- Amazon.co.jp ・本 (1020ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062653299
作品紹介・あらすじ
200におよぶ主要な中国古典・随筆から、約4800の名言を採録。書き下し・原文、わかりやすい訳・解説で構成。重要な古典・主要人物には、簡潔な略解を付す。懇切な件名索引により、求めているテーマにピッタリの名言を探せる。約10000項目におよぶ充実した五十音索引。
感想・レビュー・書評
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平成進化論 11/9/21
今日は、
【 古典名言の不思議な力 】
というテーマでお伝えします。
あなたのビジネスのヒントになれば幸いです。
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<今日のピークパフォーマンス方程式>
【 古典名言の不思議な力 】
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■先日、
この本(事典)、
【今日のお薦め本 中国古典名言事典】
http://amazon.co.jp/o/ASIN/406265329X/2ndstagejp-22/ref=nosim
をメルマガでご紹介いたしました。
■著者の諸橋轍次さんは、
30年近く前にお亡くなりになられましたが、
高名な漢字学者でいらっしゃいました。
この事典の冒頭に、
以下のように記されています。
(ここから)
------------------------------------------------
「古典に含まれている名言は
人生に対して不思議な力をもつ。
ある時は人を教え導き、
ある時は人を励まし慰める。
それは古典が数百千年にわたって
すでに幾千万人を教え導き、
あるいは励まし慰めたという実証の力が、
暗黙の間にわれわれの心に
意識されているからであろう。
これを使用するがわからいえば、
これは聖賢の言葉であり、
一人の私言ではない、
過去の多くの人々もすでに
その誤りなきを立証したとの自信をもち得る。
聞くがわの人もまた、
これは個人の私言ではない、
古来共通の理解済みのものであると考え、
きわめてなだらかにその言葉に耳を仮し得る
からである。
ましてや、句は短くて意義が長い。
短いが故に覚えやすく、
長いが故にその応用は無礙自在である。
要するに、
古典の名言はこのような不思議な力を
持つものである」
------------------------------------------------
(ここまで)
■ある時から、私は、
日常の仕事の合間に、
時間の許す限りにおいてではありますが、
古典を教えるセミナーや講座、講演に出席したり、
関連の書籍を読むように努めてきたつもりです。
■また、
メルマガ(平成進化論)のバックナンバーで
検索をかけたら、
「古典を読む意義」
のようなものを意味付けするために
たくさんの記事が出てきました。
私自身、古典を学ぶ意味について、
思うところを自分の言葉で残しておこう、
と思ってメルマガで記してきたのです。
■しかし、
いろいろ考えてきたことの一切が、
上述の諸橋轍次さんの言葉に包含されているのかな、
この文章に触れ、そんな風に感じたのです。
いわく、
「古典に含まれている名言は
人生に対して不思議な力をもつ」
全くそのとおりだと思います。
■いわく、
「古典が数百千年にわたって
すでに幾千万人を教え導き、
あるいは励まし慰めたという実証の力が、
暗黙の間にわれわれの心に
意識されている」
まさに、古典の名言は、
暗黙の了解として受け入れられますね。
■いわく、
「使用するがわからいえば、
これは聖賢の言葉であり、
一人の私言ではない、
過去の多くの人々もすでに
その誤りなきを立証したとの自信をもち得る」
これもそのとおりで、
「私」が語る言葉に重みを持たせる
ことはなかなかに難しいけれども、
それと同趣旨の古典の名言を引用することで
圧倒的な説得力を持たせることができます。
■いわく、
「聞くがわの人もまた、
これは個人の私言ではない、
古来共通の理解済みのものであると考え、
きわめてなだらかにその言葉に耳を仮し得る
からである」
古典の持つ説得力について、
聞き手側が受ける印象、感想ですね。
これもそのとおりで、
すっと心のなかに入ってきます。
■いわく、
「句は短くて意義が長い
短いが故に覚えやすく、
長いが故にその応用は無礙自在である」
これは深いですね。
短いが故に〜、長いが故に〜、
素晴らしい表現に感銘を受けました。
■いわく、
「要するに、
古典の名言はこのような不思議な力を
持つものである」
まったく古典の名言はとても短い文章であっても、
不思議な力を持つものです。
■ということで、
結局、ほとんどの文章を引用する形と
なってしまいましたが、つまるところ、
長い時間の試練を経て、いまだ教訓を与え、
励まし、慰め、共感をもたらしてくれる言葉、
こそが、古典名言の不思議であると思われます。
■また、それゆえ、
人生や人間についての本質的な理解を
深めるための格好の教材となりうるものなのだ、
という風に改めて考えるきっかけと
なりました。
■などと、いろいろ書きましたが、
(特に中国古典は)
耳に聞こえる調子もよく、
由来となった物語にも共感や納得を覚え、
それゆえ馴染みや親しみを持つことができ、
すっと心のなかに入ってくるんですよね。
そういった言葉に接するという営み自体が
純粋に楽しいものであって。
■ということで、
私(鮒谷)個人としては、
古典を学ぶのに理由はない(いらない)、
というのが本当のところかもしれないな、
などと思ったり。
【今日のお薦め本 中国古典名言事典】
http://amazon.co.jp/o/ASIN/406265329X/2ndstagejp-22/ref=nosim
(先日、ご紹介したエーワン精密の相談役、
梅原勝彦さんは、
この事典を毎日2ページずつ、
2年かけて2回読まれたそうです。
わたしもそれくらいのペースで
じっくり、ゆっくり触れていこうと思います)
今日も人生とビジネスを楽しみましょう!
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何度か中国古典に取り組んできたが『論語』すら読了できない始末だ。いずれも訳文がしっくり来ない。本来であれば原典に当たるのが基本であるが、人生に残された時間を思えばそろそろ好き勝手な放浪も許されない時期だ。たとえそれが読書であったとしてもだ。「名言集」の類(たぐ)いはつまみ食いである。文脈も見落としかねない。名言集だと「読書百遍義自(おの)ずから見(あらわ)る」(「意自ずから通ず」とも)は通用しない。しかしながら私がやろうとしているのは言葉によってシナプス結合を整理することである。もっと言えば半世紀近く読んできた本や出会った人々で入り乱れた配線をつなぎ直し、太く短いケーブルにしようと目論んでいるのだ。
https://sessendo.blogspot.com/2019/01/blog-post_56.html -
これぞ人生の糧と言った感じの本。編者も大御所、諸橋轍次氏ですし。
座右の銘を持ちたい人なども一読してみては? -
『ぼくらの頭脳の鍛え方』
書斎の本棚から百冊(立花隆選)45
基礎的古典
中国古典のすべてがこの一冊に押し込められている。