ニュートンの密室 (講談社文庫 よ 23-18)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062649261

感想・レビュー・書評

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  • トリックや文章の感じはとっても面白いのですが、殺人事件の動機とオチがちょっと…。被害者があまりにも理不尽に殺されてしまうのでちょっとかわいそうになりました。

  • 家庭教師・軽井沢純子シリーズ。
    今回の家庭教師相手は、男性俳優の女子中学生。
    箱根の彫刻美術館で起こったモニュメント内での密室殺人事件。殺人と芸術の関係。
    が、終わりが、いつものごとくパッとしない…。

  • 軽い文体でさくさくと読み進められました。早すぎるあとがきという形の作者からの挑戦状があって、物語の最後で犯人が明かされるという、これぞミステリーという作品でした。ただ、トリックや犯人の動機に多少無理があり、文学的な面白さもないのが残念でした。

  •  密室のトリックはおもしろかったけど、最後のオチが強引というか乱暴というか…。
     何でそういう展開に? 犯人の動機も理解しかねるし、その気持ちに共感したという共犯者ともう1人のお方の気持ちも分からない。
     最終的には純子さんも、犯人の気持ちに共感して手助けしていることになってるし。。。
     そこまでして手を貸したいと思えるほどの動機か? ふざけるなって言って、張り飛ばしてもいいくらいだと思うのだが。
     張り飛ばさないまでも、「バカなことを言ってないで、警察に正直に話して罪を償いなさい」くらいのことを言うべきだと思う。
     どうしてみんな、犯人に肩入れするの? 少なくとも、主人公がそれをやったらダメだろう。
     共犯者を追及していた刑事の立場は? 最後のほう、純子さんたちが話しか描いてなくて、何でもないことになってるけど、結果、単独犯ということになったら、共犯者を追い詰めてた刑事は、その後、非常に立場が悪くなるんじゃ?

     あと、共犯者は、読んでいく中で絞られるけれど、主犯は別にこの人じゃなくても成り立つんじゃないかなぁ、て思える。
     この人の行動や言動だけでは、犯人と特定できない気がするんだけど。
     共犯者が手を貸してあげる人がこの人以外にあり得ない、ていうのが理由だとしたら、そんなのないよ! て思うんだけど。
     体格云々だって、みんなの体格がそんなに具体的に明かされてなかったよね?

     何となく全体的に腑に落ちない。。。
     トリックはおもしろかったけど、後味が悪い。

  • 2014.1.16処分

    軽井沢純子シリーズ。
    (というかもはや軽井沢純子に想いを寄せる木原青年シリーズ?)
    美術館庭園に作られた円筒形の巨大なモニュメントの中で、ガーデンパーティーの最中、密室殺人が起きる。
    明らかに他殺とわかる状態なのに、なぜ密室に見せかけなければいけなかったのか。
    密室殺人の必然性に着眼点を置いた作品ということで、モニュメント内部の監視カメラを利用した密室トリックも面白かったが、密室にした動機がメインで描かれている。
    その動機がちょっと理解し難いのが残念だった。

  • 非常にライトで機能主義的な本格ミステリ。トリックだけで、後に何も残らない。あ、でも密室トリックはなかなか良かったよ。

  •  なかなかチャーミングな青春ミステリ。登場人物が全体としてちょっと軽めだけど、そのために肩の凝らない気持ちのいい読み物になっている。
     肝心の謎はかなりシビア。天にそびえ立つ高さ15メートルの円筒形オブジェの中で殺人が起きる。お見事な密室である。唯一のドアは中開で、その前に死体があったからあけることは出来ない(もちろん鍵もかかってる)。それ以外の出口といえば15メートル上の空間だけで、まわりがツルツルのステンレスだから鳥でもないかぎり脱出は不可能ってことだ。単純だけどいい感じだ。
     密室の本当の謎は、なぜ密室を作ったか(密室になったか)にある。この作品はある意味そこに着目したものなんだけど、そのあたりは今ひとつぴんと来なかった。ムードに流された感じ。でも、とっても楽しく、あっという間に読めた本だった。

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著者プロフィール

東京生まれ。一橋大学卒業後、ニッポン放送ディレクター、編成プロデューサー、 扶桑社書籍編集長を経て1990年より専業作家。
1986年扶桑社在籍中に執筆した『Kの悲劇』でデビュー。2009年10月発売の『蛍坂』が200冊目の著作。
2011年9月ライフワークの『魔界百物語』がスタート。100本の書き下ろしミステリーに挑む。

「2012年 『幻影城の奇術師』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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