人の心はどこまでわかるか (講談社+α新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 574
感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062720038

作品紹介・あらすじ

悩み、傷つく心を知ると自分も他人も見えてくる!!人間の心がいかにわからないかを骨身にしみてわかっている「心の専門家」である著者が、「人の心とは何か」に心理療法の現場から答える。

感想・レビュー・書評

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  • 臨床心理士の皆さんへのアドバイスを延々と共有されている形だった。はじめ違和感を感じたが、臨床心理士さんの着眼点や考え方を知ることができて良かった。しかしタイトルの『人の心はどこまでわかるか』、ということに対する答えのようなものはあるようでなかったのが気になるところ。

  • 人の心に向き合う苦しみと喜びを痛感する一冊。自信がなくてもいい、悩んでもいい、そう思うことができ、なんだか救われた。

  • 自己啓発本というよりは、人の心を扱う専門家の現場について書かれた本。
    自分とは反対の立場の目線で書かれた本なのに、何故かしみじみと読む事ができた。
    人の心を取り扱う、カウンセラーや心理学者たちも普通の人間なんだな・・・と思ったし、作者の真摯にクライアントに向き合う姿勢に好感がもてた。
    いつも母親のように優しく寄り添うだけでなく、時には父のような厳しさも必要。
    何故、カウンセリングにお金や時間という枠組みが必要なのか。
    それには確かにそうだな・・・と思った。

    心を扱う仕事は難しい。
    一歩間違えば、相手は自殺するかもしれない。
    しかも相手は人の心の機微に敏感な人だから、怠惰な態度で向き合えばすぐにそれを見抜く。
    いつも真剣にクライアントに向き合わないといけない、緊張感や真摯さ・・・それはまるで戦いのようだと思う。
    理解される立場の私が反対の立場の人をほんの少し理解する事ができた。

    どちらかと言えば、前半は私のような受ける側の人間向け、後半は専門家向けに書かれている内容だった。

  •  学校や病院など、様々な場所に勤務する臨床心理士たちからの質問を、著者であるベテラン心理士が回答する形式。臨床心理の現場で心理士たちはこういう問題に直面するのか、ということがよく分かり、興味深い。

  • 人間の心がいかにわからないかを骨身にしみてわかっている者が、「心の専門家」である、と私は思っている。
    要は、本気でやっているかどうか
    人間が生きていく場合、ある程度、モノがないほうが生きやすいのではないか
    私たちの言語表現能力には限界がありますから、実際の体験、実際に起こっていることのほんの一部しか表現することはできないはずですが、いったん言語化されると、あたかもそれがすべてであるかのような錯覚を招きがちです。だから、つねにそういうことを踏まえていないと、大きな間違いをおかすことになります。
    自分が変わるときには、苦しいもの

  • 今の自分にとって、ジャストタイミングで出会えたと思えた本。

    「答えは問処にあり」という言葉がとてもしっくりときて、折に触れて思い出すようになりました。

    そのほか、「その人にとってほんとうに幸せか」考えること、「相手が攻撃できる可能性を残すこと」、「そこにいること」、言葉と心を一致させることなど、多くの示唆をいただきました。

    また、カウンセリングは本人の心に深くコミットするものであり、連携はコミットのための便宜である、という説明は、とてもすっきりと受け取れるものでした。

    これからも、きっと、読み返す機会が訪れる本だろうなと思いました。この本ができるきっかけとなった本も、ぜひ読みたいです。

  • これを読みながら、つくづく人々が抱える問題というのは、一夜にして瞬間的に治る・解決するなんていうことはそうそうなく、じわじわと、じっくりだんだん治る、良くなるものだと改めて感じさせられる。カウンセラー・臨床心理士とは、なんとも忍耐力の必要な仕事だなと思わされる、、

  • 心理学に携わるカウンセラーの疑問や問いかけに著者が答えていく。クライエント側としても勉強になった。専門家サイドの現場を知るのに良いきっかけになった。カウンセラーも葛藤があるのだと、(人間なのだから当たり前のことなのだが)知ることができた。面白かったが、タイトルに準じた本ではないという印象。

  • ユング派の権威である河合隼雄の一冊。

    2000年初版なので今は若干古臭く感じる記述もあったが、読みやすくて勉強にはなった。

  • 心理学に携わる人からの質問に答えた企画。

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