文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.98
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本棚登録 : 9513
レビュー : 1033
  • Amazon.co.jp ・本 (1060ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062646673

作品紹介・あらすじ

匣の中には綺麗な娘がぴったり入ってゐた。箱を祀る奇妙な霊能者。箱詰めにされた少女達の四肢。そして巨大な箱型の建物-箱を巡る虚妄が美少女転落事件とバラバラ殺人を結ぶ。探偵・榎木津、文士・関口、刑事・木場らがみな事件に関わり京極堂の元へ。果たして憑物は落とせるのか!?日本推理作家協会賞に輝いた超絶ミステリ、妖怪シリーズ第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 1000ページ超えの分厚さに怯んだけれど、満たされない、何をやっても何かが欠けている気持ち、どこか永遠を求める気持ち、これが自分の心の琴線に触れたのか、この作品という匣の中に入りこみ、言葉や世界の心地良さに隙間を囲まれ、ずっと出たくないようなそんな時間を味わった。


    どこか物哀しさを感じずにはいられない心の解放とも言える憑物落としは圧巻。息が詰まるほど魅了された。もう少しだけこの世界にこの匣に浸っていたい、そんな余韻がたまらない。

    • けいたんさん
      こんばんび〜(^-^)/

      京極さんのこの分厚さはなんなんだろうね(笑)
      面白そうだけど、手が出ないわ(^_^;)
      ろこちゃんで...
      こんばんび〜(^-^)/

      京極さんのこの分厚さはなんなんだろうね(笑)
      面白そうだけど、手が出ないわ(^_^;)
      ろこちゃんで何日くらいかかるのかしら?
      映画で2作ほど見たけど、きっと小説の面白さは表せてないんじゃないかと思うんだよね。
      2019/05/08
    • くるたんさん
      このシリーズ、20代の頃挫折したんよー。

      最近やっと興味が出てきた♪
      これは4日はかかったかなぁ。持ち歩けないしね。
      分冊版も出てるからそ...
      このシリーズ、20代の頃挫折したんよー。

      最近やっと興味が出てきた♪
      これは4日はかかったかなぁ。持ち歩けないしね。
      分冊版も出てるからそっちのが読みやすいのかなぁ。
      しかもまだこれ以上の分厚い巻があるよー。

      私はやっぱり映像だとついていくのが大変で、じっくり世界を味わえる 本の方を先に読みたい派だわ(*≧∀≦)ゞ

      って言っても 姑獲鳥の夏しか観てないや(*≧∀≦)ゞ
      2019/05/08
  • やはり長編でした。仕事の昼休みなどの空いた時間を見つけては読んでいました。京極堂の憑き物落としのシーンは流石です。ここだけは一気に読み終えました。点在していた無数の伏線が見事につながり一本の線になる様は圧巻。あー、それでこうなるのかと!それと無駄なうんちくがまた至高!ただ、この小説はトリックを楽しむミステリとはちと違うようです。魍魎とは何なのか。気になる方は是非読んでみてください。猟奇事件に耐性がない人はキツイかもしれませんが。最後に一言。 「ほう」 私は何だか酷く、あの男が羨ましくなつてしまつた。

  • 正直、本屋で手に取った時はちょっと分厚過ぎじゃ…と思ってました。
    でも、読み始めてみたら京極堂の語り口に引き込まれて、分厚さなんか忘れページが進む進む!
    あっという間に読み終わってしまったという印象でした。
    いざページの残りが少なくなって来たら、なんだかこの世界観から抜けるのが寂しくて、まだ終わらないで欲しい…でも続きが気になり過ぎて読むのを止められない…でも読むと終わっちゃう…というジレンマに陥っていました 笑
    そして、前作に引き続き前半部分での大量の伏線を回収していく様は見事としか言いようがありません。
    後半謎が明らかにされるにつれて、あれも伏線だったか!と気付いて確認のためそこのページにちょっと戻ったりということを繰り返しました。

  • 推しが主演する舞台の原作だと言われたら読むしかない。読まないという選択肢はない。EXILEを好きになった結果京極夏彦を読むことになるなんて夢にも思わなかった。人生何が起こるかわからないな。EXILEを好きにならなかったら京極夏彦を読まないままの人生だったと思うから、こういう「自分じゃ絶対に選ばないもの」を選ぶ機会ができてうれしかったし、そういうところはオタクをやっていて楽しいところだと思う。
    ミステリーというものからして全然なじみがないし、京極夏彦のことはよく知らないけどなんだか難しそうだし、1000ページも読み切れるかなあ、と心配になりつつとりあえず買った。1000ページの文庫本を実際に持ってみると物理的な迫力がある。読み始めるとすぐに心配は消えた。読みやすくて美しい! 表記に特徴はあるけど、それでも文章がするする入ってくるのがすごい。それに内容もすごくわかりやすい。妖怪だったり神社だったり陰陽道だったりと難しいモチーフはたくさん登場するけど、そのひとつひとつを丁寧に説明してくれるから置いていかれる感じがしない。読んでいるうちにそういうモチーフまで魅力的に思えてくる。こんなの思春期に読んでたら人格形成に影響与えられまくりだっただろうな。
    ストーリーは入り組んでいるし、登場人物も多いし、一見難しそうに思えるんだけど、物語についていけない瞬間はひとつもなかった。謎はあるけど混乱はしない。だからこそ絡み合った謎が順番にほどけていくのがひたすらに楽しかった。ほどかれた結果がきれいなものだったとは言えないし、言葉にできない複雑な読後感があったけど、ほどき方が美しかったせいで本全体がどうにも魅力的に思えてしまう。
    自分の中にある怖いところをぐうっと引っ張り出されそうになるこの感じは何だろう。

    それから、読んでる途中でふと『たのしい編集』(和田文夫著、ガイア・オペレーションズ)のことを思い出した。そういえば、あの本に京極夏彦のことが書かれていた気がする! と本棚から引っ張り出してきた。
    「小説家の京極夏彦はみずから〈インデザイン〉でDTPをおこなっているという。デビュー作の『姑獲鳥の夏』(文庫版)をみると本文約六二〇ページ中、文章の途中で改ページされているのはわずか十一ヵ所。それもほぼすべて「、」で改ページされ、改ページの冒頭が会話ではじまるといった区切りのよい場合だけである」(『たのしい編集』本文から引用)
    どうやら京極夏彦はデザイナー出身らしい。読み終わったページをぱらぱらとめくってみたんだけど、どのページもみごとに見開きの最後で文章が終わっている! さらにびっくりしたのは本編後の注釈だ。
    「文庫版として出版するにあたり、本文レイアウトに合わせて加筆訂正がなされていますが、ストーリー等は変わっておりません。」(本文から引用)
    この徹底っぷり。私はこれまで「読みやすさ」や「わかりやすさ」といったものを「難しいものをかみくだき、平易にすること」だと思っていたけど、それ以外にももっと方法はあるのかもしれない、と気づかされた本でもあった。

    それにしても京極堂こと中禅寺秋彦、あまりにも魅力的すぎないか!? これを推しが演じるなんて想像するだけで泣きそう。京極堂が登場するたびに大興奮したし、かっこいい科白言うたびに付箋貼った。「この世にはね、不思議なことなど何ひとつないのだよ」というフレーズが推しの口から出てくる日が今から楽しみでたまらない。

    【読んだ目的・理由】推しの主演舞台の原作だから
    【入手経路】買った
    【詳細評価】☆4.0
    【一番好きな表現】
    「呪うも、祝うもそれは言葉次第。あなたの気持ちなど関係ない。たとえ発する者に嘘偽りがあろうとも、一度発せられた言葉は勝手に相手に届き、勝手に解釈されるのです。問題はどう表現するかではない。どう理解されるかです」(本文から引用)

  •  京極堂が関口君の本の掲載順を考えて置いてあげたシーンがとても好き。
     ご無沙汰すぎるのがちょっと面白くなくて鳥口くん巻き込んで小さな意地悪をして、それでもなんだかんだで目的を達成させてあげて、物事を進展させて一人になった時関口君の忘れ物に気付いて、京極堂は聡明だからきっとその忘れ物を見て関口君の用件が鳥口くんのそれだけじゃないことに気が付いてああ悪い事をしたなあ、言えば良かったのに、いや言えなかったのかってとこまで考えて、まだ決まってないんだろうって想像して自発的に考えてあげたんだろうなあという気がしてその思いやりがとても心地よい。
     最後の関口君の本を見て大笑いしているところも好き。

  • 2回読んだ。
    もうミステリっていう枠では捉えられない怪物だわ。
    京極夏彦は本業が暇で有り余る時間に暇潰しに小説書いてみた、って人らしいけど、ホント書いてくれてありがとう、と言いたい。こんな壮絶な物語をこれほど完璧にアウトプットしてくれたことに感謝しかない。
    「精神の宮殿」ならぬ「想像(創造)の宮殿」を垣間見た気分。人間の「創造する力」の凄さに震える思いがする。

    京極堂シリーズの第二弾である本作品は、意外にも木場修がキーパーソンとなっている。初作『姑獲鳥の夏』では脇役でしかなかった木場の人となりがそれは丁寧に綴られる。
    前作の事件の後始末に追われる木場は、少女の電車飛び込みの現場にたまたま居合わせたことで、誘拐だの失踪だのに巻き込まれる。
    一方で、関口のもとにはバラバラ殺人だの新興宗教だのがもたらされる。まぁ関口は今回は傍観者なんだけど、知り合ったばかりの同業者が容疑者として浮上したりしてまるっきり無関係でもなくなる。
    そして京極堂も、事件に深く関与する医者・美馬坂と旧知である点において今回は(今回も?)全くの傍観者ではない。
    (『姑獲鳥の夏』の一件だって充分衝撃的なのに、それから間もなくこんな事件を体験することになるなんて、この世界の住人のなんと不憫なことか)
    (ていうか、京極夏彦、初作からわずか数ヵ月で本作品を仕上げてるのもう変態でしかない)

    今回の物語は「神の視点」である三人称と、関口目線の一人称が適宜入れ替わりながら語ってゆくので、世界の見え方が大分偏りなくなってる(そう、私は関口という語り手を信用していない)。

    文庫本三冊分はあろうかという厚みに、いくつもの要素が解体されエッセンスとなって時系列を無視して散りばめられる。
    これは作中で京極堂が「順番が大事」だと語る「ペテン」の遣り口と全くシンクロする。
    読者は(少なくとも私は)京極夏彦の「ペテン」にまんまと嵌められてゆく(それが物語を楽しむという「救い」に寄与してるので不問。「騙された!」とはならない)。
    ただ、またしても油断して時系列を意識せずに読み進めてしまったので、途中ちょっと混乱した。で、確かめたくてもあまりに分厚くて伏線の箇所が探せないの(笑)。

    正直、誘拐予告状が自作自演なのもすぐ分かるし、根拠までは指摘できずとも久保がバラバラの犯人だってことも分かる。でも、見所はそこじゃなく、こんがらがった各事件をどうほどいて繋ぐのか、っていう京極堂の手腕にある。
    憑き物落としの儀式が2度もあって、サービス満載。「僕は本物です」とか、めちゃカッコイイんですけど。
    そして全てがほどかれて繋がった時の爽快感(?)といったらない。
    ていうか、真実はひたすらグロい。そして私はグロが大の苦手である。でも、きっと私は読むうちに京極堂に「術」をかけられていて、この真相を受け止められる心地になってる。不思議だ。


    このシリーズは登場人物も魅力で、本作品でもその期待を充分満たす描写に溢れている。

    まず、みんな大好き京極堂こと中禅寺秋彦。隠者みたいでひねくれ者だけど、意外に交遊関係が広く、コミュニケーション能力が高い。彼は探偵じゃないので、ミステリの探偵にありがちな正義感を振りかざすことがない。多分、彼にとっては真相は(頭イイから分かっちゃうけど)どうでもいいし、真実を暴くことに興味はない。でも、友人の危機となると重い腰を上げる。友達思いだよね。
    関口の単行本の収録順を考えてあげるところなんて胸キュンだよ、誤魔化してるけど照れてて可愛いし。
    で、本作品での、それぞれの「犯人」の価値観を尊重する態度はどこまでもフェアで、彼の人間性が滲んでいる。一方で「なんで全部説明しなくちゃ分からないんだ!」みたいな頭イイ人にありがちな欠点(と言えるかな)もちゃんと描写されている。

    そして、私が大好き榎木津礼二郎。捜査をしない探偵。増岡の依頼を受ける場面の榎木津の思考回路の描写が秀逸。前作に輪をかけて今回は大活躍するし、特異体質の幻視で真実を見まくる。彼こそ本物だ。「探偵です。見れば分かるでしょう」って素敵すぎる。
    前作では叶わなかった榎木津と京極堂の絡みがあるのも今作品の大きな魅力だ。
    話を聞いただけで物事の構造を理解し真実にたどり着いてしまう男と、物事の構造をすっ飛ばして真実だけが見えてしまう男。思った以上に名コンビで、息も合ってる。もしかしたら榎木津は京極堂の一番の理解者かもしれない。

    あとは、前作では頼りない感じがした青木刑事が実に聡明で有能な人だったり。
    関口だけは、私はまだ好意的に見れない。ただ立て続けに濃い事件を経験して精神の崩壊に至らなかったことだけは讃えたい。

    とにかく、彼らが京極堂の座敷に集ってやいのやいの言ってる場面は、ずっと続けばいいのにと思える至福の時間だった。


    なんか話が逸れてきたけど、文庫本三冊分の厚みなんだから内容も三冊分(しかも相当濃厚)で、語り尽くせないのである。

    京極堂は魍魎を境界だと言った。
    じゃあ私は魍魎にあてられたことになる。
    しばらく現実世界に戻りたくない。
    作品世界に浸っていたい。

  • 面白かった!前作の姑獲鳥の夏は認識の話で、今回は順番の話かな、と思いました。相変わらず秋彦が喋り始めると止まらないしめっちゃ面白いし一度話し始めれば関口くんは「よよい」くらいの合いの手しか入れることができないのが面白くてしょうがなかった。バラバラだったそれぞれの怪しい事件が繋がったり離れたりしていくのや、秋彦が喋って事件解決かと思わせて、そういえば秋彦が動いてからが解決だな!と思いました。事件は前作よりもウルトラショッキングだし後味は相変わらず悪いけど面白かった!長さが気にならないくらい!

  • 5 

    振り返ると三月ばかり短編集ばかり読んでいる。読書にあまり時間が取れないせいか、取りたくないせいか、半ば無意識に長いものを避けていたようだ。世間では連休ということもあり、この機会に長編を、どうせならしばらく積んでいる文庫で千頁超の本作を、ということで手に取った。個人的には連休など無関係なのだが。

    前作を読んだときにも感じたが、ぱっと見の取っ付き難さに反して、圧倒的なリーダビリティであり、(物理的にはともかく)まるでボリュームを感じさせない。巧妙な語り口で読み手をひきつけ、頁を繰る手が止まらない。久々の没入感であった。

    個別の事件のトリックや真相は割とシンプル、読んでる端からわかってしまうので、全体のプロットも主要登場人物が出揃ったあたりでほぼ予測がつく。しかし、それで興が削がれるということはなく、むしろ、このとっ散らかった、いやとっ散らかるであろう話をどう進めるのか、どう纏めるのかという点で俄然注目させられる。そしてその点では読み手の想像など遥かに越えていた。とにかく話の持っていき方、纏め方、筋立ては見事と言って良く、何しろ登場人物に吐かせるセリフが、こんなことまで言わせるのかという意味で、これまた想像を超える。主脇含めて最高のキャラクター小説と言える。

    描かれているのは人間の様々な妄執。そしてその妄執からの解放。“憑き物落とし”の説得力。非常に濃い、十分な湿り気を含んだ、カタマリのような物語だ。ああ面白かった。

  •  本書でも姑獲鳥の夏と同様に、いたるところに魍魎のイメージが貼り付けてある。妖怪は人々の噂から生まれ、偶然起こった不思議な現象のことを名付けて、姑獲鳥や魍魎というものになる。この小説のように現実には京極堂がいないので、不思議な現象は妖怪の仕業や、呪いという言葉で片付けられる。著者は至る所に特定の妖怪のキーワードを使って、妖怪が発生するという状況を生み出しているのだ。つまり、この世には不思議なことなど何もない。
     今回は前回よりも長かった。持つのが疲れる。だが、この長い説明により、偶然が必然に変わり、フィクションがリアルに感じられる。著者の長文は、映画における背景美術のようなものと言っても良い。世界を具現化して、偽物臭さを消す役目がある。文章が読みやすいのでそこまで大変ではない。
     著者の小説では犯行のシーンを書かない。全てが終わってから予想するだけだ。この仕掛けによって、事件の色が見えず、まるで妖怪のようにフワフワとしている。凡百に犯行シーンをグロテスクに書くと、読者は理解し過ぎてしまい雰囲気は違ったものになるだろう。
     魍魎とは何か。それは境界的なものだと京極堂は言う。人は誰しも犯罪を考える。それを実行するかどうかは突発的なものになる。突発的に殺人を犯してしまいそうになる瞬間が、頼子にも訪れる。美馬坂に詰め寄る木場にもそれはやってくる。人が犯罪を犯すのは衝動的なもので、その超えてしまう境界にいるのが魍魎なのだ。誰もが魍魎に魅入られると心の内に秘めた衝動が現実になってしまう。どうやったら防げるのか。気を引き締めとくしかないのだろうか。
     雨宮や久保が行ってしまった向こう側とはなんだろうか。雨宮も久保の匣の中にいる加菜子を見て人間を止めてしまった。人間を止めるとは、この世に生きていないということで、もう現実を見てはいない。雨宮は加菜子を抱えたまま、幸せを感じたまま死んで行くのだと思う。久保も同様に加菜子を見て人間をやめたのだろう。もし、関口が最後の時に、匣に入った久保を見ていたら、関口も向こう側へ行ってしまったかもしれない。関口のように不安定な人は、向こう側へ行きやすい。
     久保、頼子、陽子、美馬坂、雨宮、などなど多数の人物の物語が繋がっていく様子は見事な手腕だ。どのように構成作業をすれば、このような緻密な物語を紡ぐことができるのか。非常に気の遠くなる執筆だと思う。書いているうちに魍魎になりそうだ。

  • 初めての京極夏彦にして、
    すっかりワールドにハマってしまった思い出深いこの作品を、何年かぶりに何度目かの再読をした。

    なんと丁寧な、わかりやすい仕事だろう。

    これだけ分厚くなるのも仕方がない。
    本当に隅々までいきわたった文章。
    その分、文章量は膨大になるけど、
    難しい言葉は必ずどこかで、
    わかりやすい言葉に変換されるから
    読者が置いてけぼりになることがない。
    そりゃあビギナーが読んでもハマるよね。

    散りばめられた伏線を、
    すべてまるっと回収してくれるサマたるや
    本当に快感。
    内容もさることながら、
    読んでいると映像が浮かんでくる描写が素晴らしい。これは確かに漫画や映画にしたくなる。

    そして、
    京極堂のセリフもいちいちカッコいい。
    「ご心配なく、僕は本物です」
    に毎度シビれる。

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著者プロフィール

京極 夏彦(きょうごく なつひこ)
1963年、北海道小樽市生まれ。小説家としてだけでなく、世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員(肝煎)など妖怪研究家であり、他にも装幀家、アートディレクター、俳優など様々な顔を持つ。
広告代理店を経てデザイン会社を設立。1994年、そこで暇つぶしに書いた『姑獲鳥の夏』を講談社に送ったところ極めて評価を受け、同年、即出版・デビューに至る。瞬く間に執筆依頼が殺到する人気作家に上り詰めた。
1996年に『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、1997年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、2002年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、2004年『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、2011年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞など、数多くの受賞歴がある。
代表作に「百鬼夜行シリーズ」「巷説百物語シリーズ」「豆腐小僧シリーズ」など。

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