スプートニクの恋人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 1249
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062731294

感想・レビュー・書評

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  • The Sputnik Sweetheart

    結局のところ主人公は自殺を図りすみれのいる「あちら側」の世界へ行ってしまったのだろうか。P270の一節にもそのことはうかがうことができる。あとはご自由にと読者に解釈を委ねるかたちであるこれに対して、結局何が書かれているのかわからないと不平を漏らす人もいるかもしれない。しかし株価や未来を数式や占いを用いて予測しようと今まで多くの人がせっせとつとめてきたように、不確実な要素の多い小説のほうが後々も語り継げられることになるのだろう。それに価値があるかどうかはまた別の話だが。

  • 20100103再読
    すみれとミュウと僕の物語。「失われる事」と「あちら側の世界」がテーマになっている。
    すみれの見た夢、消えてしまった事、ミュウの見たドッペルゲンガー、僕が丘の上でかんじたもの。
    経過した後は、元の自分には戻れない。

  • ごはんおいしそうでおなかすいた。

  • 能天気で、お天気屋で
    深い闇を持つ女の子は
    どうしてこんなに魅力的なんだろう。
    不可解で突拍子もない言動は
    チャーミングな長所となり
    意図的でなく
    誰かの心をかき回す
    そんな彼女を愛しい、と、思った。

    すみれ。

    植物は
    どんなに強い風に吹かれても
    どんなに冷たい雨に打たれても
    まっすぐに
    ただまっすぐに
    太陽を目指して、青空に向かって
    成長するのだと聞いたことがある。
    それが本当だとしたら
    彼女の名前は、これ以上なくすっぽりと
    彼女を包んでいる、そんな気すらした。

    多くのしがらみを抱え
    一歩を進む恐怖に捉われ
    つい、足もとばかりを眺めてしまう
    そんな世の中だからこそ
    彼女が恐ろしく眩しくて
    そしてそんな彼女を身近で眺められる彼を
    羨ましいと感じてしまうんだろう。

    すみれになりたい、とは思わないけれど
    すみれに一度でいいから、会いたい。


    2009年8月1日  読了

  • なんで?といわれても私はこの本が好きだ

  • 美しい文章。
    記号と象徴。
    小説とは夢。
    心地が良い。
    心が軽るい。

  • 今回で村上春樹の小説を読んだのは8作目くらいだが、分かりづらく、比喩表現もかなり多かったが読みやすかった。それはそのような分かりづらさや表現にもうクセになったようにハマってしまってるからなのかもしれない。それと分かりづらさはあるがそこまで混沌とはしてなかったようにも感じる。そしてこの題名は小説の内容にドンピシャだし、ミュウのあらゆる印象が想起され素晴らしい。

  • すみれという主人公も好きだったし、仕事をし始めたりギリシャでの急展開でどうなるどうなる!?とわくわくしながらおもしろく読めたけど
    神のこども〜もスプートニクも最後がどうなったんだろうという終わり方なのですっきりしなかった。
    村上春樹はそういう作品が多いのかな。
    個人的にはもしかしから最後すっきりー!な作品が好きなのかも。

  • わたしたちは素敵な旅の連れであったけれど、結局はそれぞれの軌道を描く孤独な金属の塊に過ぎなかったんだって。遠くから見ると、それは流星のように美しく見える。でも実際のわたしたちは、ひとりずつそこに閉じ込められたまま、どこに行くこともできない囚人のようなものに過ぎない。


    どれだけ深く致命的に失われていても、どれほど大事なものをこの手から簒奪されていても、あるいは外側の一枚の皮膚だけを残してまったくちがった人間に変わり果ててしまっていても、ぼくらはこのように黙々と生を送っていくことができるのだ。

  • 登場人物が少なめだが、深みを感じれる物語で、その後は一体どうなったんだろうと余韻に浸れた。
    主人公とすみれの関係がとてもうらやましく、こういう「好き」の形もあるのだと教えられた。
    村上春樹をもっと読みたくなる作品でした。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

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