海将(下) (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062646703

感想・レビュー・書評

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  • 熊本の宇土市に事業所があり、昨年、今年と2度出張してきた。丁度、先週も行って来たところで、この本を読んだので、非常に身近に感じられた。
    白石一郎氏の本が好きで、ほとんどの本を読んでいたので、この本も期待して読み進めた。白石氏の得意の海ものと小西行長がどう結びつくか、あまり小西について知らなかったので、豊臣政権の中で海軍を担当したことが初めてわかった。面白いことは面白かったが、冒頭に書いたように宇土に城を築き、朝鮮出兵での加藤との確執が全く書かれていなかったので、そこが残念。

  • 本書は、小西行長が肥後半国の大名となるところまでで終わっており、残念ながら、文永・弘安の役や関ヶ原の合戦は描かれていない。
    とは言え、商人あがりの俄侍と揶揄されつつも、宇喜多家と秀吉の仲介・斡旋役、 兵糧弾薬を運ぶ輜重隊長として活躍し、出世いていく行長の姿は、なかなか読み応えがあった。

  • ガチムチな小西です。
    しかし、ウホウホではない小西です。

    戸川さんが好きです。
    小狡い感じが素敵です。
    言いたいこと言った後に、「〜って○○が言ってました」的なことを付け加えたりして自らのリスクを他人に与えようとする罠。
    そして、小西にうぜえ…と思われてる戸川さんが好きだ。

    太閤は大体自重しません。
    多分、太閤の内蔵辞書に自重は載ってない。
    載ってたとしても「じじゅう」です。
    おふくさまに近寄るなし…!!
    直家様だけなんです、許されるのは。
    仮令、枯れてるとしても。
    しかし、太閤の性癖に訴える的な意味では正解と言わざるを得ないです。
    全部戦が悪い。間違いない。

    海戦(水上戦?)が上手くいってますね。
    驚いた。
    某宿敵では、失敗しまくって、
    正則「バカすww」
    清正「ざまあww」
    的な扱いだったのに。
    まあ、良かったですよね、偶には。

    これから宇土に行きますというところで終幕。
    俺の心労はまだ始まったばかりだぜ☆みたいな終わり方でした。
    乙…としか言いようがない(鬱)。

  • 直家さまの最期に悲しみ寄せて、後の行長の栄達には関心を払わないという依怙贔屓っぷりで読了。いずれ読み返します。

  • すさまじい板ばさみ地獄な小西。 どうにも逃れられず途中泣いちゃったりやさぐれちゃったり、でも負けない! 「頑張ってみるよ…」な小西が愛しいです。

  • 直家さまがしょっぱなでお亡くなりになり、途中の大坂城作りで挫けかけましたが、海上戦に燃え禁教令後の泣き寝入りに萌えました。宇土城主になってからの話も読みたかった。

  • 小西わっしょい!小西祭りが終わりました。あぁうん、いいとこで終わってますね。小西が大名への道を駆け上がったところで終わってました。
    「俺はようやく登り始めたばかりだからな…この果てしなく遠い大名坂をよ…!未完」

    そんなのが頭にうかんだ(笑)。うん、いいとこで終わってたよ。たとえ説得しようと意気込んだものの、逆に言い負かされ泣きながら寝てしまったとしても。

    そんな小西が可愛い。

    あると思います!

  • 小西行長のこれから!ってところで終わるのが残念な気がしましたが、海上戦は大満足でした。

  • 弥九郎になつく八郎/アゴスチーノ!/追いつめられる行長…そこまできて置いてかないでくれという感じですよ白石さん…!この行長の後半生見たかったなあ。

  • 2008/2/9:上巻は正直宇喜多の為にあったようなもんでした……下巻は行き成り直家が死んだのでブルーな私。まぁ、秀家はちょっとだけ出ることは出る。大体内容としては、前半:中国、後半:小豆島という感じ。中国大返しとか中国中心の間は、宇喜多との間の使者をしてるので結構活躍するんですが、後半は大阪城建設の為の採石監督とか兵站ばっかりしてるのでぶっちゃけテンション上がらん……。あ、高山右近は出る! 右近が小西の代父とか……小西嬉しすぎじゃないですか、これ。あと、何故か右近にだけ来る禁教令。本格化する前に宇土城主になって終了したのでさらっと終った感があります。清正と仲悪いとか、え、そうなの? ぐらい接点自体が無い。(笑) 正統派格好良い小西を求めてる方はどうぞー。

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著者プロフィール

白石一郎(しらいし いちろう)
1931年11月9日 - 2004年9月20日
釜山の生まれの作家。終戦までは釜山、戦後は佐世保市で育った。長崎県立佐世保北高等学校、早稲田大学政治経済学部卒業。双子の息子がおり、白石一文・白石文郎両名ともに作家となった。
1987年『海狼伝』で第97回直木賞、1992年『戦鬼たちの海—織田水軍の将・九鬼嘉隆』で第5回柴田錬三郎賞、1999年『怒濤のごとく』で第33回吉川英治文学賞をそれぞれ受賞。

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