ほうかご探偵隊 (MYSTERY LAND)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 59
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062705745

感想・レビュー・書評

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  • 小学生の頃を思い出してニヤニヤしてしまう。
    子供の独自の世界や一途さがどっと蘇るよう。
    高時くんのたて笛のパーツが忽然と消えた。
    これはこのところ連続で起きている消失事件と関係があるのか。
    友達の龍之介くんが事件を調べると言いだして、高時くんも一緒に謎に挑むことに。

    しっかり者でマドンナ的な存在の吉野さん、おっとりした飼育委員の成見沢さん、空回り委員長の神宮寺、おおざっぱな担任の山崎先生、いつもフラフラしている保健室の仁美先生。
    個性派ぞろいだけど、いるよね、という登場人物たちも楽しい。
    もうちょい盛り上がりがあっても、とも思いつつほのぼのした内容にホッともしている。
    是非ちびちゃん達にも読ませたい。
    そして「そうなんだ。これから、もっともっと面白い謎解きが出てくるお話を、僕らは読めるんだ」そんな入口に立ってほしいな。

  • クラスで「いらないもの」が盗まれる連続窃盗事件が発生。
    授業で描いた特に思い入れのない絵、飼育小屋のニワトリ、中身がカラの募金箱、もう使っていないリコーダーの一部の部品…
    なんでそんなものを!?の謎を解き明かすために江戸川乱歩マニアの同級生が立ち上がる!

    保健室の仁美先生ほんとにいやだー、四人組で行動してて他の三人の名前はわかってるのに自分だけは把握されてないとか傷つくじゃんもうちょっとうまいこと誤魔化せよ…全校生徒を把握してろとは言わないけど気遣いってもんがあるでしょうよ。

    宝石泥棒の話が出たあたりでああなるほどニワトリの腹の中に宝石がね?とか思ってしまったのに、本編中で「ニワトリの中に宝石を隠すだなんて子供向けの推理クイズ絵本にでもありそうなネタだよな」とか言われてて勝手に恥ずかしくなってしまったわ…

  • 少年少女向けに書かれたミステリシリーズ。
    読後の第一印象は、人を食ったような作品。良い意味で。
    唐沢なをきさんのイラストがこれまた良い!楽しいひとときでした。ただ、良いが故に、本文と違う箇所がイラストに入ってて、気になってしまいました。それが何処なのかこれから読む人は探してみて(本編のヒントでは全くありません)。
    僕のクラスでは数日前から不審な出来事が起きていた。そして、遂にきょう、僕が被害者になってしまったようなのである。
    友人の龍之介が探偵役を買って出て、俄かに僕らは捜査に乗り出すのだが。

  • うわああ、小学生め!
    挿絵も唐沢なをきさんなので、ほのぼのしてしまう。
    小学生特有の素直さとか狡さとか一生懸命さがとてもステキ。

  • 派手な事件ではないものの、謎や謎解きはしっかりしています。特に、終わったかと思うところで起こる二転三転のどんでん返しは見応えがありました。著者の持ち味がしっかりと出ている素敵な作品だと思います。

  • 子供向けミステリーランドシリーズの一作。倉知さん久々に読めて嬉しかったです。子供向けやけど、ちゃんと作りこんであるし、他の作家さん同様、大人でも楽しめます。龍之介君のキャラが絶妙。

  • 児童図書的なミステリー本。読みやすくて、テンポよく進んでいくかんじがよかった。


    小学5年生の高時が、ある日学校へ行くとクラスが騒がしかった。なんと、自分が使っていた縦笛の穴が空いている筒だけがなくなっていたのだ。しかし、音楽の時間には、ソプラノリコーダーは卒業し、今はアルトリコーダーを使っているので、全く困らない。
    最近、このクラスでは不可解な盗難事件が起きている。図工の時間に描いた風景画が一枚だけなくなったり、クラスの飼育係が面倒みているニワトリの失踪。いつも空回りばかりする学級委員が持ってきたハリボテの招き猫の募金箱。そして、高時の縦笛の部品の一部。
    いったい、誰がなんの目的で盗んだのか。高時は、クラスメイトの龍之介くんと吉野と成見沢の4人で事件を調べることにした。


    舞台は静岡のようで、サッカー少年が出てくる。係りの仕事を成見沢さんに押し付けている部分はあるが、背が高くサッカーがうまいというだけで、女子は何も言わない。いつの時代もそうなのねw


    保健室の先生は、なんとなく養護教諭失格なかんじもするが、いい味を出しているということでしょうか。


    この本は、恐らく児童図書的な位置なのかもしれないが、このミステリーから少年少女がミステリー好きになるかもしれないと思うとなんかワクワクするw


    2012.10.6 読了

  • 学校にて、妙なものがなくなる事件が多発していた。
    その事件のうち、最後が主人公の少年の持ちモノ。
    そして、ひとつだけ生き物、な事件。
    一体どれが目的なのか、どれもが目的なのか。

    ひとつだけやたらに怪しいな、とは思いましたが
    さすが小学生、思い切りがいいw
    純粋だからこその、言葉の受け止め方…と考えてしまうと
    先生はかなりおおざっぱすぎるかと。
    しかし、いつか彼らもそうなるかもしれません。

    謎解きがまさかの二段階なのにはびっくりしましたが。
    むしろあんなこじつけはない! とは思いましたが。
    驚きなのは、じ~っと『犯人』を待っていた空振りの彼、ですか?w
    御苦労さま…という思いがいっぱいです。

  • 倉知 淳
    講談社 (2004/11)
    (ミステリーランド)


    久しぶりの児童文学
    楽しみました
    表紙と挿絵 唐沢なをきさんのすっとぼけた絵が 余計に楽しませてくれました

    伏線あり、なぞ解きも 二重三重で ミステリーランド!でした
    「章」の題の付け方にもにんまりです

    ≪ 日常も 見方を変えて 面白く ≫

  • あとがきが一番面白かったw

著者プロフィール

一九六二年静岡県生まれ。日本大学藝術学部卒。九三年「競作 五十円玉二十枚の謎」に応募し、若竹賞を受賞、九四年『日曜の夜は出たくない』で本格的に作家デビュー。二〇〇一年『壺中の天国』で第一回本格ミステリ大賞を受賞。著書に『星降り山荘の殺人』『片桐大三郎とXYZの悲劇』『皇帝と拳銃と』『豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件』『月下美人を待つ庭で猫丸先輩の妄言』などがある。

「2021年 『作家の人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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