ひまわりの祝祭 (講談社文庫)

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  • 講談社 (2000年6月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (544ページ) / ISBN・EAN: 9784062648981

作品紹介・あらすじ

自殺した妻は妊娠を隠していた。何年か経ち彼女にそっくりな女と出会った秋山だが、突然まわりが騒々しくなる。ヤクザ、闇の大物、昔の会社のスポンサー筋などの影がちらつく中、キーワードはゴッホの「ひまわり」だと気づくが……。名作『テロリストのパラソル』をしのぐ、ハードボイルド・ミステリーの傑作長編!

みんなの感想まとめ

ミステリアスな設定の中で繰り広げられるハードボイルド・ミステリーが、読者を引き込む。自殺した妻の影を追う主人公が、彼女にそっくりな女性と出会い、闇の世界に巻き込まれていく様子が描かれている。ゴッホの「...

感想・レビュー・書評

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  • ゴッホのひまわりの絵は7枚とされているが、8枚目が存在したという、ミステリアスな設定で描かれたハードボイルドミステリー。
    ゴッホ、あるいは美術界に興味がある読者にとっては、興味を惹かれ見逃せないテーマかも。
    高校生時代の作品で天才と、もてはやされたが、己の才能に見切りをつけ、プラスチックみたいな平板な生活を送っていた主人公。
    彼は、亡くなった妻とそっくりな女と出会ったことから、闇の大物、暴力団も絡む騒動に巻き込まれる。
    ゴッホの8枚目の「ひまわり」はどうなるのか、その行方に目が離せない。

  • 2020年8月23日読了。

    藤原伊織作品。
    「テロリストのパラソル」で江戸川乱歩賞と直木賞をダブル受賞して次の作品とのこと。

    しかし、藤原作品としては一番評価は低いかな。
    口語が美しくていいのだが、多すぎて少しわかりづらいかな。

    題名の「ひまわり」がなぜ「ひまわり」なのかがわかるまで、結構なページを必要とする。

    ちょい役だと思われた、妻によく似た女性もきちんと活躍?する。

    でも藤原伊織、もっと書いてほしかったな〜

  • 藤原伊織を読んだのはは「テロリストのパラソル」に続き2作目。ハードボイルドという括りで扱われる彼の作品はそうなのかしら?と疑問に思ってしまう。
    今回のひまわりの祝祭は、静謐で美しい。確かにハードボイルド的な要素があるにはある。ハードボイルドといえば、酒はバーボン、汗臭い男、肉質な美女。マグナム系の銃器。血なまぐさい肉。この本では、バーボンが牛乳、汗臭い登場人物がインテリ系、美女は薄倖の才女。マグナムがライフル。肉がコンビニのドーナッツ、に置き換わっている。
    まるで文学作品を読んでいるようでした。

    ラストシーンは特に美しい。
    最後に女が主人公へ「あなた」と語りかけるところが、すごく気になる。なぜ呼び方が「あなた」、なのか。。暗喩されているのだろうか。。

    もっと彼の読んでみようと思う。

  • 「もし、それが事実なら世界の美術界が震撼する。伝説が修正される。 神話がもうひとつ誕生することになる。 」


    天才画家ゴッホが残した「ひまわり」。数十億円は下らないだろうと言われている作品は隠された「もう1枚」があった。その「ひまわり」をめぐって争いを起こす者、巻き込まれる者、知らず関わっている者。

    「ひまわりをめぐる争い」というとハードボイルドっぽいけど、実は本格ミステリーだった作品。伏線もどんでん返しもあります。

    この作者の作品はストーリーは当然の事ながら、出てくるキャラクターが素敵。主人公格の冴えない中年男にバイリンガルの女の子以外にも、脇役までが魅力的。とにかくかっこいい原田に新聞配達青年の佐藤君。
    この作者は何かしらの小物をうまーく取り入れるのだけど、今回はドーナツの模様(笑)。決して親切に描写を描くタイプの作家さんではないけど、効果的に使う小物のおかげで、不思議とその情景が浮かんでしまう。

    中年男の秋山も「なんでそんなにいろいろ詳しいんじゃい!」と思えるし原田も「お前は出来杉君か!」と思えちゃうところもあるけど、それでもかっこいい!ハードボイルド風味だからと言って派手なドンパチを期待すると肩透かしかも(いや、撃ち合いはあるけどさ)。

    ドンパチだけがハードボイルドではありませんぞ!

  • 藤原伊織いっぱい買ってきたのだ

  • 自殺した妻は妊娠を隠していた。何年か経ち彼女にそっくりな女と出会った秋山だが、突然まわりが騒々しくなる。ヤクザ、闇の大物、昔の会社のスポンサー筋などの影がちらつく中、キーワードはゴッホの「ひまわり」だと気づくが...。名作『テロリストのパラソル』をしのぐ、ハードボイルド・ミステリーの傑作長編。

  • 改めて読み直してみてもこの完成度の高さに戦く。本当にこれが二作目か?
    ハードボイルド、である事に間違いはないのだが、文体がどこか純文学のそれなのだ(村上春樹的な洒落た文体と言えば通じるだろうか)。
    一人の男がトラブルに巻き込まれ、否応なしに戦いを余儀なくされるのは王道なのだが、それ以上のものがある。高まっていく緊張感、飄々とした主人公、そしてこの結末。
    少々複雑すぎるきらいがあるものの、一気呵成に読ませる力が凄まじく、ラストは映画のように脳裏に焼き付く。

  • 中二心をくすぐる設定と洗練された文体のバランスが炸裂的に面白い!!

  • ひまわり を感じさせず でも飽きさせることなく淡々と物語を進行させる筆力はさすが    みんなバブルで踊ったからな~

  • ちょっと辛かった。
    話がブツブツで唐突で。。

  • 20240407
    会話文が静かで綺麗だと思う
    重厚ではなく不思議な格好良さ

  • 妻の英子はレイプで妊娠して自殺し、英子に似ている麻里はヘルスで働く。この設定から、「自分の意思」があるかどうかが何よりも重要なのだとわかる。「たかが」という言葉は、加害者からしか出ないともわかる。逆に、何十億、何百億円になるかわからないほどの価値ある物であっても、それになんの興味も持たず、どう処分したとしても、それも権利者の意思だけに基づくものであって、他人がどうこうはできないのが筋であるのが当然だと思う。
    この本の所々で繰り返される、なぜあなたが、なぜそこまで、なぜそれを、などは全部、他人の人生に介入する試みがいかに無駄かが表現されているのかもしれないと思った。
    他人が誰かを「変える」ことはできないのではないかと思う。ただ、他人のおかげで「変わる」ことはできるかもしれない。やはり「自分の意思」が重要だと思う。

  • 美術に造詣が深かったのかなあ…

  • ストーリーが深い。文章力が凄いので所々難しく感じる場所もあったが、話し方や振る舞いも細かく書かれていて、登場人物の性格や特徴が良く分かったのでストーリーにのめり込めた

  • 悪くはないが読了感があまり良くない。
    主人公の妻の自殺が始まるが、実は本筋にはあまり関係ないし。ファン・ゴッホのまぼろしの作品を追うけどそれもなんというかなんで奥さんは黙っていたのかとか、うーむ。

  • 絵画に疎い私には大変、難しゅうお話で御座いました。どんでん返しがある訳でもなく、主人公が凄く魅力的でもなく(汗)読むのに疲れた~~。でも、この方の文章は嫌いではないので他作品にリベンジしてみようと思います。

  • 世界的に有名なゴッホの「ひまわり」生涯に7枚描かれたその名画には、実は未だに隠されたままの幻の8枚目が存在していた!

    初っ端からギャンブルのルールがよくわからず、どこか現実離れしたような設定でなかなか馴染めなかったことも加えて企業同士の争いや、そこにヤクザが絡んでたりゴッホの名画だったり、内容が詰め込まれすぎてて一体どれがメインなのかわかりにくかったのがもったいない………。

    作者さんがいくつもの文献を読んで「ひまわり」に関する考察を深めた上での作品なので、その件に関しては凄く説得力があって、わくわくしながら読むことが出来たので、絵画、特にゴッホの絵が好きだけど、彼自身についてはあまり知らなかった私のような超初心者には嬉しい作品でした!



    壮大なスケールの割に主人公が何を考えているのか掴めず、穏やかで平穏な生活を望んでいて、非積極的な感じなのが逆に裏目に出てしまったような感じがする…。これなら逆にもっと金目当てでも良いから原田さんと一緒に目をキラキラさせながら名画を追いかけて欲しいかったなぁ…(ただ、そうなると奥さんが自殺してしまっていることに関しての心情が滅茶苦茶になってしまうのだけど)

    原田さんのエピソードもっと読んでみたかった

  • 妻が妊娠をかくしたまま自殺した。ショックで隠遁生活を送る秋山に、元上司から奇妙な依頼が来た。「一晩で500万、カジノで負けてくれ。」その日から、妻に似た謎の美女、やくざ、闇社会の大物などが現れ、執拗に付けまわされる。謎を解く鍵は、ゴッホの名画「ひまわり」だったー。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    妻が妊娠をかくしたまま自殺した。ショックで隠遁生活を送る秋山に、元上司から奇妙な依頼が来た。「一晩で500万、カジノで負けてくれ。」その日から、妻に似た謎の美女、やくざ、闇社会の大物などが現れ、執拗に付けまわされる。謎を解く鍵は、ゴッホの名画「ひまわり」だった―。直木賞・乱歩賞受賞第1作。名作『テロリストのパラソル』に並ぶ、疾走感溢れる展開と緻密な構成が秀逸なミステリの傑作。

    藤原伊織の本は基本酔いどれの主人公が多いですが、この秋山は酒は飲まず、ひたすら暖めた牛乳と甘味物で生きる、子供じみた頑なさを持つ男。妻が亡くなってからは世捨て人のように誰とも関わらず引き籠っていたけれども、否応なしに幻の絵画争奪に巻き込まれるのでありました。
    やはり藤原伊織の文章は格調高く、ウィットに富んでいてとてもかっこいい。実際にこんな会話ないだろうと思うけれども。
    最初に読む人は「テロリストのパラソル」か「シリウスの道」をお勧めしますが、これもなかなか良作だと思います。

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著者プロフィール

1948年大阪府生まれ。東京大学仏文科卒。85年「ダックスフントのワープ」ですばる文学賞を受賞。95年「テロリストのパラソル」で江戸川乱歩賞、同作品で翌年直木賞を受賞。洗練されたハードボイルドの書き手として多くの読者を惹きつけた。2007年5月17日逝去。

「2023年 『ダナエ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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