天風の彩王〈下〉―藤原不比等 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062649919

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  • 不比等は、能吏として律令体制を整備するとともに、人妻であった県犬養三千代を手に入れ、鴨姫との間の娘、宮子を軽皇子(文武天皇)に嫁がせ、その子(不比等にとっては孫)首皇子を皇太子とすることに成功するが、知恵者として嫌みなく描かれているので、サクセスストーリーとしてすっと読める。ラストは、病弱な首皇子の身を案じて平城京への遷都を強行するなど、心に不安を抱えたまま亡くなってしまう。不比等は、権力闘争を通じて権力の脆さを熟知していたが故に、権力の座に上り詰めた途端、不安に駆られてしまったのだろうか。物語は不比等の死であっけなく幕切れとなって残念。ここからが、聖武天皇、光明子、孝謙天皇へと続く波瀾万丈のストーリーで盛り上がるところ、と思うのだが。

  • 不比等は持統女帝の寵愛を受け律令政治家として台頭する。娘・宮子を文武天皇に嫁がせ皇太子を得、もう一人の娘・光明子を皇太子妃とした。天皇家との婚姻により、藤原氏の権威と勢力を拡大させていく不比等の野望。権力の頂点に立った男の真実に迫り、華麗なる生涯の光と影を活写する長編古代史ロマン。

  • 飛鳥
    藤原不比等

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著者プロフィール

黒岩重吾

一九二四年大阪市生まれ。同志社大学法学部卒業。在学中に学徒動員で満州に出征、ソ満国境で敗戦を迎える。復員後、証券会社などに勤務しながら、「近代説話」の同人として小説を執筆。六〇年『背徳のメス』で直木賞、八〇年『天の川の太陽』で吉川英治文学賞を受賞する。九一年紫綬褒章受章、九二年菊池寛賞受賞。二〇〇三年死去。

「2021年 『斑鳩王の慟哭 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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