日本の医療、くらべてみたら10勝5敗3分けで世界一 (講談社+α新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062729802

作品紹介・あらすじ

日本人の医療不信には根深いものがある。では、日本の医療レベルは、世界にくらべて、それほど酷いものなのか? 内科医として現場で治療し、医療経済学や海外の医療事情にも通じた著者が、OECD調査など公的機関のデータをもとに、アメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・スウェーデンの各国と日本を徹底比較。そこで浮かび上がったのは、世界に誇れる日本の医療の驚くべき実力だった。これを読めば、たとえ不幸にして「がん」になったとしても、きっと思うはずだ。「あぁ、日本に生まれてよかった」と。

感想・レビュー・書評

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  • うすうす感じていたが、日本の医療は世界的にもレベルが高いようだ。

  • 得てして批判されがちな日本の医療制度について「世界的に見ればそんなに捨てたもんじゃない」と客観データで示した本。
    特に、国民皆保険に代表される「公平性」に力点を置いている。
    本当に日本が10勝してるかどうかはさておき、国内だけの肌感覚に縛られずに、グローバルな視点で物事を見直すには、良い読書だった。

  • 2001/5/1

  • 日本人が不信感を募らせる日本の医療ですが、客観的データで諸外国と比較すると、なかなかどうして優れていることがわかります。一例をあげると、肺がんの術後5年生存率。これはまぎれもなく日本の成績が世界一です。高い5年生存率を誇るのは、肺がんばかりではありません。詳しくは本文で触れますが、大腸がんも胃がんも肝がんも、日本は世界トップクラスの水準なのです。

  • 医療サービスの良し悪しであるが、日本人は国内の医療機関で受診する実感、マスコミなどが流す情報でしか、その満足度を判定するしか方法がない。
    この本は、よく言われている日本人ほど自国の医療に不信感を持っている国民はいないという不幸な現実をなんとかしようと書かれたものである。
    で、日本と海外との医療の比較をより客観的に示すために、具体的に6つの柱を立て、それぞれに3項目の指標を定め、計18項目の指標で比較を試みた。
    ①医療のレベル、②医療の身近さ、③薬への依存度、④医療費、⑤病院、⑥高齢化対策
    医療制度というものは、国々によってありようも様々である。
    「高自己負担・高医療型」(アメリカなど)
    「低自己負担・低医療型」(イギリス、北欧など)
    「中自己負担・中医療型」(日本・ドイツ・フランスなど)
    とあり、それぞれにメリット・デメリットがあり、分析されている。その中で冷静に分析して、日本型が、ごくごく平均的な暮らしをしている人にとって、総じてメリットが大きいのではというのが著者の結論だ。
    色々、分析しながら書かれてあったが、日本の国民皆保険制度がGHQの社会実験から出発したとか、日本発祥の「母子手帳」が世界で賞賛されているとか、とにかく、世界ヵ国の医療事情、歴史的背景などが書かれてあり、あっという間に読めてしまいました。

  • 医療の現場を外国の現状と比較して概観。
    分かりやすい。一般人向け。

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著者プロフィール

1987年名古屋大学医学部卒業。医師、医学博士、経済学博士、総合内科専門医。臨床医を経て、1995年9月コーネル大学医学部研究員。外資系製薬企業、国内製薬企業のマネジメントに携わる。2004年、京都大学にて博士号(経済学)取得。現在、多摩大学大学院教授、多摩大学医療・介護ソリューション研究所所長。おもな著書に『医療経済学で読み解く医 療のモンダイ』(医学書院)、『比較医療政策』:(ミネルバ書房)など。

「2013年 『日本の医療最前線』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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