- Amazon.co.jp ・本 (762ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062646765
感想・レビュー・書評
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伯林一八八八年/海渡英祐:第13回大賞受賞。1967年。
若き森鴎外がベルリン留学中に出会った恋と殺人事件。
クララと両想いなのに結ばれず、結局エリス(留学中だけだが)。これが青春の終わりであれば、「馬鹿馬鹿しい」が辞世の句であるのもうなづける。せつないわ。ま、クララとは重い鎖で繋がれていたところが共通点で恋に落ちたのだろーが。こんな経験をしたせつなさだけが、心に残る。
殺人事件がメインなんだが、ビスマルクが犯人なのか。
高層の死角/森村誠一:第15回大賞受賞。1969年。ホホテル経営者が殺される。怪しいと目された秘書は九州で殺された。怪しいのは橋本国男。どうやら秘書とできていたようだ、本気じゃないから内緒だったんだけど。
で、アリバイくずし。ホテルで缶詰めになってたと主張する11時間に、九州に行って帰ってこれるか、どんな手段で。を刑事が調べていく。うーん、正統派。
こういう正統派、最近ないよねー。私が読んでないだけかもしれないが。古いが、極上の推理小説と思われる。この後、著者は多作で作家になるべくしてなった方だなぁ、と思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「伯林-一八八八年」のみの感想。
「森鴎外(林太郎)とビスマルクの推理対決」という抜群の引きと、舞姫が世に生まれる理由となるような話の展開に序盤はぐいぐい引きこまれた。 -
江戸川乱歩賞
(収録作品)「伯林-一八八八年」海渡英祐(1967/13回)/「高層の死角」森村誠一(1969/15回)