「病院」がトヨタを超える日 医療は日本を救う輸出産業になる! (講談社+α新書)

  • 講談社 (2011年1月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784062726986

作品紹介・あらすじ

世界が絶賛! 逆転の発想で低コスト・高品質医療を実現!!
東京・八王子で「病気にならない街づくり」を実践。医療を「商品」として輸出産業化するドクターの挑戦!

日本がバブルに浮かれていた1980年代後半、大学病院で勤務医をしていた私は、この国の保険診療システムは遠からぬ将来に崩壊すると危機感を募らせていました。財源をどこに求めるか。膨れ上がる一方の医療費を、どうやって捻出するか。たどり着いた結論は、2つです。国内に新たな財源が期待できないなら、国外に財源を求めること。そしてもうひとつが、医療コストそのものを抜本的に引き下げること。両極端の結論のようですが、別にどちらか一方を選ぶ必要はありません。国内では「世のため人のため より良い医療をより安く」を追求し、それと並行する形で「日本の医療を輸出産業に育てる」ことで外貨を稼いでいけばいいのです。

●お金のかからない最高の医療
●ワンコイン診療で医療費半減
●医療崩壊の正体は「医療費崩壊」
●「世界に誇る国民皆保険」の真実
●「安さ」があなたの命を縮める!
●安易な医学部定員増加が招く不幸
●医療は35兆円規模の巨大産業
●日本の医療にいまこそCEOを!
●日本発の低コスト・高品質医療
●医療崩壊は最後の大チャンス

みんなの感想まとめ

医療を産業として捉え、低コストで高品質な医療を実現する可能性を示唆する内容が魅力的です。増大する医療費は市場の拡大を意味し、これを活かすための具体的な提案が紹介されています。特に、医療の株式会社化やメ...

感想・レビュー・書評

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  • 「お荷物」というイメージの医療を「産業」に転換できれば、日本の未来は明るいという内容。

    「増大する一方の日本の医療費」というのは、裏を返せば「確実に拡大する市場がある」ということに他ならない。このチャンスを生かすには医療を産業とするには何が必要である。ということで、筆者自身の考えとそれに基づいた事業を紹介している。
    政策を動かすのは難しい。よって、できること、つまりマネジメントから変革を起こそうとする筆者の姿勢に好感をもった。

  • 現代医療の問題点、特に国民皆保険制度、診療報酬制度についてわかりやすく書かれていて、筆者の主張は抜きにしても勉強になった。確かに、現代の日本にフィットしない、問題のある制度であると感じる。
    病院の経営を株式会社化し、市場の原理に任せるという考え方はとても好きだが、そのために何ができるか?というところまでは想像がしにくかった。加えて、もしこのモデルが実現したとしたら、実力のない医師は排除されるはずで、非常に身の引き締まる思いだった。

  • 成長産業の一角に医療を位置付け、メディカルツーリズムの誘致を唱える政策も立ち後れている事が良く分かり、目からウロコでした。

  • ●2025年5月8日、吉祥寺・外口書店にあった。
    200円。

    → 外口書店で購入。合計3冊、600円。
    その他2冊:
    ・デパートを発明した夫婦…200円
    ・マグネシウム文明論…200円

  • 医学部生のときに2度読み、10年以上経って中堅医師になってから再読。病院の株式会社化などやや極端な主張も目立つものの、医療を他所からの金銭的支援を必要とする国家のお荷物と捉えるのではなく、50兆円産業ととらえる考え方自体は今も昔も、それどころか生産性の向上やAIの台頭で将来的に人余りが起きうる局面でこそ非常に重要な考え方だと感じます。

    医療という概念のパラダイムシフトとでもいうべき改革案がいくつも登場しますが、どれも筋の通ったものばかりで、
    ・地域の方の参加を前提とした病院づくり。疾患教育と療養サポート
    ・ワンコイン診療、合理的な診察検査治療システムの構築、カルテ情報の共有などによるコストパフォーマンスの向上
    ・徹底的にマイナンバーを活用した保険制度および診療システムの合理化
    ・富裕層向けビジネスでの収益改善
    と、たしかに遂行することができれば確実に効果のあるものばかりです。しかしおそらく自分の無知をさらけ出したくない医師会(民間病院の利益団体)の方々は特に2,3項目について、お金という政治力を利用して強く反対するので残念ながら部分的にしか実現しないでしょう。現に13年経った今も実現していません。

    皆保険の問題点はおっしゃるとおりで、質を正しく評価する手段は無く、現状は医療の質に大きなばらつきがあるにも関わらず同一の医療行為に対して同一の医療費が支出されています。そのため患者の健康というアウトカムを度外視して経営を最適化するならば、患者や疾病を無理矢理作り出すという禁じ手を除けば、建物や機器を更新しない、人を最低限しか雇わない、勉強以外のことに時間を使う、など極力コストを下げることが主眼となります。そのため適切な評価機構と医療の質向上へのインセンティブを用意することが必要であるのは明白です。しかし医師と患者の情報の非対称性の点から患者に医療機関を選ばせるのはあまり良い手とは言えない場合も多く(無能だけど愛想はいい口だけの医者はいくらでもいます、逆もまたしかり)、その点で株式会社化には不安が残ります。
    結局北原先生の現在されている通り、法律の範囲内で街ぐるみの健康増進活動を行っていくことが現時点で日本でできる最良の医療改革なのかもしれません。個人的に、国にはマイナンバーを利用した徹底的な医療の合理化を通して、「スケールメリットが働かず生産性も低く人的資源を無駄遣いし存続するためだけに存在する」としか表現のしようのない小規模低レベル民間病院を徹底的に潰しまくってほしいですが、そういうことに真面目に取り組むと舛添、豊田、斎藤のようになるのが今の日本という国なんだと思います。
    随所で出てくる歴史や経済の知識は鼻につく気がしないでもないですが、付け焼き刃ではなく本当に深い教養に裏打ちされているからこそこれだけ素晴らしいグランドデザインができるのだろうと、やはり知は力です。

  • 来たる超高齢社会においていかに効率的で質の高い医療の仕組みを構築するか。
    病院組織をビジネス視点から捉え再構築しようとしたパイオニア的な本。

  • 東大の医学部を卒業後、病院での勤務経験を積んだ1995年に東京・八王子で自らの名を冠した「北原脳神経外科病院」を開設、「世のため人のため、より良い医療をより安く」・「日本の医療を輸出産業に育てる」という理念のもと、「ニッポンの医療を変える男」として注目を集める北原医師。国家予算の半分に迫る勢いで増え続ける国民医療費や、医師不足による医療崩壊という大問題を解決するには、医療を「福祉」ではなく利益を生みだす「産業」に転換することが唯一にして最善の方策と考える。多忙な診療の傍らで経済学や海外の医療事情を学んだ著者は「今の日本経済にとって最大の成長産業は医療」と結論付け、医療の危機を「産業化」で乗り切ろうという斬新な発想を展開する。その理念どおり2016年にはカンボジアに病院をオープン、産業としての医療を極め、「日本の病院まるごと輸出」を実現した。評論家ではない行動家が熱く語る医療改革論。

  • 壮大な野望は感じるが、具体的な方策については、ピンと来たり来なかったり。
    海外事業の将来性についてもっと具体的に述べて欲しかった

  • 医療機関と患者の間でお金のやり取りが発生する以上、医療についても産業として捉えるべき。
    また、サービス提供者と顧客という観点から見直すことが必要。

    著者の主張はそのとおりだと思う。
    お医者さんたちにとっては耳の痛い話だろうが。

    ただ、タイトルの輸出産業の部分は、具体策が書いてあるわけではなく、著者の提案が述べてあるだけでした。
    その点に関心があって読んだので、なーんだという感想になりました。

  • vol.192 医療が産業として進出するために必要な5つの要件とは?
    http://www.shirayu.com/letter/2013/000387.html

  • 国民皆保険全廃を唱える北原氏の医療民営化論とでもいうべき本。アメリカ型の医療経済を志向し、反面教師としているとのことだが、その志は高いと思うが、アメリカの陥っている状況と同じにならないようにするにはどうしたら良いかという掘り下げは残念ながら本書では省略されているようであった。医療が効率化しなくてはならないのは確実であり、その方策が皆保険全廃というショック療法であることは理解できるが、アメリカ型にならないという理由が日本人であるからというのは少し弱いように感じた。

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  • 医療関係者だと響くのかな。

  • コストと考えられがちな医療を、金を稼げるビジネスに変えてしまおう!という提言の書。

    「医は仁術」的な考えが根強く、ビジネスとして捉えることには抵抗もあります。が、これからの超高齢化社会である程度のサービス水準を担保し続けたいと思えば、遅かれ早かれ正直避けられない道かと。

    現状のガチガチな規制に安住せず、ゼロベースで考えようよ、という姿勢には共感できました。

  • 性善説に立ちすぎている感。

  • 3

  • ちきりん著『マーケット感覚を身につけよう』参考文献

  • 世界が絶賛! 逆転の発想で低コスト・高品質医療を実現!!
    東京・八王子で「病気にならない街づくり」を実践。医療を「商品」として輸出産業化するドクターの挑戦!

    日本がバブルに浮かれていた1980年代後半、大学病院で勤務医をしていた私は、この国の保険診療システムは遠からぬ将来に崩壊すると危機感を募らせていました。財源をどこに求めるか。膨れ上がる一方の医療費を、どうやって捻出するか。たどり着いた結論は、2つです。国内に新たな財源が期待できないなら、国外に財源を求めること。そしてもうひとつが、医療コストそのものを抜本的に引き下げること。両極端の結論のようですが、別にどちらか一方を選ぶ必要はありません。国内では「世のため人のため より良い医療をより安く」を追求し、それと並行する形で「日本の医療を輸出産業に育てる」ことで外貨を稼いでいけばいいのです。

    ●お金のかからない最高の医療
    ●ワンコイン診療で医療費半減
    ●医療崩壊の正体は「医療費崩壊」
    ●「世界に誇る国民皆保険」の真実
    ●「安さ」があなたの命を縮める!
    ●安易な医学部定員増加が招く不幸
    ●医療は35兆円規模の巨大産業
    ●日本の医療にいまこそCEOを!
    ●日本発の低コスト・高品質医療

  • あるきっかけで著者の講演を聞く機会があり、そこから興味をもって読んでみた一冊。

    一時期医療関係の仕事もしていた立場から考えると、国民皆保険制度の問題点や医療改革の方向性の考え方など、少し驚きを持って読み進めることができました。

    確かにこの著書に書かれている内容が実現するには、困難も多いと思う。しかし、これからの国内の状況だけでなく、他国との外交などを考えた際、この主張が決して荒唐無稽なものではないことが理解できます。

    私もこれまでの考え方を一部改めなければと思わせる内容でした。



    ・医療水準は向上しているが、医師のレベルは変わっていない、技術・装置レベルが向上しているだけ
    ・しかし、診療報酬点数はほとんど伸びていない。
    ・総医療費は、政府にとって、経済の足を引っ張り国の活力を失わせるお荷物という認識
    ・国民皆保険は、耐用年数を超えた欠陥だらけの制度
     ー制度上、どの医療機関でも同様の医療サービスを受けられる→アウトカムを公表できない→病院を選択できない
     -部分的に自由競争の導入→アウトカムの開示→価格差の出現→病院の選択が可能
     -医療費を抑えるために、薬代を低く抑える、新薬の認可をしない
     -外来患者が多い→患者1人あたりの時間が短い→インフォームドコンセントが不十分・医療の質の低下
     -安価な医療→安易な受診→健康に対する責任感の希薄化
    ・「施し」は危険
     1回限りでは医療は根付かない。「点」が「線」にならない
     人は無料で援助されている限り、何かを学ぼうとしない
     援助されることが「当然」となり、要求するようになる→援助する側が手を引けば、ゼロに戻る
     点を線にするためにはビジネスとして成立させること
    ・国家や民族を支える4本の柱(このうち1本でもなくなると国は崩壊)
     農業(第一次産業)、教育、医療、司法
    ・国民皆保険が存続する条件
     ①ピラミッド型の人口構成
     ②右肩上がりの経済成長
     ③病気になる人(すなわち高齢者)が少ないこと


    <この本から得られた気づきとアクション>
    ・古くから常識だと思っていることを疑ってみる習慣は必要
    ・そこから何か新しいアイデアが生まれるのかもしれない。思考の枠や限界を一度外してみることが大切。
    ・この本に限らず、医療や介護などを軸にすると、また新しいこの国の未来が見える気がする。これまでの延長線上で経済成長を考えることが正しいとは限らない

    <目次>
    序章 医療は日本最大の成長産業だ
    第1章 八王子から始まる医療立国プロジェクト
    第2章 国民皆保険幻想を捨てよう
    第3章 医療がこれから日本の基幹産業になる
    第4章 日本人だけが知らない世界の医療産業の実態
    第5章 日本医療を輸出産業に育てる方法
    終章 医療崩壊こそ大チャンス

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著者プロフィール

(きたはら・しげみ)
1953年、神奈川県に生まれる。医療法人社団KNI(Kitahara Neurosurgical Institute)理事長。東京大学医学部を卒業後、同大学病院脳神経外科入局。1995年に北原脳神経外科病院を開設。2010年12月に医療法人社団KNI、北原国際病院と改称し、現在に至る。「世のため人のため より良い医療をより安く」「日本の医療を輸出産業に育てる」を経営理念に、入院患者家族の院内業務への参加、ボランティアに病院内で使用できる地域通貨「はびるす」発行、駅ビル内の総合クリニックで「ワンコインドック」実施等、次々と斬新な取り組みに挑戦している。東日本大震災の被災地の医療による復興支援のほか、内戦で荒廃したカンボジアの医療を立て直すべく、総合医科大学と附属病院建設のために奔走している。
著書には『「病院」がトヨタを超える日』(講談社+α新書)がある。

「2011年 『「病院」が東北を救う日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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