- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062649360
作品紹介・あらすじ
大学のミステリィ研究会が「ミステリィツアー」を企画した。参加者は、屋上で踊る三十人のインディアンを目撃する。現場に行ってみると、そこには誰もいなかった。屋上への出入り口に立てられた見張りは、何も見なかったと証言するが…。(「誰もいなくなった」)ほか美しく洗練され、時に冷徹な11の短編集。
感想・レビュー・書評
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『まあ、あまり、気になさらない方が良いです。僕も貴女も、時間は未来にしか残っていません』
『確かにそう…、一人だけで良いから、誰か他の人に、自分の生きているところを見てもらいたい、と思うことはありますよ。』
『僕も、こうして今、奥さんと話をしているのが、小さな楽しみ、幸せですよ。こんなことだけが、毎日毎日の我々の生きる目的なんでしょう、きっとね』
『いえいえ、本当に、お返事は、いつでも良いのです。そうですね、また、この次ということで… ー そうすれば、ええ、少なくとも、もう一度は、お会いできるでしょうから』
『とにかく感情的な言葉を使うのはよしなさい。そうやって、自分でしゃべった言葉で、興奮してしまうんだよ。』
『そうでしょう? 理解できないことだってあるのよ、世の中には…。なんでも、数学みたいにはいかないのよ』
『もう発狂しそうなくらい不味くって不味くって…。一応、全部食べたけどね。うん? 発狂はしなかったよ。』
『うん、今思うと、やっぱ運命ってやつ?』
『どうして、ああいう時間って、すぐに過ぎてしまうんだろう。楽しいときって、神様がビデオを二倍速にしてるんじゃないかって、ときどき思うよね。』
『もう、助手席にさ、接着剤でくっついちゃったみたいなんだ。あ、これはオーバーかな?』
『あとあとそれが何の役に立つのか、あるいは何の役にも立たないのか、まるでわからない。けれど、わからない場合には、とりあえず何でも経験しておくのが、この世界の常套手段である。』
『だんだん、申し合わせたみたいに、みんなで鈍感になって、頑張って単細胞の不感症になって、いろんなことが気にならなくなるのだ。』
『一日中、たった一つの微分方程式を睨んでいた、あの素敵な時間は、どこにいってしまったのだろう?』詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
S&Mシリーズを面白いと思って読み続けて、刊行順に読もうと思って手に取った本書。正直あまり面白くなかった。自分がこのシリーズを好きなのは、森博嗣がというよりは、犀川先生と、そして間賀田博士が好きだからなんだなあと再認識。
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S&Mシリーズ全10巻を読み終えたので、余韻を楽しむ間を惜しんで『まどろみ消去』を読み始めた。『封印再度』『幻惑の死と使途』の間に出版された作品らしい…
205ページで、ようやく西之園モエ(何故かカタカナ)が登場した!
『まどろみ消去』を読了しました。西之園モエとカタカナにした理由は、『今はもうない』で西之園嬢と表現していたことと同じような理由か?
私と森先生の作品との出会いはセレンディピティに溢れている。私は『喜嶋先生の静かな世界』を入手した直後に、以前から積んであった「キシマ先生の静かな世界」が収録されている『まどろみ消去』を読んでいる…『まどろみ消去』の大部分は、文章のトリックでミスリードを楽しませる趣向で、森先生風に言うと「読まなくても良い作品」なのかもしれないが、中には人間が何に惹かれ何に絶望するかを示唆する内容も少なくない。
文章のトリックでミスリードさせられるミステリーは、大嫌いだったのですけれども、『まどろみ消去』は、まさにそんな短編集でした。でも、森先生にやられると嫌じゃない?
森先生の思考を少しでも多く発見し繋ぎ留めたい読者なら、手に入れて書棚の一等地に置いた方が良いだろう。この作品には、脳細胞の一つとして、繋がる機会を待っている可能性があるから… -
シリーズ第6弾!と言いたいのですが、
S&Mシリーズの中間地点です。そう、5冊分の一幕目が終了し、約15分間の休憩です。(つまり短編集です)
森博嗣の短編・・・なんだか違和感でしたw
(決して作品が不満なのではなく、もっと続けてください~という読後感)
いつもの軽快なキャラクターたちの会話やあっと驚くトリックという感じではなく、何処かダークな毒を含んだ短編が沢山ありました。
最後まで気を抜けない短編って、凄いですよね。
さて、15分休憩のあとはついに2幕目!
最後までの5冊、心して挑みたいと思います!! -
帰省の新幹線内で読みおわりました。楽しめたのですがのめり込めなかったような気がしました。森さんの作品を楽しむにはやっぱり500ページ位の一つの話をじっくり読みたいなぁと思いました。なんていうか,もっと重厚感を感じたかったなっていう感想をもちました。
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書き下ろし短編集。
最後のキシマ先生だけ、後に長編に。
サクサク読めるが「?????」で終わる作品も少なくない。俺の読解力が低いのか。
自由に楽しそうに書いてる。怒りに震える萌えちゃんがイメージできてワラってしまった。
石の話は・・・難しい、読み直してもワカラン。分りたいだけにくやしい。 -
読み易い話だったり、
イマイチ頭に入ってこない話だったり
萌絵やS&Mシリーズの登場人物の
サイドストーリー的なものだったり
いろいろ詰まった短編集。
個人的に好きなのは「彼女の迷宮」と「悩める刑事」。
叙述トリックのものがいくつかある中で
この2つがけっこうスッキリしたかな。
「彼女の迷宮」は最後のドキッとする感じが好き。
すれ違いから生じた大胆な悪戯心と小さな狂気。
「悩める刑事」は最後のキレイに収まる感じが好き。
夫婦同士の言い出せない悩みで軽妙に読者を騙す。 -
短編集。
萌絵とかが出てくると愛着感で、テンション上がるんだけど、1つ1つは何だか微妙な感じ。
え?そっち!
って感じで意外な結末が多かったかな。
意外な結末も続くと普通になっちゃうし。
個人的には、この人は長編で良さが出るんじゃないかと思う。
同じ短編集なら、地球儀のスライスの方が断然面白い。 -
再読。短編集。西之園萌絵や犀川先生が出てくる話も収録されている。久しぶりに読んだけどオチも含めて内容を覚えてる話が多くてちょっとびっくり。最後に載っている「キシマ先生の静かな生活」は後に長編になるのだけどこの短編も結構好き。気に入った話は「虚空の黙禱者」「真夜中の悲鳴」「キシマ先生の静かな生活」かな。
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