名探偵の掟 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 11241
感想 : 951
  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062646185

作品紹介・あらすじ

完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニットからハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐るべき「ミステリ界の謎」とは?本格推理の様々な"お約束"を破った、業界騒然・話題満載の痛快傑作ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 天下一大五郎と大河原警部がミステリー作品にありがちな状況を痛烈に皮肉った作品。
    メインキャラクターの2人が時々読者に向かってミステリーのあるあるについて愚痴る姿がとても面白かった。また設定も警部の所属する場所や天下一大五郎の性別さえも章によってコロコロ変わっていくところが逆に設定にあり得ないまでに忠実なのが面白かった。それぞれのエピソードがミステリーの質として決して高いレベルとは言えないのにそれでも面白いと感じさせる東野圭吾氏の手腕は凄いと思った。また、叙述トリックの回とエピローグはすっかり騙されてしまった。この後の名探偵の呪縛も読んでいきたい。

    最後にこの小説をアニメ化したときの声優陣を載せておきますので読む際の参考にしてください(敬称略)。
    天下一大五郎:神谷浩史
    大河原警部:安元洋貴

  • ミステリー好きがニヤっとくる短編集。お約束を堂々と破ってくるのは、笑えてきます。

  • 普通の推理小説かと思いきや、なんとなんと…。
    このメタな展開に、にやにや笑いを引っ込めることができませんでした。

    メインの語り手は大河原警部。
    そして彼が事件現場に赴くと、偶然居合わせる名探偵・天下一。
    事件を捜査しつつも、彼らはたびたびストーリーから抜け出して、作者をこきおろしたり、トリックや展開に茶々を入れたりするのです。
    皮肉やら何かしら含むところがある言い回しやらが随所に散りばめられていて、推理小説あるあるに鋭く切り込んでいくユーモアが癖になります。

    なお、解説によると、著者は本書で示した皮肉や批判への回答となる作品も書かれているのだそう。
    そちらも気になるので、いずれ読んでみたいと思います。

  • 小説の登場人物がミステリのおかしなところ、難しいところを語る形の作品。
    指摘して、説明してくれて、それをコミカルに描いているから面白く読める。
    作者の気持ちなのかな(笑)
    とても斬新でよかった。

  • “ミステリあるある”をネタにした、異色の推理小説(?)です。
    私はこういうメタ視点な展開も面白く読めちゃうのですが、もしかしたら読む人を選ぶかも・・という感じです。
    笑ったのが、第六章の二時間ドラマを皮肉った部分で、原作の題名が「幽閉された季節」だったのに、二時間ドラマでは「花のOL湯けむり温泉殺人事件」というタイトルになるわ、視聴率を稼ぐ為にメインキャラの性別が変えられるわと、もう原作の内容が薄まりまくり・・とはいえ、これも“あるある”なのが恐ろしいところ。実際、東野さんの“あの作品”のキャラもドラマでは性別変わっていましたよね・・。
    そして、アガサクリスティーを愛読し、金田一耕助ファイルをコンプリートしている私には既視感あるシチュエーションが満載でした。
    まあ私は本書に書かれている“本格ファン”のようなこだわりはなく、推理より物語を楽しむ為に読んでいるのですけどね。
    兎にも角にも、ミステリ作家は大変ですねー・・。

  • どこまで書いたらネタバレなのだろう?推理小説のあるあるに対して、登場人物が解説(?)して進んでいく短編集。面白い。でも、ツッコミがだんだんエスカレートしてくどい気も…。解説を読むと作者の真剣度が明確になり、別の意味で再読したくなる。個人的には各ストーリーの登場人物の名前が面白くてハマってしまった。

  • 東野圭吾はなぜか最初にこれを読んだ。
    ミステリ好きにはすごくよくわかる部分がたくさんでてくる。
    ミステリ自体が抱える矛盾、ミステリ作家の悩みをぶっちゃける作品。
    これを読んだので基本的に彼の作品は信用できると思っている。

  • 著者はマーケティング能力も持っているのか?
    他の作者、作品との差別化が生み出した作品だなって感じですね!

    もう、すごーく気楽に読ませてもらいました。笑

    ◯笑シリーズの中に、ちょこっと出るのとかも
    嬉しいですね!

  • 著者の作品を出版された順に読んでみていて、ああ、なるほどなと腑に落ちた。
    過去のミステリ愛に詰まった作品をいろいろ思い出しつつ、その後の作品がどうなるのかさらに楽しみになった。

  • 図書館で借りたもの。
    完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニットからハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐るべき「ミステリ界の謎」とは?

    自分が「天下一探偵シリーズ」という小説の中の登場人物だって分かっている、名探偵と脇役刑事の悲喜こもごも。
    推理小説のあるあるとその裏側。
    読んでてニヤニヤしちゃいました。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

「2022年 『希望の糸』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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