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本 ・本 (328ページ) / ISBN・EAN: 9784062731294
作品紹介・あらすじ
この世の物とは思えない奇妙な恋の物語
22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような激しい恋だった。それは行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、片端から空に巻き上げ、理不尽に引きちぎり、完膚なきまでに叩きつぶした。――そんなとても奇妙な、この世のものとは思えないラブ・ストーリー!!
感想・レビュー・書評
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村上春樹の作品の中では、強烈な個性が少ないと感じる。ただオーディブルで聴いたためにそう感じたのかもしれない。すみれは一体どこに行ったのだろうと気になるのはgood。
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春樹作品の中で、唯一の存在感。
かわいくて仕方ない! -
恐らく20年とか昔、読みかけで放り出して忘れてたのだと思う(多分当時の僕は読書より音楽仲間と連む時間を優先してたし)けど、後半の記憶が全くなかったおかげで読み終えた今、新鮮な気分…
すみれが素敵。ハードカバーで欲しくなりました。 -
不思議な感覚を味わえる小説。
昔の小説は、正直感性がイマイチピンときません。
それは、僕自身が言葉と表現力が乏しいのだと思います。
この小説の世界には言い表せない曖昧で複雑なものなのだと思います。
時間が経ってから読むとまた違った感想を言えるのでしょうか・・・
自分の成長を楽しみに読む機会を待とうと思います。 -
比喩表現が唯一無二。独特過ぎて的を得ているのかよく分からない暗喩や比喩だけれども、何かこうそうなのかもしれないという「分かった気にさせられる」感じ。とにかく知識量が膨大。知らない作家の作品やアーティストの楽曲や知らない俳優や監督の映画が出てきてはググってみるけど、いまいち要を得ない。だからこの表現が正しいのかどうかは分からないが「妙な説得力がある」という感じ。内容がどうこうよりも審美眼を要求されるように思えるが、重荷に感じないのは読み易さからだろう。ある種笑いを取っているような感じもある。感覚的に感覚で感じるしかない感じがする。
『1Q84』を読んでからというもの、2作目がだいぶ経った。あの頃と比べて面白さの許容の幅は広がったとは思うが、やはり村上文学の独創性には手が焼ける。マグマ。 -
スプートニクの恋人
著者:村上 春樹
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**内容説明:**
22歳の春、すみれは生まれて初めて恋に落ちる。それは、まるで広大な平原を突き進む竜巻のような激しいもので、行く手にあるすべてを巻き上げてしまうかのような恋だった――。村上春樹が描く、奇妙で幻想的なラブ・ストーリーが展開される。
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**感想:**
村上春樹さんの作品は、「騎士団長殺し」「海辺のカフカ」「ノルウェーの森」「1Q84」なども読みましたが、この『スプートニクの恋人』も彼独特の世界観が際立っています。性的な表現や時空を超えた感覚、斬新で思いもよらない比喩表現が散りばめられており、すべてを理解するのは難しいですが、それこそが村上文学の魅力なのかもしれません。
物語の進行にハラハラするミステリーやラノベも好きですが、このように考えても解き明かせない部分を持つ村上作品にも引き込まれます。スナフキンのような名言が登場する点や、旅行に行ったような気持ちになる描写も個人的にお気に入りのポイントで、時間をおいて再読したくなる作品です。
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「どんなことでもそうだけれど、結局いちばん役に立つのは、自分の体を動かし、自分のお金を払って覚えたことね。本から得たできあいの知識じゃなくて」
「長いあいだ一人でものを考えていると、結局のところ一人ぶんの考え方しかできなくなるんだということが、ぼくにもわかってきた。ひとりぼっちであるというのは、ときとして、ものすごくさびしいことなんだって思うようになった。」
「君のいないぼくの生活は、『マック・ザ・ナイフ』の入っていない『ベスト・オブ・ボビー・ダーリン』みたいなものだ」 -
あちらとこちら
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「僕」のすみれに対する想い、出会えた喜びが真っ直ぐに伝わってくる。
成就するとかしないとかはともかく、こんなふうに人を愛せたら、幸せなんだろうなぁ。
これはミュウとすみれの物語ではなく、確実に僕とすみれの物語だ。
地中海に浮かぶ、ギリシャの小さな島の風景や、ミュウの観覧車の話は、まるで映画のワンシーンのようだった。
著者プロフィール
村上春樹の作品





