審問(上) (講談社文庫)

制作 : 相原 真理子 
  • 講談社
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本棚登録 : 627
レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062730457

感想・レビュー・書評

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  • ストーリー展開のスピードが上がってきたとともに、ケイの、ヒステリックなまでの情緒不安定なところとか、最終的に周りの人を信じないところとかが、彼女の幼少期の体験に原因があるらしいことがわかってきた。

    うん。うん。
    そうこなくっちゃ。
    理由もなくあの性格なら、ちょっとこの先ついて行けそうもなかったけれど、これで安心して読み続けられる…かもしれない。

    今回の話は、前作で〈狼男〉に襲われたケイが、職場から、地域から、孤立していく様子が克明に描かれている。

    「警察のものです」と言った〈狼男〉に対して、家のドアを開けてしまったケイのことを、世間の人々は非難する。
    「なぜドアを開けた?」
    いつの間にかケイこそが、〈狼男〉を殺害すべく呼び出したのではないかという憶測まで流れて。

    仮にも被害者であるケイが社会的に糾弾されて、加害者であるはずの〈狼男〉の方が社会的に守られる。
    それは無責任で扇情的なマスコミと、政治的というか、組織の論理のごり押しのせいなのだけど。
    さすがにそれはやりすぎではないか?と少し前なら思っただろう。
    だけど、最近の相撲界を見ているとねえ。
    あるんだねえ、そういうことって。なんて納得してしまう。

    下巻では当然審問中心になると思われるが、話がどう転ぶのか、とても楽しみ。

  • このシリーズ、好きでそこそこ読んでるんですが、今回は前作の『警告』のクライマックスで発生した事件の直後から物語が始まってるんですね。で、それを知らずに『警告』を経ずに読み始めてしまったので、冒頭はもはや何が何やら、といった状態になってしまいました。まぁ、前作は前作で一段落がついていたようなので、すぐにこの『審問』という作品の世界と設定に馴染むことはできましたが。

    考えてみたら、このシリーズは作品を重ねることと物語の中の時系列が進んでいくこととがほぼイコールなので、おとなしく発表された順番どおりに読むべきでした。

    相変わらず、奇抜で醜悪な犯罪者を創り上げ、描き出すことにかけては著者の力量はずば抜けてます。そして、これも相変わらずですが主人公であるケイ・スカーペッタの検屍官としての洞察力と、検屍にあたっての解剖作業の描写力も見事。解剖の部分については見事過ぎて読んでてちょっと気分悪くなるぐらい。

    シリーズの性質上、どうしても犯罪の描写や性の描写がキツくなるので、その辺が苦手な人には勧められないんですが、一気に読み進められる好いシリーズだと思います。
    このシリーズで初めて上下巻に分かれてるので、物語の内容の詳しいところは下巻の書評で改めて。

  • <あらすじ>
     利き手の骨折にくわえ、外傷後ストレス障害に悩まされ、現場検証のため自宅にも戻れなくなってしまったケイ。しかも犯人は捕まったというのに、事件の謎はますます深まるばかり。そしてケイに降りかかる疑惑と新たに起こる殺人事件。裏で糸を引いているのは一体?

    <ひとことコメント>
    「検屍官ケイ」シリーズ第11弾(短編は抜かして)。前作『警告』からそのまま話が続いています。ニューヨークからきた検事とルガル事件のおさらいをしつこくやるので、『警告』を読んでいなくても大丈夫(!?)。ルーシーはもう28歳。頼れる大人になってきました。上・下巻。
    原題“The Last Precinct” 訳:相原真理子

  • このシリーズまた最初から読み返し中。

  • 前巻から続きの話。
    1週間くらい前に読み終わったので、あまり内容覚えてないです。
    多毛症についてはこの前CSIでも見たなぁ。

  • いいですねー。ドキドキしながら先を読み続けています。それにしても。ケイは、次から次へと災難と、苦悩に立ち向かわなくていけないのですね。かわいそう。ベントンもいないわけですし…マリーノじゃ、やはり、ちょっと、役不足。残念ながら。精神科医であり、友人のアナとの会話は、ケイの心が垣間見られたようで嬉しかったです。さ、下巻が楽しみです。

  • 上下巻

  • 2004年3月28日読了。
    海外の作家さんで唯一読んでる人かなぁ。
    こういうのは好き。

  • ここのところのエントリーに登場する作品は、コンピュータが使えなかった昨年12月から1月にかけて読んだものである。
    読書に集中できる状況だったので、コーンウェル作品をサクサクと読み進めた。
    これは前回エントリーの「警告」の続き物と言ってもいい展開。
    あの非の打ち所がない(ように思われている)スカーペッタが、どんどん下り坂を転げ落ちていくような印象を受ける作品。
    そう思わせるところが、この作者のうまいところだろうとは思う。
    思うけど、読者側では「こういうスカーペッタは見たくないわ」という気持ちが芽生えてくるのも事実。
    だからこそ、次なる展開に心がはやるのかもしれない。
    読者を引き込む術にかけてはさすがと唸らせる。
    しかし、それも日本語で読む読者にとっては、翻訳者の相原真理子氏の手腕がものを言っているからなのだろう。
    勤務先でこの本を読みながらランチをしていたら、図書館長のMrs. Haywardが日本語訳が出ていることに驚いていた。
    う〜ん、アメリカでは日本の本の英訳ものは本当に数少ないが、その逆は結構あるんだということ、意外とアメリカでは知られていないのかもしれない。

  • 検屍官ケイシリーズ11

著者プロフィール

マイアミ生まれ。警察記者、検屍局のコンピューター・アナリストを経て、1990年『検屍官』で小説デビュー。MWA・CWA最優秀処女長編賞を受賞して、一躍人気作家に。ケイ・スカーペッタが主人公の検屍官シリーズは、1990年代ミステリー界最大のベストセラー作品となった。他に、『スズメバチの巣』『サザンクロス』『女性署長ハマー』、『捜査官ガラーノ』シリーズなど。

「2015年 『標的(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

パトリシア・コーンウェルの作品

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