闇のなかの赤い馬

著者 :
  • 講談社
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062705691

感想・レビュー・書評

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  • 奇想天外!トリックに江戸川乱歩のあれを思い起こしつつ(全然違うんだけどさ)

    これはミステリーではない を先に読んでいたので、冒頭の論文のくだりは未来への布石だったよかなと深読みしてしまいました。

    まさかとは思うけど、これにも彼はかかわっていたのかな。マサムネがあらぬ推理で誤魔化した感はあるのだけど。

  • 展開が尻切れトンボで補完されないので
    そこのところは注意。

    だいたい真相は読めるんじゃないかな。
    キャラクターに特殊性のある子が
    出てくる時点であやしいとは思えるはずです。

    恐らく主人公が悩まされる悪夢に
    惑わされる人が多いことでしょう。
    彼も不運やったよな…

  • 開始10ページで人が死んだ! 火サスのようなスピード感!

    ミッション系学園の学生寮で起きた、主人公たち以外の寮生全員が共犯という集団殺人…エグ…てか安楽椅子探偵マサムネ有能すぎるやろ…
    しかしこの事件、暴かれて白日の下に晒されたとしても裁判めっちゃ大変そうやな、とこの世界の法曹関係者に同情してしまった。

    それにしても主人公、本当に何もかもがとばっちりでかわいそう。

  • 少年少女のためのミステリシリーズ。
    キリスト教系寮生の僕が遭遇した事件。著者自身もミッションスクール出身だそうで、私学ならではの広大な敷地、校内寮の様子、ミッション系の異国?っぽさ、知る者は哀愁を、知らぬ者には憧憬を抱かせる作品。
    まず読者にハウダニット?と興味を集中させつつも、フー・ホワイも鮮やかに描き上げていて、見事です。

  • 10年以上前に読んだ、初竹本作品だったように記憶している。
    子供向け、って小学校高学年以上向けだべ。イケルイケル。

  • 推理力が凄い人って、思いついてから外堀を埋めていくのだろうか。。それとも、何かを発見してから、推理を広げていくのだろうか。。

    唐突に事件が起こり、あまり説明の無いままどんどん話が進んでいく。

    寮の話かと思いきや自宅組もいて
    共学っぽい話かと思いきや、発端の原因はソッチ系か。。。
    とちょっと中途半端に感じてしまった。

    作者後書きでキリスト系の男子校卒とあるので
    そういった閉鎖空間の異様性や子ども時代にありがちな熱狂性などは文章から強く伝わってくる。

    置いてけぼり感が強いけれど、現実はそんなものなのだろうか。

    ラスト、主人公の中に起こった感情は どこへ着地するのか、色々考える。。、

  • 謎は魅力的ですし、伏線の張り方も巧みです。その謎に負けない真相も用意されているので、ミステリーとしてかなり面白かったです。
    ただ、「赤い馬」の件は強引で納得できなかったです。
    全体的にブラックなトーンで陰惨さが際立っていたので、子供にはあまりおすすめし辛いです。

  •  ミステリーランド。ネットで注文してようやく手に入れました。結局地元の本屋では一切見かけることなく。太田忠司と高田崇史のはあったのに。
     内容は、うん、ビックリ。子ども用?
     いや、子どもにも分かる内容だとは思うが、性欲とかさ、ホモネタとかさ、あってもいいの?(別にいいのかもしれないけど。)
     あとがきによると、竹本氏は今でも子どもなので、いつもと同じように書いたらしい。(いつもって、高柳が知ってるのは「匣の中の失楽」とか「ウロボロスの基礎論」とかなんだけど。)
     ミッション系の学校で起こる陰鬱な事件。雷で打たれる神父に、夢の中に出てくる赤い馬。雰囲気は面白いし、恐怖感もある。
     ただ、ちょっと気になる部分もある。以下反転。
     鏡を使った殺人ってのはまあいいさ。ただ、この終わり方だとタマキ(主人公)がなんだか計画を立てたように読めるぞ? それでいいのか?
     確かにタマキはそのときのアリバイはないし、ツバサ(事件のきっかけになる少年)に執着していたけど。
     そうすると、地下室の灯りの話をわざわざ友達に言う必要はなかったんじゃないのか?
     でもタマキが一切関係ないとすると、ラストで泣いてる理由が分からないんだよな。

    04.02.12

  • えええええこれ子供に読ませていいんですか!?R指定、じゃないけど、えっと、うーん、方法の残虐性といいオチのショックさといい、なかなかに骨太な話でした。あと挿絵が怖い。さすがは竹本さん。この話が好きっていう子がいたら一度話してみたい。かも。

  • 学園内にて、どう考えてもありえない死に方をしてしまった神父が1人。
    さらに密室で焼け死んだ神父が1人。
    一体何故、何がどうしてどうなったのか。

    最後まで読んでいけば、なるほど、と納得状態。
    きれいにすべて、どうという事もない日常の中に
    すべてヒントがありました。
    まったくそれらを繋げていませんでしたが…w

    記憶力がすぐれているからこそ、の違和感ですが
    それに苦しめられるのも問題あり、です。
    目的が何にせよ、一致団結してるというのがすごいです。
    何せリハーサルなしの一発勝負、ですし。

    妙な事に頭を働かす友人集団。
    だからこそ、答えに行きついたのかもしれません。
    そして誰もいなくなった、ではないですが
    ある意味、そんな状態ですよね、容疑者が。

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著者プロフィール

竹本健治:
一九五四年兵庫県生れ。佐賀県在住。中井英夫の推薦を受け、大学在学中に『匣の中の失楽』を探偵小説専門誌「幻影城」上で連載。デビュー作となった同書は三大奇書になぞらえ「第四の奇書」と呼ばれた。
ミステリ・SF・ホラーと作風は幅広く、代表作には『囲碁殺人事件』『将棋殺人事件』『トランプ殺人事件』の「ゲーム三部作」をはじめとする天才囲碁棋士・牧場智久を探偵役としたシリーズや、自身を含む実在の作家たちが登場するメタ小説「ウロボロス」シリーズなどがある。近著に大作『闇に用いる力学』。

「2022年 『竹本健治・選 変格ミステリ傑作選【戦後篇Ⅰ】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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