スプートニクの恋人 (講談社文庫 む 6-20)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062731294

作品紹介・あらすじ

22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような激しい恋だった。それは行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、片端から空に巻き上げ、理不尽に引きちぎり、完膚なきまでに叩きつぶした。-そんなとても奇妙な、この世のものとは思えないラブ・ストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 恐らく20年とか昔、読みかけで放り出して忘れてたのだと思う(多分当時の僕は読書より音楽仲間と連む時間を優先してたし)けど、後半の記憶が全くなかったおかげで読み終えた今、新鮮な気分…

    すみれが素敵。ハードカバーで欲しくなりました。

  • 後半は、このまま出口のない迷路みたいな感じで、もやもやと終わるのかな…と思ったけど、ラストすみれが無事に戻って来て、元気そうでよかった!!
    ぼくとすみれの会話はなんだかほっとして安心感があって、運命共同体みたいな関係でいいなぁと思いました☆

  • あちらとこちら

  • 「僕」のすみれに対する想い、出会えた喜びが真っ直ぐに伝わってくる。
    成就するとかしないとかはともかく、こんなふうに人を愛せたら、幸せなんだろうなぁ。
    これはミュウとすみれの物語ではなく、確実に僕とすみれの物語だ。

    地中海に浮かぶ、ギリシャの小さな島の風景や、ミュウの観覧車の話は、まるで映画のワンシーンのようだった。

  • 不在の存在。
    あちら側とこちら側。
    そうだね?
    そのとおり。

    素敵な不思議な恋の話です。

  • 不思議な小説…ラストは夢なのか現実なのか。

  • なぜ「スプートニクの恋人」というタイトルをつけたのかというのは、たぶん真剣に考えてみたらとてもおもしろいのだろう。
    二つの対立するものが度々出てくるのはもちろん、すみれの夢にもミュウの過去の話にも、螺旋階段や観覧車といった回転するモチーフが出ていることはかなり重要そう。何よりも気になったのは、作中で「一対」という表現がわりと頻繁に出てきたこと。スプートニクに載せられて宇宙を見つめている犬の瞳や、すみれやミュウの乳首の描写などに。

    すみれと僕との、記号と象徴のくだりがとっても好きだった。

  • あちら側とこちら側。
    何か大切なものが損なわれたとき、もうそれは今までの自分ではなくなる。
    そして何度も「寂寥」という単語がでてくるように表す僕の孤独。
    『これだけ多くの人々がこの世界に生きていて、それぞれに他者の中になにかを求めあっていて、なのに我々はここまで孤絶しなくてはならないのだ。何のために?この惑星は人々の寂寥を滋養として回転しつづけているのか。(p.272)』
    個人的にだけどラストはとても好きな終わり方だった。

  • 孤独で無機質な世界を、どうにか自分が生きていけるように、うまく思考する。実際に触れることができなくても、信じられる温かさを、心のどこかにつくる。救われるように。
    そんなラストなのかなあ、と思った。



    村上さんを読んでいる間って、不思議な感覚になる。大げさに言うと、自分の意識がいまどこに属しているのか分からなくなるような。
    物語にのめり込む、というのとは少し違う(のめり込むには不思議なことが起こりすぎていて、それを受け入れるのに時間がかかる)のだけど、わたしは確かにギリシャに居て、素朴で心地よい風を感じるし、そっと差し出された終わりの見えない孤独に、体の中心がずしりと重くなる。
    と同時に、村上さんの文章に感嘆しているわたしもいる。感情の温度が伝わるような喩えに、思わず溜息が出る。物語の中とは別の、客観的なところにいるわたし。
    そしてわたし側の現実世界では、慢性的に孤独と平等について思考を巡らせている。お店でペリエを見つけて、頼んでみる。
    ずっと、村上さんの世界の中にいるみたい。

    こういう感覚が好きで、また、読みたくなる。


  • 村上春樹の中編のなかではダントツに好きな本。
    なにがすきかって登場人物たち。すみれちゃんが特に好き。
    大胆だけど繊細で、素直で、突如大嵐のような恋におちたすみれちゃん。
    その恋が彼女を幸せにするかとか、どのような意味をもつかとか、そういうのはわからないけど、恋はそんなもんだよね。
    終わりかたも良い意味で村上春樹らしくなく、すみれちゃんのことが村上春樹も愛おしくなっちゃったんだなとかんじた。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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