「学歴エリート」は暴走する 「東大話法」が蝕む日本人の魂 (講談社+α新書)
- 講談社 (2013年6月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062728034
作品紹介・あらすじ
『もう「東大話法」にはだまされない 「立場主義」エリートの欺瞞を見抜く』に続く、+α新書「東大話法」シリーズ第二弾。原発危機に着想を得た著書が「東大話法」を定義するにいたる考察を詳述した前作から、より一般性を持たせ、「東大話法」を駆使する日本の学歴エリートがなぜ機能しないのか、その根源を究明する。「東大話法」のルーツを第二次大戦時に遡り、ポスト団塊世代を呪縛する「成功幻想」を、その生育過程を検証することによって打ち砕く。悩める「学歴エリート」を再生させ、真に機能させる一助となる一冊。
感想・レビュー・書評
-
最初は批判ばかりだと思い、読み進めていたけど、理論立てた説明に納得❗️だから、ノーベル賞受賞者に東大卒は少ないんだ❗️しかし、イメージや発想、アイデア、センス、閃き。。。これって大事よなぁ。ほんとに官僚って、事務処理だけに長けていたらええんかな?だって、政治家は政治もしないやろ⁉️怖い世の中やなぁ。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「靖国の母」の思考回路が初めて理解できました。
しかし、それが今も脈々と受け継がれているという事実にはビックリ。
と同時に納得しました。
子育てをしていく中で、彼らの「人格」と彼らの「大きくなったときの社会との折り合い」を秤にかけて、つい「大人になったら困るから」という思考が頭を出すのも、DNAに「靖国の母」の思考が組み込まれているのですね。
「靖国の母」に育てられ、その世界を生きるしかなかった、でも、魂の声を無視できなかった安冨先生のお話は本当に心に響きました。 -
立場を演じる、立場の奴隷といったニュアンスは自分を俯瞰視しないとなと思う。期待された生き方に縛られても幸せになれない。
-
「東大話法」シリーズ四冊目とのこと、あとがきが感動的である。歴史家かくあるべし。テイストは『ジャパン・イズ・バック』を思い出した。戦前〜戦後史、歴史は「物語」としてしか理解されない、その物語に引き込まれる説得力。前半の辛口な学歴エリートの生態から面白いのですが、後半、commitment や、懐疑主義からの離脱など、鮮やかで盛り上がる。「そのうちなんとかなるだろう」は恩師の近著のタイトルでもある。昭和三十年代は「生まれてませんから」という気持ちになりがち。わたしたち(団塊ジュニア)にはどんな歴史が語れるだろう、やっぱり絶望かな…(2019-12-10)
-
東大教授のわりにはちょっと緩い書き振り苦笑
-
レビュー省略
-
東大教授(専門は満州国経済)である著者が、東大卒の「学歴エリート」が日本を蝕んでいることを、多数の例で説明しようとしている本。官庁と大学では、自分の所属する「ムラ」を守るためなら何でもやる「立場主義」により、専門家としての責任を放棄し、間違った情報を国民に流布していることを指摘している。その一方、民間企業における東大卒業生の評判は、「事務処理能力が抜群に高い」ものの「答えのない問題に対処できない」という意味では無能であるとされており、その証拠として、社長や役員の東大卒比率が年々低下している事実を指摘している。この本に書かれている東大卒業生のイメージは、「客観性」の大義名分のもと「無責任な傍観者」であり続けるが、自身の「立場」が危うくなると、どんな不正にも手を染めるどうしようもない人たち、といった感じで、非常に激しい主張を展開している。著者自身が書いているように、本書の記述は「客観性」を(意図的に)欠かせていることもあり、かなり無理筋の議論が少なからず含まれているが、その一方で、東大卒業生に代表される高学歴エリートの問題点や弱点を炙り出すことには十分成功しており、一読に値する本だと思う。
-
本当は学術新書として、学歴について客観的にメリットデメリットを突き詰めた話を読みたかったから買った。
ぶっちゃけ激しい学歴コンプレックスでも感じている人でないと、読んでいて大きな関心が持てないと思う。
そのほかの人にとっては何か読んでてもどうでもいいなーって無関心にぱらぱらーと読む程度の本。
共感や否定的に思えるほどのめり込めずに、読みたい内容でもなかった。
でも、日本は「立場社会」になっている!これは危ないことなんだ!って言ってるのはあー確かにーそういう捉え方もあるなってのは盲点。
こういうのを拾い集めるのが読書の醍醐味とこじつけておく。
星は3つ。 -
ちょっとこじつけ的なところがあって白けた。