一冊でつかめる!中国近現代史―人民と権力と腐敗の170年 激動の記録 (講談社+α新書)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062726115

作品紹介・あらすじ

文化大革命の被害者が日本語で綴ったアヘン戦争から続く「悲痛の母国史」。

感想・レビュー・書評

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  • 細かすぎず、簡単すぎず、概要を掴むにはわかりやすくて丁度いい。ただし、著者の思い込みが結構入っているように感じる部分もあるので、その辺は多少割り引いて読むべきか。
    著者が中国人なのだが、日本人ウケするように書いているように思える所もあるし、中国ヨイショするように書いているように思える所もあるし、スタンスとしては両極端な所も面白い。

  • 文化大革命の被害者が日本語で綴ったアヘン戦争から続く「悲痛の母国史」。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    荘/魯迅
    1956年、中国・上海市に生まれる。文化大革命で芸術家の両親は拘束され、高名な手芸家の祖母に育てられるが祖母も紅衛兵に激しい暴力を受ける。出身差別のため故国では大学進学をはばまれ肉体労働に従事。文革後の’80年、シンガーソングライターとして脚光を浴び「吟遊詩人」と呼ばれ全国を回る。学問への情熱やみがたく、’88年日本留学。東洋大学文学部を卒業し、同大学大学院を修了。修士論文は「森鴎外論」。現在、和光大学講師(非常勤)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • スタートはアヘン戦争からです。近代の中国を学ぶ上で、「なるほど」と思わせるスタート位置だったと思います。

    最後は江沢民さんまで出てくるところで終わりですが、中国や日本を等分に見る形でひいき目なしの中庸な視点で書かれていると思いました。

    中国の近代化の状況の流れをわかりやすく把握できました。

  • とても勉強になる本でした。学校の教科書がこれだと、みんな興味を持つと思のですが。
    やはり、鄧小平は凄いな。天才だ。

  • [ 内容 ]
    中国人筆者だから書けた!
    慟哭の祖国史!
    文革で将来を閉ざされ、地下で活動した著者が卓越した日本語で書く、痛恨の中国史。
    「この犠牲はなんのためだったのか!」涙なくして読めない隣国の170年!

    [ 目次 ]
    近代の幕開き―朝貢しか知らない老帝国と対等を求める西欧諸国の出会い
    アヘン戦争―弱体を見破られる!不平等条約をたてに列強の餌食に
    太平天国の乱―末期の清を揺るがせた“初の農民革命”は、急速に腐敗する
    アロー号戦争―アヘン合法化と国土の広範な割譲に“洋務運動”が起こる
    日清戦争―軍備を整え急成長する日本。宮廷内権力争いで力を失う清
    清王朝の滅亡―ついに辛亥革命が起こり、孫文は「中華民国」の成立を宣言
    中華民国と中国共産党―袁世凱独裁、軍閥の混迷の中、中国共産党が誕生する
    抗日戦争―一九四五年まで八年に及ぶ日本の侵略。国共互いの戦いも続く
    国共内戦―農民の支持を得た共産党。国民党・蒋介石は台湾へ
    新中国―毛沢東の失政と独裁への野望が生んだ二〇〇〇万人の餓死者
    文化大革命―毛沢東に踊らされる紅衛兵・国土に吹き荒れた粛清の嵐
    改革開放―経済発展と保守化のジレンマが「天安門事件」を生む

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    [ 参考となる書評 ]

  •  1945年はこの国にとって序章にしか過ぎない、日本への勝利によって火蓋が切って落とされた長い内戦と圧政の歴史の。
     日本にとっての中国と同じぐらい、中国の中ではそれぞれに戦う相手がいた。日本人は倒すべき相手の一つでしかなかった。それは多くの日本人が認識すべきことであろう。
     1978年はこの国にとっての終戦だ。孫文が抱いた普通の国への道を実現するための舞台がやっと整った。この国はまだ普通の国への道を歩みだしたばかりだ。
     この国の苦難の道のりがわかるとともに、ようやく歩みだしたこの国の発展の歴史を応援せずにはいられない気持ちになる。中国の経済発展を脅威と捉える向きも多いが、この国が真に豊かな国になった暁には、東アジアは今のようなギクシャクした関係は解消しているのではないだろうか。 

  • 日本滞在歴20年以上、大学講師による中国近現代史です。
    大学の先生と言っても専門はどうやら日本文学であり、
    かつ音楽家でもあるようで、
    歴史家ではありません。
    専門家ではない分だけ、一人の親日家中国知識人による、
    中国史という点で興味深いと思います。

    前半はアヘン戦争~日中戦争まで。
    概説的ですが、ところどころに個人的見解が伺えるので、
    教科書的単調さはそれほどありません。
    アヘン戦争以降、列強に食い物にされていく清朝末期の様子など、
    中国人からの視点で描かれている点が、
    私たちから見ると新鮮に思えます。

    それから日中戦争に至るまでの中国の政体の事情が書かれていきますが、
    日中両国にとって微妙な問題である、戦争自体については、
    大部分は年表で「事実」を並べるにとどまっています。

    後半は戦後の毛沢東支配時代の政治と中国国家の話です。
    筆者自身の家庭が、文化大革命の被害を受けた立場であるためもあり、
    この箇所全体と毛沢東に対する批判が
    文章のあちこちから感じられます。
    猜疑心が強く権力に固執した毛沢東と、
    彼によって処分されていった政治家たちの話は、
    スターリン時代のソ連や現在の北朝鮮などを髣髴させます。

    高校世界史よりは詳しく、
    中国近現代史の流れを把握するためには良書だと思います。

  • ところどころ慣用句に違和感があるけれどおおむね読みやすい。
    まさにざっと「つかむ」感じ。
    色んな意味で日本人に読みやすいよう気遣っているのだと思う。
    …気遣わなきゃいけないんだろうと思う。

    「歴史」の部分もいいけど、その時代を共有した者としての語りが入ってくる文化大革命付近が生々しくていい。客観ぶらない冷静さ。

    わかりやすくしようとするあまり、人物の心情をセリフにしてしまう(語られたセリフの引用ではなく)というのはいかがなものかと思うけれど。

  • アヘン戦争以来の中国史を、ごくごく読みやすい形でまとめてあります。各章の分量が最初のうちはだいたい一定でしたが、やはり時代が下って作者が見知っている頃になると一気に増えてきます。思い入れはわかりますが、もう少しバランスを取ってもよかったかもしれないと感じます。また、それほど資料を厳密に読み込んで実証的に述べるというスタイルではありませんが、それなりに最近の研究成果も踏まえているようです。

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