地下鉄に乗って (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 5087
レビュー : 679
  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062645973

感想・レビュー・書評

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  • 渋いなぁ。内容全然知らずに読んで、あらすじからしたらSFみたいになりそうなのに、ノスタルジーというか何というか。終始独特の雰囲気があり、最後まで昔の映画を見ているような気持ちになれた。やっぱり渋い。

  • 永田町の地下鉄駅の階段を上がると、そこは三十年前の風景。ワンマンな父に反発し自殺した兄が現れた。さらに満州に出征する父を目撃し、また戦後闇市で精力的に商いに励む父に出会う。だが封印された“過去”に行ったため…。思わず涙がこぼれ落ちる感動の浅田ワールド。吉川英治文学新人賞に輝く名作。

  • タイムトラベ専門書店utoutoさんで購入した作品。傑作が多い吉川英治文学新人賞ということで少し期待しすぎた感はあるけど、タイムスリップをうまく使ってる話だと思います。

  •  タイムスリップというと、SFチックな物語を想像してしまいがちだが、浅田次郎さんという類まれな作家の手にかかると、渋い邦画のような味わいを醸し出すから不思議だ… 

     冒頭の掴みから、常に予想すらさせない展開で、タイムスリップのメカニズムに疑問を感じる余地が与えられなかった。このような設定でしが描けない世界観があり、私が大好きな池井戸潤さんの『BT’63』は、この作品のオマージュとして書かれたのでは?と思う程であった。

     物語をじっくり味わいたいという気持ちと、早く結末を知りたいという衝動を、常に闘わせながら読まなければならなかった。優れた作品は、読んで楽しいだけではなく、読者に人生を問いかけてきたり、示唆を与えてくれたりするところがある。この『地下鉄に乗って』は、まるで「あなたにとって人生とは、家族とは何ですか」と訊いてきているようだった。

     主人公である真次の人生は波乱に満ちており、多くの読者の人生とは隔たりがあると思うが、読了後は、自分の過ぎ去った人生と父、母、妻との関係とをメトロに乗って確かめに行きたくなることだろう。

     続いて『鉄道員』を読み始めたが、これもいいなぁ~

  • 一体何という本なのだろう。色々な要素が塩梅良く練り込まれ、次頁が気になるが一行一行を味わってしまう。
    読後はホンワカ芯が温まる。惜しむべきは次郎さんの本は好きだけど残らないんだよなー!

  • 浅田次郎さんの本を読んでいると、なんの変哲もない文章なのにパズルをはめていくような気持ちよさを味わいますね!だいすきだー

    ラスト、というよりもそれまでの旅が素敵で素敵で。
    浅田さんの描く男の人は本当に格好よいです。薄汚れた服の中身は粋で健康的で、読む側も前向きで爽やかな気持ちになります。
    大好きですが他の浅田作品との兼ね合いで星よっつ!

  • SFというよりヒューマンドラマに重きを置いた作品だが、それでもタイムスリップの設定の雑さが気になった。
    リアルタイムであの時代を体感してきた世代にとってはノスタルジーが感じられてより良いのだろう。
    そういった思いを抱けなかった自分でも、ここに描かれる親子愛、愛人との絡みはとても切なく感じられた。

  • 感涙。銀座線の狭苦しさや空調の効きの悪ささえ愛しく思えてくる。メトロに乗って、俺も頑張らねば、半蔵門線だけど…。

  • ちょっと切ないなぁ。でも、さすがの内容。読みやすいし。

  • 地下鉄を舞台に現代・過去を行き来し、
    兄の自殺の真実、ワンマンで反抗を続けてきた父の真の姿を、
    目の当たりにした小沼真次は、何を思い、どこにたどり着くのか?

    現実的にはあり得ないが、あったら素敵な内容。
    最終的にはすごく悲しい物語であったが、読んで良かったと思える内容。

    さすが浅田作品といったところで、実に安心して読める。
    映像化されたものも見たいと思う。

著者プロフィール

浅田 次郎(あさだ じろう)
1951年、東京都出身。
1995年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄道員』で直木三十五賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、2006年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞と司馬遼太郎賞、2008年『中原の虹』で吉川英治文学賞を、2010年『終わらざる夏』で毎日出版文化賞、2016年『帰郷』で第43回大佛次郎賞それぞれ受賞。2015年には紫綬褒章も授与されている。
2018年現在、日本ペンクラブ会長、直木賞、柴田錬三郎賞、山本周五郎賞の選考委員を務める。2018年12月15日、『輪違屋糸里』が藤野涼子、溝端淳平、松井玲奈らの出演で映画化。

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