神様ゲーム (MYSTERY LAND)

  • 講談社 (2005年7月5日発売)
3.58
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784062705769

みんなの感想まとめ

子ども向けのミステリーとして書かれた本作は、探偵団が猫殺し事件の真相を追い求める中で、自称神様の少年との出会いを通じて展開する緊迫感あふれるストーリーが魅力です。著者の独自のスタイルが光るこの作品では...

感想・レビュー・書評

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  • 黒沢芳雄(小4)は同級生らと結成した探偵団で、市内で連続して起きている猫殺し事件の犯人探しを始める。一方、半月前に転校してきたばかりの鈴木太郎は、芳雄にとんでもないことを打ち明ける。自分は全知全能の神様で、猫殺しの犯人も知っているというのだ。“神様”の言葉がキッカケとなり探偵団の捜査は順調に進んでいく。そんなある日、探偵団の秘密基地にて事件が起きる…

    麻耶雄嵩作品は約20年前に読んだ「夏と冬の奏鳴曲」があまりにも理解不能な結末だったので、それ以来遠ざかっていた。昨年末刊行の「2025本格ミステリ•ベスト10」にて、「2000年代クォータリー•ベスト本格ランキング」という企画があり、本書が上位にランクインしていたので手に取った。

    「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」と銘打たれた子供向けレーベル•講談社〈ミステリーランド〉の一冊として刊行された本書。子供向けと油断してたらとんでもない。“作者らしい”ちゃぶ台返しが炸裂した毒にぶすりとやられる。毒要素的に、子どもには薦めようとは思わないが、かつて子どもだった大人の読者(それもある程度本格ミステリを読み込んでいる方)にはオススメしたい。おそらく子どもが読んでも、この結末は理解不能だろう。私自身、100%は腹落ちしていない。というか、何パターンかの解釈ができる。真相は神のみぞ知る…ということか?
    以前だったら釈然としなかった「真相は藪の中」的幕引きは、麻耶雄嵩なら有りなのだ…という境地に今では至っている。若かりし日に理解不能だった「夏と冬の奏鳴曲」も、今一度読んだら評価が変わるのかもしれない。

    私が読書から距離を置いていた2000年代は、読み残している作品が多い。今年はそれら過去の名作群にも手を伸ばして行こう。

    このミステリーがすごい! 5位
    本格ミステリ・ベスト10 5位
    キノベス! 23位

    《神様シリーズ》
    1.神様ゲーム
    2.さよなら神様

  • 「僕は神様なんだ。猫殺しの犯人も知っているよ」

    ミステリーランド、漢字にはすべてルビが振ってあり子供向けに書かれている。が、麻耶先生は子供に対しても本気で作品を提供しており短いながらも凄まじい完成度の高さ、衝撃度!
    麻耶雄嵩を感じたいならコレを読め!と言ってもいいぐらい。
    ちなみに妻に読ませた(初麻耶雄嵩)感想は
    「心臓が凍るかと思った」
    衝撃の問題作これは…読むべし!

  • 再読。初めて読んだ時の衝撃が忘れられない、ちょっとしたトラウマ作品。
    主人公は小学生の芳雄。ふとした事がきっかけで、自称神様の鈴木君と話すようになり、そこから話が展開していきます。

    再読なので、最初の頃のような衝撃は受けませんでしたが、でも…やっぱり…という感じ。伏線もきちんと張られています。
    とんでもないストーリーだけど、とても丁寧で、作者の技量を感じさせられる作品でした。トラウマ脱却して、他の作品も読んでみようと思います。

  • なかなかいかれてる本だった。犯人がお父さんでも結構パンチあったのに、最後の最後でお母さん!?ってなった。
    英樹が死んだ時のシーンが絵も相まって怖かった。猫の殺され方も残酷で、子ども向きっぽい本なのに子ども読んで大丈夫?って思う。
    軽く読める本で最後に驚きもあり、読んでよかった。人にはすすめられないなあ…笑

  • 話題になっていたので気にはなっていたのですが、ようやくやっと読むことができました。いやはやこれは確かに問題作ですね。麻耶雄嵩らしいと言いますか。「少年少女のための」と謳っているミステリーランドでこれを書くのがすごいといいますか、らしいと言いますか。

    小学四年生の芳雄の住む街で起こる連続猫殺害事件。その犯人を名指しした転校生の鈴木くんは、自分のことを「神様」だと言うのだった。鈴木くんの話から芳雄たち探偵団は猫殺しの犯人を追跡するのだったが、殺人事件に遭遇することになったのだった。
    鈴木くんが神様である。だから何でも知っている。芳雄はゲームとして受け取るのだが、徐々に信じざるを得ない状況になっていく。鈴木くんの言葉には芳雄自身も知らなかった出生のこと、そして死のことまでもあった。
    これは怖いです。鈴木くんは神様と言えど慈悲の心から芳雄に真実を告げるのでなく、ただ聞かれたから答えるといった調子なのです。淡々と語られることが真実だと認めざるを得なかった時の芳雄の衝撃。それはその後起こる数々の事件の前触れであり、犯人に対して天誅を望んだ時の結果は衝撃を越えてただ受け取るしかできない虚無のような心持ちだったでしょう。
    そして訪れる驚愕の結果。何故? どうして? 今までの推理の流れは何だったのか。鈴木くんは神様だから間違うことはない。だとしたらこの結末が意味するものは何なのか? ぽーんと放り投げられたような結末に身震いします。

  • 一応子ども向け作品なのですね、コレ。
    子どもにはとても読ませられないと思うし、
    もし読んだとしても「ねぇこれどういう意味?」と
    大人には答えにくい質問を無邪気にしてくる可能性大。

    ジェノサイドロボとかネクロフィリアロボとか
    全然わからなったけど、意味があったんですね。
    こちらも子どもに聞かれたら答えられない。
    (それを作中の小学生に無邪気に言わせているあたり、
     作者は相当な性格なのではと思う・・・)

    鈴木君が神様だと告白したあたりは
    すごく面白くて、どんどん読み進めていったけれど
    最後に向かって後味の悪い展開にスピードダウン。

    さらに結末。
    まだ芳雄が言っていた犯人説の方が納得がいくのに、
    何故その人が犯人なのか?
    読者はポカンとしたままページをめくり、
    そこには楽しそうに笑う探偵団のメンバーがいるのみ。

    ・・・え、終わり!?

    ハテナマークが頭の中をたくさん巡る。
    でも神様が言うことは絶対だから、なるほどこれが真実なのね。
    理由はわからないけど、これが真実なのね。
    まさに死人に口なしね・・・と納得するより他にない。

    これがアリなのかと言われれば、私はナシだと思う。
    でも好きか嫌いかと言えば、嫌いではない。

  • 小6くらいの時に初めて読んでゾッとした。それまで読んできた本は、推理小説でも何でも全て完全にハッピーエンドで終わる本だったので、もしこの本を読んでいなかったらバッドエンド好きな今の私はいないと思う。神様も不気味だし衝撃的な作品。

  • ちょっと言葉にならない。
    こんな後味の悪い読後感初めてだった。
    これ児童書として置いといていいの?
    こんな話、子供の時に読んだら2日くらい寝込んでしまうわ。もう、なんと言葉にしていいかわからない。
    しかもこれ続編あるってマジですか?
    読むわ。

  • 初めてミステリーランド読んでみたのがコレでびっくり。小学生の子供には勧められないな。
    神様が早々に犯人教えてくれるけど、読者も主人公目線で神様を信じるかどうか迷いながら読むのが正しいのか、
    読者は神様は絶対のスタンスで推理して読み進めるべきなのか、わからなかった。
    共犯者に関してはミスリードでもないしトリックでもないので騙された!って思いはなくただポカーンでした。

  • 小さな町で起きた連続猫殺し事件と、続けて起こった殺人事件を巡るミステリー小説。
    少年探偵団の一員である、小学四年生の「ぼく」を語り手に話は進むが、神様を自称する「鈴木太郎」の存在により、物語はメタ的な視点を帯びている。デビュー作で、著者は登場する探偵たちを次々と道化に変えているように感じられたが、決して誤らない(神の視点を持った)探偵を登場させるのに、神様そのものを配置するというのは、驚きながら頷けてもしまう。

    文体は整然としていて、構成も面白い(各章タイトルが鏡合わせになっており、たとえば第一章と最終章は同じタイトルになっている)。

    ラストは文字通り衝撃の結末だが、それでも論理が破綻していないのは圧巻。登場人物の紹介欄で「鈴木太郎」に「神様?」と疑問符を付けているのも、複数の思考の筋道を読者に与える仕掛けのひとつなのだろう。

  • 本の装丁、大きい文字と漢字には全てルビが振られている。少年探偵団。お子様向きかと思わせておいて、なかなか重いです。薄ら寒い読後感です。

  • 刑事を父にもつ僕は小学四年生だ。
    探偵団のメンバーでもある。
    転校生のミチルちゃんは好きだけど、同じく転校生の鈴木くんには振り回されて。
    読者は、自分が大好きなミステリだから、著者も読者を愛している、という自分の中の先入観に気付くのでは?
    ストーリーテラーは誰にも媚びない、ストーリーテラーの神様に愛されたいのだ。
    少年少女向けのミステリシリーズを読み進めてまして、手に取りました。
    作者紹介の中にちょっと作者の気持ちが書いてあって微笑ましい。

  • 色々と話題になった本作ですが、面白かったです。
    子供向けでないって言われてたけど、普通に読みやすいし、固定概念がない子どものほうがサクサクと読めるとおもうんだけどな。

    まあ確かに、コレを読みなさい!と勧めはしません。
    考察も色々出てますね。
    逆に色んな解釈があるんだなーと楽しめました。
    意図するところはわかりませんが、後々推理したり考察するのは、その作品を新たに楽しめる要素のひとつではないでしょうか。

  •  これ、YA向けでいいのかな。
     ラストの衝撃もスゴいけど、死に方とかも。主人公とか、小学生よ? いいの? ホントに?
     でも、最後の最後のところの真相は、やっぱ謎よね。

     てか、鈴木くんが神様なのは、もう確定なんだ?
     そこは絶対?

     あと、イラストが怖さを増幅させてる。

  • 子供向けにしては面白いらしいから、という感じで読んでみたらとんでもなかった。児童書のふりをした本格サスペンス。

    現代っ子のリアルな小学校(!)生活を垣間見せながら展開していくので、事件がより残酷で生々しく感じられてウヒャ〜となった。

    "神様"に事件の真犯人が明らかになって動き出すストーリーは、椎名林檎のアルバムみたいにシンメトリーになっている目次のど真ん中から急展開。

    最後の最後まで気が抜けなくて楽しかった!

  • 「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」と謳い文句の基に刊行されたミステリーランド第7回配本。

    字も大きくて行間も広い、装丁は子ども向けだけど、衝撃の展開とラストは子どもにはトラウマレベルじゃないかなーと心配してしまうほど。

    でも麻耶さんだしなー。
    絶対「かつて子どもだったあなた」の方に比重おいて書いてそうだなー。

  • …なにがなんだかわからない…(Lか
    最初大きな活字と振り仮名、挿絵から児童書か?と思ったけど(児童書だったけど)内容は児童書じゃない。イヤミスとかいうものじゃなくて、質問は一切受け付けませんという感じ。
    子猫殺しの犯人を捜していた少年探偵団。少年探偵団の本部で主人公の親友の死。親友を殺したのは誰か。
    後半どろどろしてる。ラストは置いてけぼりを食らった。いまだに納得できる答えが見つからない。

  • このミス2015第2位の「さよなら神様」を読もうと思って、前作を読もうとしたら"小学生向け"で見つけたのでさらっと読んでみたが・・・小学生向け?猫殺しの内容、「天誅」の凄惨さ、ラストのひっくり返しっぷりと、どれをとっても小学生向けというには「?」だし、作者が麻耶雄嵩なのもうなづける。主人公は自分の寿命を知らされ、最後まで救いもなくあんまり。多分続編もこんなテイストなんだろうなー。笑うしかない。

  • ただただ衝撃!!

    えーっ、マジで?なにが?って感じで、キツネにつままれたようなラストでした。

    意外性は抜群。意味不明感も抜群。
    なんか不思議な本ですね。

    一つだけ確かなことは、子供向けではないってことだけ。

    意味がわからなすぎて、続編を読みたくなります。
    変わった本が好きな人はどうぞ。

  • 小学四年生の芳雄が住む神降市で猫の連続惨殺事件が
    起こる。淡い想いを寄せていたミチルの
    可愛がっていた猫も犠牲になり
    少年探偵団を結成している芳雄たちは
    その犯人を捜すため調査を始める。
    そんな中、転校生の鈴木君が言った。
    「ぼくは神様なんだ。猫殺しの犯人も知っているよ。」

    書店で見かけた「さよなら神様」の装幀が
    すごく素敵だったので読んだみたいな~と思い、
    シリーズ一作目であるこちらを読んだのですが…
    ええ、そして、すごく久しぶりに麻耶雄嵩を
    読んだのですが…そうだった…
    麻耶雄嵩ってこんな感じだった…すっかり忘れて
    毒気に当たった…と膝をつく読了感。

    これを子供のためのミステリー、ミステリーの
    復興を願うミステリーランドで出すという…!
    「自称神様である鈴木君は本当に神様なのか」
    という視点で犯人が別に見える、という点で
    神様ゲームなのかな…とも思いますが
    神様からしたらお前たちの生き死になんて
    つまらないゲームだよ、という意味なのか…
    とりあえず安定の後味の悪さです。

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著者プロフィール

1969年三重県生まれ。京都大学工学部卒業。大学では推理小説研究会に所属。在学中の91年に『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』でデビューを果たす。2011年『隻眼の少女』で第64回日本推理作家協会賞と第11回本格ミステリ大賞をダブル受賞。15年『さよなら神様』で第15回本格ミステリ大賞を受賞。

「2023年 『化石少女と七つの冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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