詩的私的ジャック (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 6558
レビュー : 542
  • Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062647069

作品紹介・あらすじ

大学施設で女子大生が連続して殺された。現場は密室状態で死体には文字状の傷が残されていた。捜査線上に浮かんだのはロック歌手の結城稔。被害者と面識があった上、事件と彼の歌詞が似ていたのだ。N大学工学部助教授・犀川創平とお嬢様学生・西之園萌絵が、明敏な知性を駆使して事件の構造を解体する。

感想・レビュー・書評

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  • 今回は3つの密室と4人の死体から成り立つトリックでした。
    頭ひん曲がりそうになりました。
    犯人を非難するのでなく、「本当にやったとは思えない」と警察が語る所は切なかった。
    萌絵ちゃんが少し大人になりました。

  • とりあえず…「怖かった」の一言。

    何が怖いか。
    前3作と比べても、ストーリーや事件の描写等を含めて
    もしかしたら突出したところはないかもしれない。
    (すべてが共通してすごすぎるので)

    むしろ悍ましさや、人間が抱く限界に達した時の狂気などは
    前作までの方が描かれている気もする。特に1作目と2作目。

    それでも夜中まで一人で読み進めるのを止めようかと思ったくらい
    怖くて仕方なかった。

    怖くて仕方ないのに途中で中断できないのが
    この著者の作品の魅力だとも思う。

    理解出来ない狂気ほど怖いものはないし、
    この世で一番怖いのは人間だな、と改めて思った作品。

    「怖い」以外の言葉で言うなら「面白い」の一言に尽きる。
    それ以外の言葉は見つからない。

  • 犀川先生の「将来を決めてしまうなんて、恐ろしいじゃないか。そんな恐いことはしたくない」「台風の進路だって、扇形に広がっているだろう?人間の進路はもっと広角だ」のセリフが印象的!

  • シリーズ4作目です。
    順調に読み進めております^^

    前作までは、島だとか建物だとか世間から離れた場所で殺人事件が起こっていたのに対し、今作では街中の2つの大学で殺人事件が起こるので、自然と登場人物の行動範囲が広くなり、その分世界観も広がっています。

    「人を殺す」という大層なことをするからには、理由には憎しみや怒りなどの感情が絡んでくると思うのですが、今まではトリックとそれを解くことがお話のメインで、その部分に触れたお話はなかったように思います。
    今作も犯人の動機は理解しがたいですが、今まで登場したどの人物より篠崎には人間味があるような気がして(萌絵が言うようにハートがあるってことでしょうか)、少なくとも彼が犯人をかばっていたのは感情に基づいた人間的な理由があったということが印象的でした。

    あとはやはり「詩的私的ジャック」がよく効いていますね。カッコイです。

  • 「笑わない数学者」まで読んで止まってしまっていたのですが、ドラマ化したし、最近推理小説読んでないし、今こそ読み時!とか思って購入。
    しかし昔は密室とか猟奇的殺人とか、えぐいほど楽しんで読んでたけど、今読むと人死にすぎて「うっ」ってなるね……。
    何で平気だったんだ、昔の私。

    動機については完全に納得していないけど、犀川先生も「他人に説明できて、理解してもらえるくらいなら、人を殺したりしない」と言っているし、それはとてももっともだと思うので納得できなくて仕方ないのでしょう。
    ただ千佳さん殺害の動機は納得することにしたけど、稔くん何で殺されたん……?
    わからん。

  • S&Mシリーズ4作目。
    萌絵が自分の将来について、犀川との関係について真剣に考え始めました。犀川に依存するのではなく、お互い自立して寄り添っていってほしいと願っています。
    今回の事件は、犯人の動機よりも犯人を庇おうとする人の気持ちが切なかった。英語では言えない。台詞回しが凝っている。気障だけど、嫌いじゃない。

    シリーズを追うごとに説明くささが薄れてきて読みやすいです。

  • 2014.2.3処分

    2つの大学内で起こるいくつかの密室殺人。被害者は下着姿で、腹部にナイフでサインを付けられていた。
    ほとんどが証拠の残る物理的トリックで、どちらかというとWhy(なぜ密室にしたのか)に焦点が当てられている。
    ただ、動機は作中でも言われているように、理解し難いものだった。
    ミステリとしての驚きよりも、萌絵が犀川先生にプロポーズしたりするキャラの言動の方が印象に残った作品。
    それにしても森博嗣さんのカタカナ言葉の表記が独特過ぎる。
    カレーをカレィって書くのは。。

  • ――「言葉はね、言い方や、言い回しじゃない」犀川は萌絵に言った。「内容はちゃんと伝えないとね。それが、言葉の役目だから」‥‥再読。国枝先生の無駄を省いたストレートなところが好き。今回は少し進展があった、犀川先生と萌絵の関係も好き。毎回理科系の知識が付きます。

  • 真っ白なノートを手にいれる勇気は、私にはないなぁ。
    それを欲しいと思う気持ちはわかる。

  • 森博嗣のS&Mシリーズ4作目、2作目と同じく大学を舞台とした密室物
    作者は前作を最高傑作と定めているようだけどこれのほうが好み
    登場人物の心情は表層を描写する程度で相変わらずあっさり風味

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著者プロフィール

森 博嗣(もり ひろし)
1957年、愛知県生まれ。作家、元研究者。名古屋大学工学部建築学科、同大学大学院修士課程修了を経て、三重大学工学部助手、名古屋大学助教授。名古屋大学で工学博士を取得し、2005年退職。学会で数々の受賞歴がある。
作家として、1996年に『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞し、同作で作家デビュー。S&Mシリーズとして代表作の一つに。『スカイ・クロラ』シリーズは本人も認める代表作で、2008年アニメ映画化された。その他にも非常に多くの著作がある。

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