開国と幕末変革 (日本の歴史)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062689182

作品紹介・あらすじ

高まる巨大な民衆運動、独自の改革を進め、自立をめざす雄藩-吹きあがるエネルギーに、幕府は根底から揺さぶられる。開国を迫る列強と外交交渉の場で対等に渡り合う幕臣とは対照的に、条約拒否にこだわる孝明天皇と公家は確執する。「開国」「尊王」「攘夷」「討幕」入り乱れる中、時代は大きく動き、大政奉還を迎える。世界史的視野と新史料で描く「維新前夜」。

感想・レビュー・書評

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  • 幕末を知る2冊目。中公文庫のものと比べると、かなり幕府擁護の論調。これまで通説として語られてきた卑屈な幕府外交は、「それはつくられた「物語」であり、事実に反して朝廷と天皇を称揚する皇国史観のフィクションにすぎない」と痛烈に批判している。現代の通説が幕府再評価寄りなのかこの作者が特別に幕府寄りなのかは他の本も読んでみないと分からないが、新たな資料の発見や研究の成果によって過去の評価が変わるのは歴史の面白いところだなと思う。ただ流石に作者の感情が入りすぎてる感はあるかと。。

  • この巻では、江戸幕府の衰退期と言いますが、諸藩の雄藩の台頭により、幕府の求心力・財力などが困窮し、それを何とかしようとした所裏目になり、尚且つそれと黒船来航による世情不安によるものが決定的によって、薩長が。

  • 日本の歴史(18)
    開国と幕末変革  江戸時代19世紀
    ISBN:9784062689182
    ・井上勝生(著)
    講談社
    2002/05/10出版
    396p 19cm(B6)


    ◆要旨 (「BOOK」デ−タベ−スより)
    高まる巨大な民衆運動、独自の改革を進め、自立をめざす雄藩-吹きあがるエネルギ−に、幕府は根底から揺さぶられる。開国を迫る列強と外交交渉の場で対等に渡り合う幕臣とは対照的に、条約拒否にこだわる孝明天皇と公家は確執する。「開国」「尊王」「攘夷」「討幕」入り乱れる中、時代は大きく動き、大政奉還を迎える。世界史的視野と新史料で描く「維新前夜」。

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    ◆目次 (「BOOK」デ−タベ−スより)
    序章 人間の静かな大地
    第1章 「成熟」の進展
    第2章 民衆運動の高まり
    第3章 十九世紀世界と天保の改革
    第4章 開国と外交交渉
    第5章 開国から尊王攘夷へ
    第6章 動乱の幕末
    終章 富貴繁昌

  • 先日読んだ小学館の「日本の歴史」シリーズと対比の意味で読んでみた。ちょっと扱っている時代がずれるけど。こっちのほうが「民衆」に高い政治的力量と人権意識の成熟を読み取っている印象。

    『維新史』以来の、軟弱で卑屈な幕府外交と、世論をうけて条約断固反対を貫いた朝廷・天皇という「通説」を批判し、柔軟で現実的な幕府外交をかなり高く評価しているのが印象的。

    また、幕末維新期における諸外国による「植民地化の脅威」についても、「背伸びした「万国対峙」を国是に突進していた、その後の近代日本のエリートたちがつくり出し広めた、一面的にすぎるイメージ」(p353)と批判しているところも、通説的見解とかなり違うイメージで印象的。ただ、そのイメージが正しいかどうかは、「
    そのイメージ」がどうやって近代日本で形づくられていったかという点も含めて、今後の検討課題なんだろう。

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