NO.6〔ナンバーシックス〕#8 (YA! ENTERTAINMENT)
- 講談社 (2009年7月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062694216
作品紹介・あらすじ
瓦解するNO.6、いよいよクライマックスへ。矯正施設の最上階でついに紫苑は沙布との再会をはたした。だが非情にも、それは永遠の別れを突きつけられるものだった。マザーの破壊を願う沙布…。そして、ネズミの仕掛けた爆弾は建物を炎に包んでいく-。爆発、炎上をはじめた矯正施設から脱出するために、紫苑とネズミは最期の闘いに挑む。
感想・レビュー・書評
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今回も面白かった…
やっとひと段落…と言えるのでしょうかね。
長くない事もあり、一気に読み終えました。
No.6内、矯正施設で並行して話が進みます。
主要キャラ以外も、悲痛な叫びと言うか、言葉が重くて…
息を飲む展開の連続でした。
何を言ってもネタバレになりそうなので、この辺で…(笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
沙布との再会は読者的にはもう予想通り。
故に、感情的になりネズミを危機に陥れる紫苑にいらだちを覚えましたです。
7巻辺りでは、話しまだ終わんねえのかよと思ったりもしましたが、9巻に続く脱出劇はおもしろくなりそうです。 -
いよいよクライマックス。
最初から、NO6と独裁政権下の国家が重なってはいましたが、ロシアのウクライナ侵攻があり、情報統制され真実が何か分からない国民や、自国を守るために闘っている人々姿が、より一層物語と重なりました。
のんびり本を読むことができることが本当にありがたいです。 -
【あらすじ】矯正施設でついに沙布との再会をはたした紫苑。だが非情にも、それは永遠の別れを突きつけられるものだった。マザーの破壊を願う沙布。そしてネズミの仕掛けた爆弾は、建物を炎に包んでいく…。
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ついに来たな、という感じのクライマックスです。
紫苑が沙布に出会います。二人の切ない会話が胸を打ちます。あぁ、昔には戻れないのか。
沙布を置いて、沙布の力を借りて、二人は矯正施設から脱出を図ります。そこでの紫苑の葛藤。そしてその葛藤が招くネズミの…。
印象的な言葉。
P.26 NO.6とは何だ。人の創り上げた国ではないのか。
これだけは信じてほしい。我々はここに理想の都市を築こうとしたのだ。戦争とも貧困とも無縁の楽園を。どこで違えてしまったのか。
老の言葉だった。嘘ではあるまい。NO.6は揺籃期において、確かに人の理念と志を基としていたのだ。
全ての人々の幸福のために戦いのない世を。
どこで違えてしまったのか。
P.151 「強くなれ」「しっかりしろ」「がんばれ」。他者の励ましの言葉は時に、罵声よりも手酷く心を傷つけもするのだ。
2009年の作品ですが、今の私たちに突き刺される言葉ですね。
そう言われてみれば、NO.6は未来都市ですから、ある意味で我々が辿り着いてしまうかも知れない未来の一つの形なのかも知れません。人類の理想を目指して、気が付いたら別のところにたどり着いていた、なんてことには絶対なりたくありません。