地下鉄に乗って (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 5972
感想 : 720
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  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062645973

感想・レビュー・書評

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  • 思っていたよりも感動ではないかな。お父さんが結局どういう性格なのかつかめずに終わった…時代風景というか、情景描写がすごい。生まれる前なのに、戦後の雑多な街の様子が見えてくるようだった。

  • 永田町の地下鉄駅の階段を上がると、そこは三十年前の風景。ワンマンな父に反発し自殺した兄が現れた。さらに満州に出征する父を目撃し、また戦後闇市で精力的に商いに励む父に出会う。だが封印された〝過去〟に行ったため……。思わず涙がこぼれ落ちる感動の浅田ワールド。吉川英治文学新人賞に輝く名作。
    (1994年)

  • うーん、途中で話のオチがわかってしまい、
    長かった…

  • 面白いのですが、何かスッキリしない話でした。

  • なんか期待はずれだった。。。

  • 友人は浅田作品で一番好きだと言っていましたが、私は一番…とまではいかないかなと。ただ、浅田さん特有の読ませる力はふんだんにある作品だと思います。

  • 地下鉄を利用してタイムスリップするファンタジー、SF的な物語です。父を超える物語なのか親子愛の物語なのか、それとも恋愛物語なのか、物語の趣旨が曖昧な気もします。
    ヒューマンドラマにするか恋愛小説にするかもう少し明確に物語が進めばラストの結末ももう少し泣けるものになったのかも知れないと感じました。
    浅田次郎は組み立てがうまいと思うのですが、この作品は曖昧な感じです。

  • (*01)
    地下鉄と聞いて念のため読んだが、どう面白く読んだらよいか分からなかった。この著者は初めて読んだがしばらくは読まないだろう。
    地下鉄あるいは地下は過去や記憶のメタファーであるが、それほど地下鉄が効いているとは言えない。これは地下鉄車内の描写が欠けており、メトロの車両が走るのを眺め、駅構内や野天の駅周辺を徘徊するあたりに重心があるためだろうか。例えば、著名な村上春樹や夏目漱石の作品にある地下のメタファーとの比較されてよいだろう。
    上記に関連して、終戦後、戦前、大正期の東京が描かれているが、写真誌を元に描写を構成(*02)したのだろうか。用語も図書館で拾った浅い史料に拠っている感があった。戦前戦中戦後の体験が欠けた作家がその時代をどういきいきと描くかという問題も露わにした。いきいきと描かれない作品の方が現代ではより真を衝くのかもしれない。あるいは戦場はどうだろう。著名な大岡昇平の戦記と比較してみてもよいだろう。

    (*02)
    ドラマツルギーとして、人物の駒が動かされ科白が配されている点が目に立った。原稿用紙ではなく、おそらくワープロソフトによる作文であるかと思うが、プロットに肉付けをして、前後を操作しながら文脈を組み立てて、編集しながら整序している感じが現れている気がするが、それは読み手の問題であって、実際はそのように書かれてはいないのだろうか。
    文体も薹が立っており、新しさは感じなかったのもソフトによる変換ぐせや指のくせ、校正機能を反映しているように見えた。

  • オフ会課題本♪タイムトラベル物ですが、最初の暴力的な描写にちょっと引いてしまい、それをずっと引きずって読んでしまいました。でも戦争を生き抜いたアムールには魅力を感じます。みち子の選択はどうしても納得できないし、真次にそこまでの魅力をどうしても感じられなくて、どうにも後味が悪かったです。オフ会を通して皆の意見を聞くうちに、女性の強さしたたかさを次第に感じ始め、暴力に訴える佐吉の弱さ、家庭を持ちながらみち子との結婚を望む真次のだらしなさにますますがっかりする始末(笑)色んな読み方があるんだと痛感しました♪

  • ・あらすじ
    地下鉄のったら過去だったよって話。
    ・かんそう
    映画を先に見ちゃった。ネタバレされてるから面白く読めなかった。残念。

著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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