温泉で、なぜ人は気持ちよくなるのか―名湯の条件

  • 講談社 (2001年4月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784062720687

感想・レビュー・書評

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  •  タイトルとはちょっと内容がズレた本。……まあ、最近の新書の半分は内容とタイトルの乖離がデフォのようなので、この本だけを取り上げてそれをどうこういうつもりはないのですが……タイトルを見た時は、もっと生理学的な、人体とお湯との関連性についてをメインに取り上げた本かと思ったのですが、(そういう箇所は0ではなかったけれど)メインは、温泉を文化的に見た話だという印象を受けました。

     読んでしばらく経ち、記憶もある程度風化してはいますが、『源泉は古いほどいい、お湯は新しいほどいい』というフレーズは覚えているので、大事なところは押さえているかなとは自分では思う。ただ、最後の温泉一覧はいいお湯お勧めのお湯というわけではなく、単に本の中で使っている温泉名一覧で、なのにちょっと紛らわしいタイトルがついていたのが引っかかりではあります。

     適度な水深の場所に体を沈めることで、お湯によって全身に適度な圧力がかかるからいいというのは、信憑性という意味ではどうかなと思ったりもしましたが、温泉のお湯とお風呂のお湯の違いはそこなのかなーという納得もしたり。確かに、銭湯や温泉の深さって、家のお風呂より深めに作られていますし。背筋を伸ばして座っても全身がつかるくらいのお風呂は妙に居心地がいいのはなんでだろうとずっと思っていたのですが、そういう点については一部の疑問が氷解しました。圧力かぁ。なるほど……。

     温泉発見伝説には動物園ができるほどの動物が登場するという話や、歴史的に温泉につかった人たちの記録や話も面白かったけど、気持ちよくなる理由とはちょっと違うし、『お風呂の文化史』的な側面が強かったように思います。これはこれで面白かったけど、……温泉に対するアプローチがちょっと散漫化しているっぽい本だったかな?

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著者プロフィール

温泉評論家。日本温泉地域学会会長。
1947年生まれ。東京大学法学部卒業。
温泉評論・執筆の傍ら、共同湯、温泉文化史等の研究に携わる。
著書は『温泉法則』(集英社新書)、
『温泉巡礼』(PHP研究所)、
『温泉で、なぜ人は気持ちよくなるのか』(講談社プラスα新書)、
『温泉とっておきの話』(海鳴社、共著)、『温泉の百科事典』
(阿岸 祐幸 編、丸善出版、共著)ほか多数。

「2015年 『温泉の平和と戦争 東西温泉文化の深層』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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