文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 9558
レビュー : 1036
  • Amazon.co.jp ・本 (1060ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062646673

感想・レビュー・書評

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  • いやー長かった。面白かった。
    「魍魎」と「はこ」ということばから生まれた想像を、どこまでふくらませるんだろう?
    京極堂、すごすぎます。
    そして、殺人、誘拐、バラバラ死体、などなどグロいことがどんどん出てきますが、すべての伏線は見事にオチがついていて、読後が爽やかなのは京極夏彦さんならでは。

  • すごいものを読んでしまったなという感想!
    すごいですね!
    初京極。
    本の分厚さから敬遠していたけど、長さはまったく感じません。
    百鬼夜行シリーズ、どんどん読んで行こう。

  • ゆっくり半身浴したいときに 
    本をもってお風呂にはいるのですが
    これは、向かない。のぼせてしまう。

    厚さ43mm、、、文庫なのに重い、、、
    そして面白すぎる。
    途中でやめられなくなるから、困る。

    溢れる漢字(それも旧字体多…)
    馴染まぬ表現(類推するしかない…)
    これでもか!な薀蓄(すでに手一杯…)
    それでも、だからこそ、
    読みたくなる京極ワールドです。
    未読の方はぜひどうぞ。
    (こちらは京極堂シリーズ第2作目、
     第1作姑獲鳥の夏から読まれることお勧めします)

    息子が見ていた映画妖怪大戦争にも
    魍魎が登場してました。
    そういえば、表紙と似てましたわ。

    2017.3月追記
    表紙変わったんですねぇ。魍魎いなくなった。笑

  • 両手、両足が切断された遺体が発見される。発見された手足は匣に収まっていた。同時に起きた、女子高生が走行中の電車に飛び込み重体を負う。二つの事件に共通する犯人は「手袋をした男」だった。複雑に絡みあう事件だが、全ての事件を同時に考えてしまうと解決は得られない。解決のキーワードは「近代医学」、「匣に収まっていなかった手足の持ち主」、「内側と外側の関係」、「冒頭に提示される架空小説の主人公」が鍵を握る。千ページを超える長編だが、私は長く感じなかった。だが、後味がいい作品ではない。精神が弱っている時にこの作品を読むと呑みこまれる可能性もあるだろう。

  • ★5.0
    再読。京極堂シリーズの中でも、特に大好きな1冊。京極堂、関口、木場、榎木津等のお馴染みのメンバーに加えて、頼子、陽子、雨宮、そして、久保竣公と彼が綴る「匣の中の娘」。起こる事件は猟奇的で非現実的だけれど、そこに殺意が存在しないのは勿論、時に愛情しかなかったりもするから人間は分からない。たとえ最期は干からびた姿になろうとも、きっと彼は誰よりも彼女を愛し、一緒にいれるだけで幸せだったはず。相変わらずのページを跨がない文章に加え、前章の最後と次章の最初で同じ言葉を使っているのも臨場感があって良い感じ。

  • 美しい少女の自殺未遂から始まる一連の事件。重症の少女が病室から消失、連続バラバラ死体遺棄事件、新興宗教。これらの事件の関連を陰陽師・中禅寺秋彦が暴く。
    読後の躁鬱感がすごい。関口君じゃないけど、半月は京極夏彦作品は読めない。
    しかし、必ずまた読みたくなるだろう。
    「私は、匣の中身がみたい」
    僕も魍魎に憑かれたようだ。

  • 今作は「犯罪」に対する考察が面白い。
    犯罪は社会が作り出すという前提があり、何かきっかけはあるにせよ、動機なんてものは社会がその事件をうまく解釈したいが為に後から付けられるものに過ぎず、犯罪を犯す当人は「そうするべきだ」としか思っていない、といった考え方は妙にしっくりきた。
    それこそ「魍魎が通り過ぎた」だけで人は簡単に狂ってしまうのだろうし、自分も例外じゃないと自覚することぐらいでしか対策できない。
    それだけ犯罪は身近で、それらを「魍魎」のようにあやふやで意味不明なものとして退ける行為が更に犯罪を犯罪たらしめているのかもしれない。

    ミステリーというより社会学満載で面白すぎる一冊。

  • 素晴らしかった。
    それが、この本を読み終えた後に湧き出た感情です。
    文庫本にも限らず国語辞典並みに厚いため、読むのをためらう人も多いかもしれませんが、もったいない。非常に。
    残酷で不可思議な事件の真相とは、魍魎とは、匣とは、複雑に絡まっていく事件が、最後に収束していく瞬間。その一文字一文字を読んでいる時の衝撃は、何物にも代えがたい。根気強く読んできて本当に良かったです。
    みなさんも、ぜひ挑戦してください

  • ようやく読めた。深淵を覗く。人を辞めればずっと幸せということばにどきっとした。

  • 文庫なのにやたら分厚いです。幅3センチぐらいある。

    その見た目にまずは面喰いました。びっくりしたー。

    裏書より///
    箱を祀る奇妙な霊能者。箱詰めにされた少女達の四肢。そして巨大な箱型の建物――箱を巡る虚妄が美少女転落事件とバラバラ殺人を結ぶ。探偵・榎木津、文士・関口、刑事・木場らがみな事件に関わり京極堂の元へ。果たして憑物(つきもの)は落とせるのか!?日本推理作家協会賞に輝いた超絶ミステリ、妖怪シリーズ第2弾。
    ///

    【ミステリー×ホラー×人間の心の世界の闇】をガンガン感じる本

    【読みだしたら止まらなくて寝る時間が惜しすぎる】本

    でしたー。


    印象的だったのは、初めのほうに出てくる電車の中で出会う、箱を持った男のシーン。

    箱を開けるときれいな顔の女の子が、「みっしり」入っていた、と。

    箱にみっしり入っている女の子を想像しただけで、ぞぞぞ~っと背中が寒くなりました。

    それぞれの登場人物がメインのストーリーが実は一つに絡み合う、

    そのまとまる様を手繰っていく作業が本当にワクワクドキドキでした。

    そしてもう一つ考えさせられたのは、お話の中に出てくる新興宗教のペテンについて
    京極堂、関口、鳥口で議論するシーン。

    宗教者、霊能者、占い師、超能力者の違いを京極堂が理路整然と説明していきます。

    興味のある分野のカテゴライズだったので印象に残っています。

    たしかに似たような部類の概念で、日本人はいっしょくたに考えている節がありますよね。

    でも、言葉の中身をよく分析していくと、違いが明確にあることがわかります。

    言葉や概念の意味をしっかり把握する大切さを京極堂は別の個所でも説いていました。

    ともすると曖昧な気持で、その意味を把握せず言葉を使っていること、私もような気がします。

    もしそれによってだれかを傷つけていたとしたら、たまらないです。

    肝に銘じていきたいなぁと思いました。


    最後の方は「もしかして、そういうことなの?」と少し予想がついたりしましたが、

    さらに最後にドーンと衝撃のエピソードがあったりw

    とにかく夢中で本の世界に没頭したい方、ホラーっぽいのが好きな方、おススメです!

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著者プロフィール

京極 夏彦(きょうごく なつひこ)
1963年、北海道小樽市生まれ。小説家としてだけでなく、世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員(肝煎)など妖怪研究家であり、他にも装幀家、アートディレクター、俳優など様々な顔を持つ。
広告代理店を経てデザイン会社を設立。1994年、そこで暇つぶしに書いた『姑獲鳥の夏』を講談社に送ったところ極めて評価を受け、同年、即出版・デビューに至る。瞬く間に執筆依頼が殺到する人気作家に上り詰めた。
1996年に『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、1997年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、2002年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、2004年『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、2011年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞など、数多くの受賞歴がある。
代表作に「百鬼夜行シリーズ」「巷説百物語シリーズ」「豆腐小僧シリーズ」など。

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