玄い女神 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062649407

感想・レビュー・書評

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  • 一作目みたいな役どころでいくのかと思ったら、あとがきにもあったけどいきなり定型じゃない展開。建築のはなしもそれほど出てこない。謎解きは地味だけど、嫌いじゃないです。
    ただ、私はカリにあまり魅力を感じられなくて、それが残念。

    インドがやたらと好きで、インドの写真集ばかり眺めてた時期があった。すごくインドに行きたかった。ちょうど、この本が出たころじゃないかなあ。
    作中のインドの描写も、あとがきの描写も、インドの熱が伝わってきて、いいなあと思う。
    そこで溶けてしまいたいような熱。

    京介は積極的に謎を解きたい人ではない。なかなか説明してくれなくて、むうう…となる。
    もっと早く動いてたら違ったのでは、とも思ったり…難しいなあ。

  • 犯人はだれか、何となく途中から察しはついていたけれど犯人の秘密には最後まで気づかなくてアッと驚かされた。

    ちぐはぐな点もあった気がするが最後まで面白く読めた。

  • 作者いわく「建築探偵」の桜井京介シリーズ。山奥の警察すらたどり着けないインド風のホテルを舞台に、7人が密室殺人を解いてゆく。

    いやあ、苦痛。なかなかここまで読んでいて苦痛な本もあるまい。

    前作だかのレビューでも書いたけれども
    ・文章力が絶望的に無い。
    ・知識が足りていない。
    ・キャラクターの設定が雑。
    という、作品・作家として致命的な欠陥があるため、全く話にのめり込めないのだ。ほとんどのストーリーは会話で進むのだが、まるで劇の台本のようだ。

    会話と会話の間には「○○は興奮して言う」といったような、人の動きを書くことに必死で、全く情景というものを描けていない。

    一方で、劇の台本みたいだなあと気分で読んでしまうと、自ずと読む視点は俯瞰になるわけである。

    つまり、どのセリフにも声色というものが存在せず、頭のなかでセリフの頭に「京介」「蒼」「吉村」という発言者を振ってしまう。

    でまあ、前のレビューにも書いたけど、サブカル読者を釣るために必死でここにもことあるごとに「中井英夫の『虚無への供物』」を出してくるのだ。

    あの薀蓄の塊でストーリーはそっちのけの本を読んだんだね、えらいね、という気にはなるが、オマージュなどのように活かす気配は一つもなく、「虚無への供物」「虚無への供物」と繰り返すだけ。

    あとさあ、「建築探偵」はいつ建築から謎をとくんでしょうかね?

    あーオチは予想できなかったですよ。する気もないし。

    ただ、「カーリー」「シヴァ」「ナーラー」とか、そういうネタ小説的なのは、最初っからわかるんだけど、いちいちそれを読者に説明するのなら、普通の名前にすればええやん?

    もうこの作家は読まん。

  • インドの話は興味深いけど、
    本編のミステリーにそんなに必要なのか疑問。
    インドの話かミステリーなのか?わかりにくい話。
    探偵が仕事しないで助手が頑張るパターンです。
    京介が活躍しないので、感情移入できなかったです。
    建築はあまり関係ないのも残念な感じでした。

  • 09/23/2014 読了。

    図書館から。

  • 舞台をインドと日本にしたのが面白い。
    それにヒンドゥーはまだまだ私にとっては未知の世界なので、でてくる言葉や意味もおもしろく読むことができた。
    本書は「建築探偵桜井京介」シリーズの2作目。
    建築に関してもでてはくるものの、それほど重要な位置にはおかれていません。
    でも、おもしろくサクサク読めるのはやはりすごい。
    でもでも、種明かしに・・・それを使うのかぁ~っていう部分は無きにしも非ず。
    だけど、シリーズ本ってハマると最後・・・読まずにはいられません^^
    ま、本書はシリーズの中でも悪くない方がだとは思います。
    切なさを描かせると天下一品に思います、篠田氏作品は。胸がキュ~ンってなるんですよねぇ~。だからやめられません!(笑)

  • このシリーズ、どこまで読んだか忘れちゃってるんだけど、この話だけは覚えてるんだよなー。
    再読。

  • “建築探偵・桜井京介”第二弾。
    今回は深春は冒頭の方に少し出てくるだけ。
    10年前に起こった、とある事件からスタートする、今回の物語。

    深春や青が心配になってしまうくらいにいつもと違う様子の京介。
    都への想いがかたちはどんなものであれ、特別なものであると、うかがわせる。

    当の都も含めて、10年ぶりに揃うメンバーはそれぞれ腹に一物抱えている風であり、その影を落としているのは橋場亜希人の事件に他ならないようだ。
    都の養子だという、片方の手首がないインド人ナンディの存在も気になる。
    神秘的な雰囲気が漂う作品。
    インドの神話にふれるところもすごく興味をひかれた。
    インド、気になる!ってむくむくと。

    シリーズもの、ということもあって、1巻目を読んで、2巻もせっかくだから読んでみよう、と若干お試し気分なところもあったが…2巻でかなりハートをつかまれてしまった。
    読み終わってすぐに3、4巻も購入してしまいました!

    トリックも、予想がつかないことはないっちゃないけれど、色んなひとの想いが交錯し、物語が進んでいくその過程が面白く、雰囲気も素敵だったので、お気に入り。
    京介の内側も感じられた巻。
    ラストは少し哀しく、胸がぎゅっとしてしまった。

  • 桜井京介シリーズ二作目の作品。たまたま図書館の予約の関係で5作目の「原罪の庭」のあとになりました。
    多分全然印象が違います。
    蒼くん、げんきになってぇ~~~ などとおばさんごころを刺激します。この作品自体の謎はそれほどでもないけどねん。

  • ■過去と現在が絡み合う謎

    インドのヴァラナシの安宿で、橋場亜希人は、胸全体が陥没した状態で死んでいた。だが回りに凶器もなく、ドアは完全に閉ざされていた。10年後、橋場の恋人だった狩野都は群馬山中に「恒河館」を建て、当時の旅行仲間たち、そして桜井京介を招く。ミステリアスな「館」で展開される事件の真相解明劇。そこへ、さらなる悲劇が……。過去と現在が複雑に絡み合う謎を、京介はどう解き明かすか?

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著者プロフィール

東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。1991年、ミステリ作家としてのデビュー作『琥珀の城の殺人』が第二回鮎川哲也賞の最終候補となる。著書に、『建築探偵桜井京介の事件簿』『龍の黙示録』『黎明の書』『レディ・ヴィクトリア』『イヴルズ・ゲート』シリーズなどがある。

「2022年 『レディ・ヴィクトリア完全版1〜セイレーンは翼を連ねて飛ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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