風の群像 上―小説・足利尊氏 (講談社文庫 す 1-33)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (423ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062649957

感想・レビュー・書評

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  • 室町時代はヒーローもヒールもいて面白そうなんですが、錯綜としていて分かりづらく、とっつきの悪さがあります。杉本さんなら、捉えどころのない足利尊氏を活き活きと分かりやすく描いてくれるのことと期待しています。感想は下巻にて。

  • 足利尊氏を主人公に、南北朝を描く歴史小説。尊氏と弟・直義の性格の対比、高師直や楠木正成などの特徴的なキャラクターなど、小説的に強調されて書かれていて、複雑な時代や人間関係を扱っていながら読みやすい。

  • 戦国時代や江戸時代に比べて室町時代って地味だ。というか影が薄い。鎌倉幕府の成立年は暗記したけど、室町時代は?将軍15代で235年も続いたのに、この扱いの軽さは何故だろう?

    本書は室町幕府の初代将軍、足利尊氏が主役の歴史小説。後醍醐天皇による元弘の乱から建武の新政、中先代の乱を経て尊氏が後醍醐天皇から離反、南北朝分裂に至るまでを描く。

    改めて学んでみると、新田義貞、楠木正成、護良親王など登場人物たちは個性派ぞろいだし、各人の思惑が錯綜して敵味方がめまぐるしく変わる展開もスリリング。面白いじゃないか室町時代、と思わせてくれる一冊でした。

  • 最初から最後まで尊氏が腹立つ

  • 全2巻。

    まずイメージが結構違った。
    北条すごくいい人だし、
    幕府も優れてたし、
    高師直は美男子だし、
    なにより尊氏がダメすぎ。

    尊氏ダメな太平記は結構あるけど、
    このダメさはなんというかリアル。
    凄く人間臭い。
    普通の人。
    だから凄くダメに見える。
    個人的には吉川太平記な尊氏が一番好き。
    でも案外こんなだったのかも。
    実際。

    なんというか、女の人だからか、
    全体的に柔らかい雰囲気。
    そしてあっさりした印象。
    太平記ってより主人公達の人間を描いてる印象。
    太平記知らない人には良いのかも。

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著者プロフィール

杉本苑子

大正十四(一九二五)年、東京に生まれる。昭和二十四年、文化学院文科を卒業。昭和二十七年より吉川英治に師事する。昭和三十八年、『孤愁の岸』で第四十八回直木賞を受賞。昭和五十三年『滝沢馬琴』で第十二回吉川英治文学賞、昭和六十一年『穢土荘厳』で第二十五回女流文学賞を受賞。平成十四年、菊池寛賞を受賞、文化勲章を受勲。そのほかの著書に『埋み火』『散華』『悲華水滸伝』などがある。平成二十九(二〇一七)年没。

「2021年 『竹ノ御所鞠子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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