一冊のグラフ誌に綴じこまれるとしたら、その場面は間違いなく見開きのグラビアを飾るにちがいない」

    ・・・そんなシーンを果たして幾つ思い出すことが出来るであろうか

  • 2018/12 5冊目(2018年通算152冊目)。映画化もされた本作。話は所謂、昔と今の時代を行ったり来たりするファンタジーもの。ただ、読み進めていくうちに色々な伏線が見えてきて、最後にはなるほど!という感想が出るほど。これはぜひ映像化されたものも見てみたいと思った。併せて、この作者の他の作品も読んでみたいなと思うので今後さがしていきたいと思う。感想はこんなところです。

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著者プロフィール

浅田 次郎(あさだ じろう)
1951年、東京都出身。
1995年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄道員』で直木三十五賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、2006年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞と司馬遼太郎賞、2008年『中原の虹』で吉川英治文学賞を、2010年『終わらざる夏』で毎日出版文化賞、2016年『帰郷』で第43回大佛次郎賞それぞれ受賞。2015年には紫綬褒章も授与されている。
2018年現在、日本ペンクラブ会長、直木賞、柴田錬三郎賞、山本周五郎賞の選考委員を務める。2018年12月15日、『輪違屋糸里』が藤野涼子、溝端淳平、松井玲奈らの出演で映画化。

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