NO.6〔ナンバーシックス〕#8 (YA! ENTERTAINMENT)

  • 講談社
4.03
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062694216

作品紹介・あらすじ

瓦解するNO.6、いよいよクライマックスへ。矯正施設の最上階でついに紫苑は沙布との再会をはたした。だが非情にも、それは永遠の別れを突きつけられるものだった。マザーの破壊を願う沙布…。そして、ネズミの仕掛けた爆弾は建物を炎に包んでいく-。爆発、炎上をはじめた矯正施設から脱出するために、紫苑とネズミは最期の闘いに挑む。

感想・レビュー・書評

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  • 今回も面白かった…

    やっとひと段落…と言えるのでしょうかね。
    長くない事もあり、一気に読み終えました。

    No.6内、矯正施設で並行して話が進みます。
    主要キャラ以外も、悲痛な叫びと言うか、言葉が重くて…

    息を飲む展開の連続でした。

    何を言ってもネタバレになりそうなので、この辺で…(笑)

  • 沙布との再会は読者的にはもう予想通り。
    故に、感情的になりネズミを危機に陥れる紫苑にいらだちを覚えましたです。
    7巻辺りでは、話しまだ終わんねえのかよと思ったりもしましたが、9巻に続く脱出劇はおもしろくなりそうです。

  • 紫苑もネズミも感情がぐちゃぐちゃになるシーンがとてもつらいですね。

    もしかしたらとは思っていたけれど、沙布と帰ることは叶わず悲しいですね

    2人が無事に脱出してこのあと物語がどう終局を迎えるのかまだまだ予測がつきませんがこれ以上いなくなる人が増えなくなるといいなと思いました。

  • いよいよクライマックス。

    最初から、NO6と独裁政権下の国家が重なってはいましたが、ロシアのウクライナ侵攻があり、情報統制され真実が何か分からない国民や、自国を守るために闘っている人々姿が、より一層物語と重なりました。

    のんびり本を読むことができることが本当にありがたいです。

  • 紫苑とネズミはようやく沙布に出会いマザーを爆破するが、沙布から「一緒には逃げられない」と告げられる。寄生バチによる混乱は民衆の不満を爆発させ、結果、NO.6では軍が民衆に銃を向けることになる。火の海となった矯正施設でネズミは兵士に撃たれてしまう。

    矯正施設からは逃れられてもNO.6の動乱はどうなってしまうんでしょうね。この二人の荷には重すぎるような…。

  • 沙布と別れ脱出する紫苑とネズミ。
    ネズミが撃たれて紫苑ネズミを抱えて脱出。
    イヌカシと力河さんは待機中

  • 【あらすじ】矯正施設でついに沙布との再会をはたした紫苑。だが非情にも、それは永遠の別れを突きつけられるものだった。マザーの破壊を願う沙布。そしてネズミの仕掛けた爆弾は、建物を炎に包んでいく…。

  • 矯正施設の最上階で、沙布と再会する紫苑。そしてネズミの質問。
    二人をここまで導いたのは「エリウリアス?」
    沙布の望みは、マザーの破壊

    P35意志をもって何かを破壊するのは人間だけ。人間だけができること・・・だから、マザーを破壊するのは人間にしかできない

    P40だとしたら、・・・あんたの気がついた事実から目を逸らすな。目を逸らして逃げたって、何も解決しない。何にも変わらないし、元にもどらないんだ。

    莉莉は火濫の店で、待つ。

    イヌカシと力河は矯正施設の地下の金塊を求めて~という表向きの名目で、矯正施設へ。

    上はくぶを撃たれたネズミ。

    明日、また明日、そしてまた明日と、記録される人生最後の瞬間を目指して、時はとぼとぼと毎日歩みを刻んでいく。そして昨日という日々は、阿呆どもが死にいたる塵の道を照らし出したにすぎぬ。 マクベス 第五幕第五場



    1警鐘を鳴らせ!~マクベス第五幕第五場
    2うせやがれ~罪と罰1
    3仮借なき戦いの争いをやめよ~オデュッセイア下 ホメロス
    4夜の風の中で~ランボー詩集 粟津則雄

  • やはり沙布は実体のない存在になっていた。
    それは死よりも悲しいことだろうか。
    彼女が望んだのはマザーの破壊。つまり自身の死を意味する。

    そして物語はクライマックス。
    矯正施設からの脱出を図るが、ネズミが撃たれてしまい、ダストシュートからの脱出という危険な賭けに出る。その出口で待ち構えているのはイヌカシ。

    頑張れ、紫苑、ネズミ。

  •  ついに来たな、という感じのクライマックスです。

     紫苑が沙布に出会います。二人の切ない会話が胸を打ちます。あぁ、昔には戻れないのか。

     沙布を置いて、沙布の力を借りて、二人は矯正施設から脱出を図ります。そこでの紫苑の葛藤。そしてその葛藤が招くネズミの…。

     印象的な言葉。
     P.26 NO.6とは何だ。人の創り上げた国ではないのか。
     これだけは信じてほしい。我々はここに理想の都市を築こうとしたのだ。戦争とも貧困とも無縁の楽園を。どこで違えてしまったのか。
     老の言葉だった。嘘ではあるまい。NO.6は揺籃期において、確かに人の理念と志を基としていたのだ。
     全ての人々の幸福のために戦いのない世を。
     どこで違えてしまったのか。

     P.151 「強くなれ」「しっかりしろ」「がんばれ」。他者の励ましの言葉は時に、罵声よりも手酷く心を傷つけもするのだ。

     2009年の作品ですが、今の私たちに突き刺される言葉ですね。

     そう言われてみれば、NO.6は未来都市ですから、ある意味で我々が辿り着いてしまうかも知れない未来の一つの形なのかも知れません。人類の理想を目指して、気が付いたら別のところにたどり着いていた、なんてことには絶対なりたくありません。

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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