月のうさぎ (寂聴おはなし絵本)

著者 :
  • 講談社
3.50
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本棚登録 : 57
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (44ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062674126

作品紹介・あらすじ

なぜ月にうさぎが見えるの?

森に仲よくくらすうさぎときつねとさるは、倒れていたおじいさんを助けようと、一生懸命食べものを探してくるのですが……。
未来に生きる子どもたちとすべての大人たちに贈るたくさんの愛がつまった物語です。

生きることは愛すること。世の中をよくするにも、戦争をやめるにも、愛があればこそ。人を幸せにするにも愛あればこそ。愛こそは想像力です。子どもたちに豊かな想像力を身につけてほしいのです。――寂聴

感想・レビュー・書評

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  • 《図書館》【再読】瀬戸内寂聴追悼コーナーにて。兎の献身な行動は、すばらしい行動ですが。他になかったのかとも思う。

  • この話はインドのジャータカ(仏陀の前世話ということで、漢訳では本生話、本生経と呼ばれている)から選び、瀬戸内寂聴さんが書かれたようです。
    寂聴さんのあとがきに、このようにあります。
    「月に人間が立った現実の科学の勝利を教える前に、悠久の空を仰ぎ、月光の美しさと宇宙への夢を、無垢な子供の心に刻みつけてもらいたい」。
    その通りだな、と感じました。
    他人へ対しての優しさを忘れがちな時、自らを犠牲にしても与えたいと願った優しき兎の心を、その度に月を見上げ思い出して欲しい。そう子供達に教えることが私達大人のするべきことなのだと思います。

  • 奉仕の愛がなくてはならないと…

  • 自己犠牲です。
    いい話、なんだろうけどやっぱり悲しいので、あまり好きにはなれません。
    エインワースの「黒ねこのおきゃくさま」くらいだといいけれど。
    仏陀の前世話だそうです。

  • 「仏法を学ぶのはとても難しい」と頭から思っている人に是非読んでほしい絵本です。身体の弱った一人の旅の老人を助けるために、猿も狐も兎も食べ物探しに奔走する姿は、菩薩の心を感じます。猿と狐は食べ物を取ってきて老人に与えますが、力のない兎は何も出来ません。その兎が最後とった行動や、老人の本当の姿におどろきます。人間関係に疲れている人には、癒されるお話ですよ。

  • 自分の身を火のなかに飛び込んで犠牲にしてまで、旅の老人に捧げたうさぎの話。
    手塚治虫のブッダの冒頭にもあったお話だけれどもインドの仏話だそうです。
    本当に泣ける。
    本当のやさしさとは何か…。

    この文章を子どものために優しく書いた瀬戸内寂聴さんの心も伝わってきます。

  • 2011年9月17日

    装丁/桂川潤

  •  月がいちだんと美しく見える季節、「お月様にはうさぎが住んでいるのかな〜」そんなことを子どもたちと話した時に、読み聞かせてあげたい一冊です。
     私は声に出して読みながら、涙で読めなくなってしまいましたが…。
     大きな大きな愛のお話しです。

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著者プロフィール

1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で女流文学賞、92年『花に問え』で谷崎純一郎賞、11年『風景』で泉鏡花賞を受賞。2006年、文化勲章を受章。2021年11月、逝去。

「2022年 『瀬戸内寂聴 初期自選エッセイ 美麗ケース入りセット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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