星降り山荘の殺人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062646154

感想・レビュー・書評

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  • 読了したのはだいぶ前。
    非常に読みやすいミステリー。
    フェアかアンフェアか。の議論は様々な作品で話題になるが、クリスティの『アクロイド殺し』を受け入れてしまった学生時代から、理論上どの様な作品も、受け入れる様にしている。
     登場人物もUFO研究家やスターウォッチャー、女流作家など、癖のある人物達が参加し、物語に異様な空気を生んでいる。
     物語の構成において、それぞれの章ごとに作者の解説がある珍しい形式になっており、少なくとも丁寧にヒントを提供されている。それであるのにアンフェアと言われる所以は是非作品を通して感じていただきたい。
     先生は遅筆である様で、この様な本格的な長編ミステリーはあまり発表されていない。それでもこの作品は、様々なレビューで称賛される作品であり、おすすめできる作品だ。

  • 雪の為に外界と隔絶された山荘。
    そこで起こる連続殺人を描いた、実にオーソドックスな本格ミステリのクローズドサークルものです。

    各章の冒頭に、注意書きのような文章が配されているのが特徴的で、これはある意味作者からの挑戦という、捉え方も出来るのかもしれません。

    真相解明に向けて、次々と展開される推理は読み応えがあり、どのような結末が待っているのかと夢中になりました。

    フェアプレイに徹した姿勢も含めて、代表作と言われるのも頷ける、とても印象的な作品です。

  • 倉知淳。クローズドサークルもの。タレントとその付き人が雪山の山荘で閉じ込められ、殺人事件に巻き込まれる話。凶器やアリバイなど事件に関わる要素を論理的に解きほぐし犯人にせまる過程は僕好みでとても良かった。さらにそこからひとひねりあるところもよかつた。登場人物が少なく犯人がわかりやすいのが難点だろうか、それでも楽しめた一冊でした。

  • 帯の文言から騙されないように考えていたため、真相が想像を大きく超えることはなかった。
    謎解きのシーンは論理が複雑で理解は出来なかったが、楽しむことはできた。

  • 金大生のための読書案内で展示していた図書です。
    ▼先生の推薦文はこちら
    https://library.kanazawa-u.ac.jp/?page_id=18350

    ▼金沢大学附属図書館の所蔵情報
    http://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BA54150623

  • 途中で怪しい部分が当たったが、終盤の推理は面白かった。

  • スターウォッチャー、UFO研究家、売れっ子女流作家、俗物感あふれる不動産会社の社長、ミーハーな女子大生。雪で閉じ込められた山荘で起きる殺人事件。読者への問いかけが挟まれる、ザ本格ミステリー。

    見事にだまされた。UFOの雑学に詳しくなった。ウィニペグのミステリーサークルを画像検索してしまった。

  • ※2006/3/1のblogより転載

     上司を殴った杉下和夫は、スターウォッチャー・星園詩郎のマネージャーに左遷される。
     最初の仕事は、山奥キャンプ場の再生企画だった。
     リゾート会社の現場に招待されたのは、星園の他に人気女流作家・草吹あかね、UFO研究家・嵯峨島一輝と、一癖も二癖もある人物が招かれていた。
     人里離れたキャンプ地での一夜が、予期せぬ大雪により、街中との連絡や交通を遮断し、外部からの進入が不可能な密室状態となってしまった山荘で、殺人事件が発生する。
     星園と和夫は、真犯人を突き止めようと捜査を開始する。


     実際に読んだのは2年以上前(2004年ごろ)かな!?
     このレビューも本館(一番最初のHP)のHPに載せているものです。

     ネットで面白そうな本を検索して見つけたこの作品。なかなか入手できずようやく読むことが出来ました。
     最近は、どうしても作者の手法を深読みしすぎる傾向があるのか、素直に没頭できないことも多いのですが、この作品もそんな感じで読み始めて、途中までは伏線探しなぞしながら。
     が、途中からなにげに入り込んで、ストーリーにはまり、なんとなく犯人像が判り始めた後半から一気に加速。寝不足を助長する捲くり読みを披露。
     最後にアッと驚く顛末もなんとなくはわかっていた範疇。
     しかしボタンの掛け違い的間違いをしていたため、やられたーという事になるのでありました。

     ネット上での批評は、賛否両論別れるところですけれど、個人的にはまんまと倉知先生の思惑に引っ掛かったし、それについても別に悪い気分では無かったので、非常に面白い作品だと感じています。

    <妄想キャスト>2023年版
    星園詩郎:斉藤工
    杉下和夫:中村倫也
    岩岸豪造:生瀬勝久
    財野政高:高杉亘
    草吹あかね:篠原涼子
    早沢麻子:吉岡里帆
    嵯峨島一輝:モロ師岡
    小平ユミ:秋元真夏
    大日向美樹子:新川優愛
    池ヶ谷良彦:北村一輝
    河坂部長:篠井英介

  • なるほど という感じ。確認のためにすべて読み返す必要はないタイプのおはなし。

  • 読了

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著者プロフィール

一九六二年静岡県生まれ。日本大学藝術学部卒。九三年「競作 五十円玉二十枚の謎」に応募し、若竹賞を受賞、九四年『日曜の夜は出たくない』で本格的に作家デビュー。二〇〇一年『壺中の天国』で第一回本格ミステリ大賞を受賞。著書に『星降り山荘の殺人』『片桐大三郎とXYZの悲劇』『皇帝と拳銃と』『豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件』『月下美人を待つ庭で猫丸先輩の妄言』などがある。

「2021年 『作家の人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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