クレーの天使

  • 講談社 (2000年10月11日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (64ページ) / ISBN・EAN: 9784062663694

作品紹介・あらすじ

45点の絵と18編の詩が奏でる二重奏
響きあう絵とことばの贈りもの
目覚めておいで、心にひそむ天使たち
前作『クレーの絵本』に続く待望の書き下ろし

みんなの感想まとめ

美しい絵と詩が織りなす幻想的な世界が広がり、心の奥に潜む天使たちを目覚めさせる作品です。クレーの独特なタッチで描かれた天使たちは、清らかさや悲しみ、楽しさを同時に感じさせ、観る者の心を惹きつけます。谷...

感想・レビュー・書評

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  • 黑の線描、あるいは数色の彩色での天使。何という天使であろうか!美しくもあり、清らかでもあり、悲しくもあり、おかしくもあり、奇妙でもあり、楽しくもあり、いたずらっぽくもあり、なんでこんな絵が描けるんだろう。谷川俊太郎の詩は相変わらずどうでもいいのだが、後書きだけは優れた散文詩になっているよ。確かにクレーのことは分かっているんだろうな。

    • goya626さん
      りまのさん
      ふふふ、女房に「生きる」のことを話したら、古い詩でしょ、当時はよかったんだよ、今読むと古臭いしだっせいという感じだね、とのこと...
      りまのさん
      ふふふ、女房に「生きる」のことを話したら、古い詩でしょ、当時はよかったんだよ、今読むと古臭いしだっせいという感じだね、とのことでした。まあ、人それぞれです。谷川俊太郎がお好きだったら、ごめんなさい。「世界の名詩を読み返す」いいですよ。「日本の名詩を読み返す」もよかったですよ。
      2022/09/29
    • りまのさん
      goya626さん
      なんということ!
      「日本の名詩を読み返す」を、ごやさんの本棚から見落としていました。この本も、さっそく書店注文しようと思...
      goya626さん
      なんということ!
      「日本の名詩を読み返す」を、ごやさんの本棚から見落としていました。この本も、さっそく書店注文しようと思います。
      とにかく 良い詩を、たくさん読みたいのです。
      教えていただき、ありがとうございます!(•ө•)♡
      2022/09/29
    • goya626さん
      りまのさん
      いい本ですよ。高橋順子さんの解説もさすがです。
      りまのさん
      いい本ですよ。高橋順子さんの解説もさすがです。
      2022/09/29
  • 図書館で借りてきましたが、この本は欲しい!
    手元に置きたい本です。本屋さんに注文しよう。

    クレーの絵は大好きです。天使の絵の中では、やはりこの本の表紙絵の 忘れっぽい天使 が好き。とてもかわいい。でも その絵につけられた 谷川俊太郎さんの詩は かわいい なんてものではない。

     忘れっぽい天使

    くりかえすこと
    くしかえしくりかえすこと
    そこにあらわれてくるものにささえられ
    きえさっていくものにいらだって
    いきてきた

    わすれっぽいてんしがともだち
    かれはほほえみながらうらぎり

    すぐそよかぜにまぎれてしまううたで
    なぐさめる

    ああ そうだったのかと
    すべてがふにおちて
    しんでゆくことができるだろうか

    さわやかなあきらめのうちに
    あるはれたあさ
    ありたちはきぜわしくゆききし
    かなたのうみでいるかどもははねまわる


    泣いている天使 の絵も すきです。
    天使というよりむしろ鳥 は、絵も好きだけど、タイトルが素敵。こんな詩がついています。


     天使というよりむしろ鳥

    なんでもしってるおとななのか
    むじゃきなこどもなのか

    つばさはどろだらけで

    きのうモーツァルトのソナタの
    すみっこにいた
    きょうゆうやけぐものうえに
    ちょこんとこしかけていた

    おんなでもおとこでもないにおい

    としおいたきのねんりんにまぎれ
    こいぬのひとみにひそみ

    かくれんぼしていた
    あのてんし


    天使の絵につけられた詩で、ドキッとするものもありました。


     用心深い天使

    ほほえみでつたえることができるとおもった
    だまっていても

    それができないとしって
    なぐった
    なんどもなんども

    いいわるいはしらない

    あしのしたにたんぽぽのはな
    あたまのうえになにがあったのか

    したにあるものをふみにじり
    うえにあるものにあこがれて

    いいわるいはしらない

    てんしはいつだってめをそらした


    、、、哀しい詩もあります


     現世での最後の一歩

    うえて
    かわいて
    しにかけて

    よこたわるひとりのおんな
    やけつくたいようのもと
    どこまでもつづくすなのうえ

    かたわらに
    うつくしいいきもの
    かつててんしだったもの

    はねはぬけおち
    やさしさをつかいはたし
    めだけをおおきくみひらいて

    うえて
    かわいて
    しにかけて

    ひとのつみにあえいでいる



    、、、鈴をつけた天使という絵は、キュートで可愛らしい。つけられた詩も好き。


     鈴をつけた天使

    ほんとうにかきたかったものは
    けっしてことばにできなかったもの

    すずをつけたてんしにくすぐられて
    あかんぼがわらう
    かぜにあたまをなでられて
    はながうなずく

    どこまであるきつづければよかったのか
    しんだあとがうまれるまえと
    まあるくわになってつながっている

    もうだまっていてもいい
    いくらはなしても
    どんなにうたっても
    さびしさはきえなかったけれど

    よろこびもまたきえさりはしなかった


    、、、あと、老いた音楽家が天使のふりをする という絵も、つけられた詩も 好きでした。


     老いた音楽家が天使のふりをする

    ほんのいっしゅん
    てんしになったことがあった

    ひとはみなせをむけて
    どこかとおくへいってしまった
    たぶんふかいもりのなかへ

    てんしにたよらずにかんがえるために

    みみにしたしいメロディだけが
    ゆうぞらにただよっていた
    つかのまのやすらぎ……

    そしてしぬひがきた



    、、、ここまで読んで頂いた皆様、ありがとうございました。
    8月は、良い読書をしました。ほとんど、ブクログの皆様のレビューを読んで、選書していました。
    感謝いたします!ありがとうございます。りまの

    • りまのさん
      湊川晴斗さん

      ありがとうございます!
      好きな詩に 共感していただいて、何より 嬉しいです!
      この本は、とっても好きな本となりました。明日に...
      湊川晴斗さん

      ありがとうございます!
      好きな詩に 共感していただいて、何より 嬉しいです!
      この本は、とっても好きな本となりました。明日にでも書店に注文しようと思います。
      今日は 私は読書の日 なのです ♪部屋にこもって、本を読むのです ♡
      2021/08/29
    • hiromida2さん
      りまのさん、
      いつも…素敵な詩ありがとうございます
      クレーの絵も大好きだし、
      谷川俊太郎さんの詩も好き…
      そして、そのどちらの世界観にも
      ぴ...
      りまのさん、
      いつも…素敵な詩ありがとうございます
      クレーの絵も大好きだし、
      谷川俊太郎さんの詩も好き…
      そして、そのどちらの世界観にも
      ぴったりと、
      はまっていて、いつもながら
      しみじみ泣けてしまいます
      生きることも死ぬことも
      最初で最後の一歩なのかな…って
      胸に迫ってくる素敵な詩ですね。
      2021/08/31
    • りまのさん
      hiromida2さん

      ありがとうございます!
      生きることも死ぬことも
      最初で最後の一歩なのかな…
      hiromida2さんの、感想が、詩的...
      hiromida2さん

      ありがとうございます!
      生きることも死ぬことも
      最初で最後の一歩なのかな…
      hiromida2さんの、感想が、詩的で 深くて 素敵です!
      2021/08/31
  • 正直なところ、ほとんど理解できなかった。それでも夢中で読めた。谷川俊太郎さんが書いたあとがきを読んで、やっと少し何かに触れた気になった程度。

    ◯私の心にかくれている天使たちが、あなたの心にひそむ天使たちを、目覚めさせてくれることを願っている。人間に対する創造力がなければ、天使の姿は見えないのだから。(あとがきの天使という生きものより)

    好きだったのは、「泣いている天使」と「鈴をつけた天使」。比較的わかりやすくもあった。


    「泣いている天使」

    まにあうまだまにあう
    とおもっているうちに
    まにあわなくなった

    ちいさなといにこたえられなかったから
    おおきなといにもこたえられなかった

    もうだれにもてがみをかかず
    だれにもといかけず

    てんしはわたしのためにないている
    そうおもうことだけが
    なぐさめだった

    なにひとつこたえのない
    しずけさをつたわってきこえてくる
    かすかなすすりなき…

    そしてあすがくる

  • 『クレーの絵本』と同じ日に読みましたが、こちらの方が明るくてやさしい印象でした。
    天使の絵だからでしょうか。
    線だけで描かれた絵も多いです。

    詩も『クレーの絵本』よりこちらの方が好きなものが多かったです。入院しているお友だちのお見舞いに持っていくならこちらですね。
    いろいろな「てんし」が詩の中にでてきます。
    「天使とプレゼント」
    「泣いている天使」
    「希望に満ちた天使」が特によいと思いました。

    「天使とプレゼント」
    なにがてんしからのおくりものか
    それをみわけることができるだろうか

    はなでもなくほしでもなく
    おかしでもほがらかなこころでもなく

    それはたぶん
    このわたしたちじしん・・・

  • イメージを飛躍させる見本のような一冊、、、

    『クレーの天使』(パウル・クレ-,谷川 俊太郎)|講談社BOOK倶楽部
    https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000199224

  • クレーの天使素敵だなぁ

  • 天使って何だろうと思って読み始めて、
    だんだんわからなくなっていきました。
    天使ってなんだろう・・・

  • わたしのいちばんすきな天使は載っていませんでした…( ・ᴗ・̥̥̥ )
    泣いている天使 と
    忘れっぽい天使
    用心深い天使
    が印象深かったな。
    クレーの天使はどこかシュールだったりコミカルだったりしながら、はっとする何かがあって、それに名前をつけるのは難しいけど、やっぱり衝撃とか情動なのかな。
    谷川俊太郎の詩が沿うとより一層深まる気がする。
    どちらも優しい顔をして、優しくない。

  • クレーの天使に出会った
    それは、鉛筆でひと筆書きで描かれた様な簡単なものだったけど
    生きているような気がした
    悩んだり、空想したり努力したりしていた

    いろいろ解釈があって
    谷川さんのイメージもあるだろうけど
    それぞれ個人の思う天使がいる

  • 天使があんまり可愛らしくもなく、善良そうでもなくていい。谷川俊太郎さんの詩は声に出して読むと、もっといい。何度も何度も読みたい。

  • 「天使というよりむしろ鳥」が好き。

    としおいた きのねんりんにまぎれ
    こいぬのひとみにひそみ
    かくれんぼしていた あのてんし

    泣きそうになる。

  • パウル・クレーの描いた天使たちに
    谷川俊太郎が短詩を書いたもの。

    わたしにとってこの本は
    なぐさめだったような気がします。

    わたしに見えなかった漠然としたものが
    言葉によって見えたとき
    「あぁ…わかってもらえた」
    そんな安堵感から涙が溢れ出てきたのを思い出します。

    どの天使もあどけない表情をしていて
    愛着がわいてくる。
    ともだちのように手元に置いておきたい本です。

  • クレーの天使は、大方どれも好きで、この本だけは持ってる。
    どの詩も切ない。
    天使とは、心のなかの大事で傷つきやすい、やわらかくてひ弱な部分を思わせる。



    『鈴をつけた天使』

    ほんとうにかきたかったものは
    けっしてことばにできなかったもの

    すずをつけたてんしにくすぐられて
    あかんぼがわらう
    かぜにあたまをなでられて
    はながうなずく

    どこまであるきつづければよかったのか
    しんだあとがうまれるまえと
    まあるくわになってつながっている

    もうだまっていてもいい
    いくらはなしても
    どんなにうたっても
    さびしさはきえなかったけれど

    よろこびもまたきえさりはしなかった



    この、「もうだまってもいい」のあたりで、すごく胸に迫って、ここは泣いた。
    抑圧されて、弁解しようとして、でも言葉を聞き入れてもらえなくて、しゃべる気力もなくしたような悲しさからも解放されて、自分の意思で黙ってよくなったような、清々しさ。


    『忘れっぽい天使』

    くりかえすこと
    くりかえしくりかえすこと

    そこにあらわれてくるものにささえられ
    きえさってゆくものにいらだって
    いきてきた

    わすれっぽいてんしがともだち
    かれはほほえみながら うらぎり

    すぐかぜにきえてしまううたで
    なぐさめる

    ああ そうだったのか と
    すべてがふにおちて
    しんでゆくことができるだろうか

    さわやかなあきらめのうちに

    あるはれたあさ
    ありたちはきぜわしくゆききし
    かなたのうみで いるかどもははねまわる




    くりかえすこと
    くりかえしくりかえすこと

    ここだけで、泣いてしまった。
    言葉の選び方、それがその人に伝わるかどうかは、確か碧也ぴんくが書いていたように思うけれど、風姿花伝の「花」の解釈なのかなとも思う。
    誰かに伝えるためには、その人のわかる言葉、わかる世界で書かなければいけなくて。
    受け手の中にない感情は、伝えても理解されない。
    でも、その人の中にあるものをかき立てるのは重要だけれど、それだけでは足りない。
    詩人は、より少ない言葉で何かを伝えようとしているから、通じるための橋をかけるのが大変なんだろうなあ。

  • 前著「クレーの絵本」に比べ、クレーの絵も谷川の詩もシンプルになっている。にもかかわらず、彼らからストレートな、また、分かりやいメッセージは発せられていない。

    まるで論理で理解しようとするな、と拒絶されているようだ。
    しっかり体験しろ、と言われているようだ。

    彼らの絵、言葉を一生涯かけてかみ砕いていこう。
    表現に反して、内容は歯ごたえ十分。
    下手な感傷は許されていないような気がする。

    クレーと谷川が挑んだもの。
    それは、絵では表せないものを絵で表そうとし、言葉では表せないものを言葉で表そうとした。

    だから、絵にも言葉にも、汲めども尽きぬ、生きる事の意味、厳しさ、優しさが溢れている。

    谷川は最後に綴った。「人間に対する想像力がなければ、天使の姿は見えないのだから」。この想像力こそ、生涯かけて追求すべきものだと私は思う。

  • 数年前、名古屋市美術館で

    個展があったときに、この天使には恋をしていて



    すこしあと、たまたま本屋さんでこの本をみつけ

    以来ずっと わたしのだいすきな本のひとつです。






    この調和は、すばらしい。

  • 泣いている天使、忘れっぽい天使、用心深い天使

    いろんな天使たちが、いっぱいいるよ

    なまめかしい天使、まだ醜い天使

    どれも無垢で、まっしろな天使たち

  • 響きあう絵とことば。やさしく透き通った言葉なのに、根底が深くおもく感じます。抽象的で可愛いらし天使たち。「天使というよりむしろ鳥」という様々な所にかくれんぼしている天使という詩が好きです。

  • この本に出てくる天使は、みぃぃんな人間に近くて、好き。
    天使も人間も一緒☆

    安らぎたい時に読み直します♪

  • 『月ぬ走いや、馬ぬ走い』を読んで、図書館でかりてきた。
    忘れっぽい天使のことは見たことがあったけど、クレーの作品と知らなかったので、どの絵も興味深かった。特に好きなのは、「泣いている天使」。
    谷川さんの詩は、優しい響きがあるのに怖い。「用心深い天使」の詩は、わかってしまうか故に、自分自身が目を逸らす。

  • 忘れっぽい天使を見たくて

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著者プロフィール

谷川 俊太郎(たにかわ・しゅんたろう):1931年生まれ。東京府豊多摩郡杉並町(現:東京都杉並区)出身。52年に第一詩集『二十億光年の孤独』でデビュー。『日々の地図』で読売文学賞、『よしなしうた』で現代詩花椿賞、『はだか』で野間児童文芸賞、『いちねんせい』で小学館文学賞、『女に』で丸山豊記念現代詩賞、『世間知ラズ』で萩原朔太郎賞、『トロムソコラージュ』で鮎川信夫賞、『詩に就いて』で三好達治賞等多数受賞。『六十二のソネット』『落首九十九』『うつむく青年』『ことばあそびうた』『夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった』『定義』『コカコーラ・レッスン』『minimal』『私』『虚空へ』など。2024年逝去(92歳)。

「2026年 『はだか 谷川俊太郎詩集 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

谷川俊太郎の作品

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