山頭火ウォーズ レイの青春事件簿(3) (YA! ENTERTAINMENT)

  • 講談社
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本棚登録 : 107
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062694155

作品紹介・あらすじ

願いごとがあるのなら、「まぼろし書房」をたずねていけばいい。そうすればかならず、願いがかなうという…。天の川学園で毎年行われる「ミス天の川コンテスト」にどうしても優勝したいと願う一人の少女が、そんな謎めいた噂のある「まぼろし書房」をおとずれる。

感想・レビュー・書評

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  •  パスワードシリーズを久しぶりに読んだので、他に読んでない本はないかと本棚を探したら、この本が見つかりました。「レイの青春事件簿」は全部読んだと思い込んでいましたが、うっかりしていました。ちなみに、4冊目も出ているようです。そのうちチェックしたいと思います。

     パスワードシリーズに比べると、こちらのシリーズの方が読みやすいですね。登場人物が少ないからか、パズルの話が控えめだからか、あるいは、作者が想定している読者層が違うからか、確かなことは分かりませんが、ストーリーに没入できるのは「レイの青春事件簿」シリーズだと感じました。

     先日読んだ「パスワード 渦巻き少女」もアート対決ということでしたが、こちらも「自由律俳句」でバトルいうことで、発想が似ていると感じました。ただ、俳句自体で勝負が決まるわけではなく・・・ここから先はネタバレになりそうなのでやめておきます。

     パスワードシリーズをずっと読んできた者としては、野沢レイが高校生という設定はどうしても違和感があります。まあ、楽しめる一冊であることは間違いありません。Stay Homeでも読書で充実した週末でした。

  • 俳句バトルよりも流川幻水の方が気になって気になって仕方ない。
    次巻も読みたくなりました。

  • 「俳句戦争」勃発で、現代アート研究会に存続の危機がおとずれる。
    同じ頃、学園祭のミスコンをめぐり陰謀が…。
    その狙いは? 
    そして首謀者は? 
    高校生の少女探偵レイシリーズ第3弾。

  • “その瞬間。
    クラリと。
    めまいにも似た感覚がレイをおそった。あらっ、どうしたのかな、わたし?そのとき、伊藤晶子のアルト声のつぶやきが耳にとどいた。
    「龍は怖いですわね、野沢レイさん」
    えっ?なにをいわれたのか、レイはとっさに理解できなかった。
    「あの……いま、なんと?」
    「ほほほ、なんでもありませんわ。では、きょうはこれで」
    伊藤晶子は教室の引き戸に向かっていく。あっと、そうだわ。ひとついいわすれたことがあったのを、レイは思いだした。
    「山頭火ウォーズ!」
    うしろから言葉をなげかける。伊藤晶子の足がとまった。ふり返ろうとはせず、背中ごしに問いかけてくる。
    「山頭火ウォーズですって?なんですの、それは?」
    「自由律俳句戦争のネーミングよ。ウチの今泉部長が考えたのだけれども。どうかしら、伊藤晶子さん?」
    「ははあ……なるほどなるほど。ええ、よろしいのではございません。いい呼び名だと思いますわ。そうときけば、『∞』の四人の句士もいっそう士気が高まることでしょう。楽しみですわね、野沢レイさん」
    いいのこすと、伊藤晶子は教室から消えた。レイはなおしばらく、その場にたたずんでいた。
    なんだか、ずいぶんおおごとになってきたな。レイは前髪をかきあげる。さまざまな疑問だ、どっと頭に押し寄せてきた。”

    あ、やばい。
    前作の内容忘れてる……。

    “午後二時。
    イギリス埠頭の波止場に、レイはひとりで立ちつくしていた。月光横丁を通りぬけ、まっすぐここにやってきたのだ。
    海面をわって吹きよせる風が、レイの髪をかき乱す。
    レイの心も千々に乱れていた。
    流川幻水からきかされた話。
    古書店の名前同様、実態のないひとつのまぼろしみたいな話だった。
    そんな話に乗れるわけがない。ふつうなら。
    でも。
    おもしろそう。
    レイの頭のなかに、そうささやく声があった。もしかしたらレイの「探偵脳」が、そうと語りかけてきたのかもしれない。
    どうしよう。
    レイは迷った。
    迷ったいっぽうで、レイは予感してもいたのだった。わたし、きっと、流川幻水と手を組むことになるのだろうな、と……。”

  • 確か自由俳句の対決とか。

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著者プロフィール

神奈川県に生まれる。早稲田大学文学部卒業後、フリーライターに。1995年より講談社青い鳥文庫で「パスワード」シリーズをスタート。現在までに37巻を数える人気シリーズとなる。ほかの作品に『竜太と青い薔薇』『竜太と灰の女王』『オレンジ・シティに風ななつ』「レイの青春事件簿」シリーズ(いずれも講談社)、「鉄研ミステリー事件簿」シリーズ(KADOKAWA)などがある。


「2023年 『おはなしサイエンス 恐竜 恐竜の町で見つけたこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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