ポピュリズムと欧州動乱 フランスはEU崩壊の引き金を引くのか (講談社+α新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062729925

作品紹介・あらすじ

イタリア・オランダ、そしてフランス。
ポピュリズムの波はヨーロッパを覆い尽くすのか?

格差、難民問題を解決できず、党派争いを繰り返す既成政党。
その一方で、トランプと同じように「国益第一」を掲げ、
国民の不満・不安を吸収して大きく成長してきたポピュリズム勢力。
すでに一過性のブームという段階を超え、
政権を担える実力を蓄えつつある。

ポピュリズム勢力は、反イスラム主義、反EUのみならず、
プーチン・ロシアとの密接な関係、
強権的な政治手法も共通点としてあげられるだろう。

そんな彼らが政権を取ることは、ヨーロッパの政治・経済地図のみならず、
ヨーロッパが戦後守ってきた自由・寛容・民主主義といった価値観も
変質することにつながるだろう。

目前に大統領選挙を控え、ルペン・国民戦線の躍進に揺れるフランスを中心に、
歴史の転換点にいるヨーロッパのいまを描き出す。

【目次】
はじめに        
第一章  イスラム過激派の世界から
第二章  『服従』の共和国 
第三章  デカダンスの十年、迷走の四十年  
第四章  先細りする外交大国
第五章  国民戦線はなぜ台頭したか   
第六章  マリーヌ・ルペン権力への道        
第七章  悪魔は本当に去ったのか
第八章  分断、排除、ノスタルジー       
第九章  ワシントン・パリ・モスクワ枢軸          
第十章  混迷の春
第十一章 ロシア色に染まるフランス

感想・レビュー・書評

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  • 東2法経図・6F開架:312.35A/Ku45p//K

  • 経済学者のダニ、ロドリックの政治的トリレンマは示唆深い

    グローバル化、民主主義、国家主権

    このうち2つしか実現できないことに皆気づきつつあるのだろうか?

  • フランスの政治体制、国民の気質をベースに
    昨今のイスラムテロ事件、
    ポピュリズムの代表であるルペンが
    なぜ台頭してきたのか書かれている。

    自分にとってフランスは
    シラクがアメリカ批判を行うなど外交を含め
    政治が
    しっかりしているのだなと思っていたが
    実はそうでもないと言うことが知れて
    意外に感じた。

    ルペンの台頭の危うさを知るのには
    適している。

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著者プロフィール

国末憲人(くにすえ・のりと)
朝日新聞ヨーロッパ総局長。1963年岡山県生まれ。1985年大阪大学卒。1987年パリ第2大学新聞研究所を中退し、朝日新聞社に入社。パリ支局員、パリ支局長、論説委員、GLOBE編集長などを経て現職。著書に『ポピュリズムに蝕まれるフランス』『イラク戦争の深淵』『巨大「実験国家」EUは生き残れるのか?』(以上、草思社)、『自爆テロリストの正体』『サルコジ』『ミシュラン 三つ星と世界戦略』(以上、新潮社)、『ユネスコ「無形文化遺産」』(平凡社)、『ポピュリズム化する世界』(プレジデント社)、『ポピュリズムと欧州動乱』(講談社)などがある。

「2019年 『テロリストの誕生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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