人狼城の恐怖 第3部 探偵編 (講談社文庫 に 22-10)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (569ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062731836

感想・レビュー・書評

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  •  蘭子&黎人のコンビが出てきたとき「待ってました‼️」という気持ちになった。そして「地獄の奇術師で出てきたアレがここで出てくるのか。」という驚きもあった。

  • ー 「相手が犯罪者にしろ、自分が神に成り代わって人間を裁く権利を有することに、君は疑問を感じないのか」私がそう尋ねると、彼女はきっぱりとかぶりを振った。

    「私は、けっして自分の立場に大仰な理由付けをしたりしないわよ。探偵は探偵以外のものに成り得ないのだから、その本質に疑いをいだくなんて、自己矛盾もいいところじゃない。マルクスの言葉に、『人間とは、自分の運命を支配する自由な者のことである』というのがあるけれども、探偵行為が嫌になった者はさっさと犯罪の舞台から退けばいいのよ。誰もその人を引き留めたりしないのだから」 ー

    ここまでで、1942ページ。やっと探偵編に入り、前半が終了。ようやく本格的な推理が始まる。最終巻が楽しみだなぁ〜。

  • 4

  • 蘭子たちがどのようにしてこれらの事件に関わっていくか気になっていましたが綺麗にすんなり渡欧していきました。地獄の奇術師で出てきたアレが、こんなところでまた出てくるとは思わなかったのでびっくりしました。読者と同じだけの情報を蘭子たちは難なく得るのですが、なにやら大きな力が動いていてその後なかなか捜査は進んでいきません。探偵編というより上手く整理してもらったという感じでしょうか。いよいよ完結編へ。

  • 第1部と第2部があまりにも衝撃的だった為、二階堂蘭子シリーズだという事を忘れてました。ここに来て主役登場。私はこの作品がこの作者の初読みなので、始めの方で今までのシリーズに出た人・物・出来事の羅列には疎外感を覚えました。どこからでも難なく読めるようにもう少しさらっと触れる程度の方が、楽しめるかも。この作品も神の話し、小説の話し、色々盛りすぎて退屈。ただ、終盤で一気に話が進んだので、この先が楽しみです。

  • 続きが気になるー。このシリーズ通して、食事が美味しそう。

  • 再読。蘭子シリーズ9作目。

    4部作第3部。
    探偵編という事で、ここからようやく蘭子登場。
    様々な仮説が展開、検証されていく。
    まだ調査中なので、蘭子も思わせ振りでイライラします(笑)
    1部2部と殺戮の連続だったので、読み手のこちらもここで頭を冷やせるので良いですね。
    次で完結。

  • 第3部は二階堂蘭子の登場である。
    日本から遠く離れたヨーロッパの怪奇な事件に、蘭子がどう関わって行くのかという過程と、2つの城での事件のミッシング・リンクを描く。
    基本的に第1部と第2部を読んだだけで謎は解けるようになっている(らしい)ので、特に目新しい追加情報が出てくる訳ではないのだけど、事件の背後に何か強大なものが蠢いている様を予感させる作りになっている。
    人狼城からの唯一の生存者は精神病院に送り込まれ、有力な証人達は次々と命を絶たれているーーーそんな状況で蘭子は犯人とどう闘うのか?ヨーロッパの森深くに隠された双子の人狼城に、蘭子はどうやって辿り着くのだろうか?

    2つの事件が今、蘭子の手によって一つに結びつく!
    膨大な資料を手に、事件を解く糸口を見つけて行く蘭子と黎人の頭脳に感服しながら読み進める。とても楽しい。
    さぁこれから二階堂蘭子が登場しますよ!という期待。
    さぁこれからあの惨殺事件が解かれて行きますよ!という興奮。
    長くかかった道のりも3/4まで来たという充足。

    「東洋カトリック教会(ベネディクトローマンカトリック派)」はどう絡んでくるのか。
    「モンセギュール叙事詩教団」は一体どんな団体なのか。
    「アルザス独立サロン」の事件はどんな解決を見るのか。
    「フォン・フェスト製薬」はこの事件にどんな関わりがあるのか。
    ナチス・ドイツの亡霊は果たして存在するのか。
    まだまだ解かれるべき謎は山積みだ。

  • この巻で若干中だるみ。最初から城が二つといわれると、ホントは一つでは?とか考えるのは当然読まれてますよねー…。

  • 二階堂蘭子シリーズ

    人狼城の事件に関わらないよう警告を鳴らす暮林英希のバズズ像。東洋カトリック協会からの調査依頼。シュペア老人と共にフランスに旅立つ蘭子、黎人。フランスからドイツへ。ドイツで明らかになった人狼城の事件。精神病院のレーゼ。殺害されたジプシーの占い師アンダールシアとヒルデガルド。人狼城の研究を進めていたシモン・ベルナール教授の死。教授の自宅から消えた研究資料。人狼城からの招待。

     2010年11月4日再読

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著者プロフィール

1959年7月19日、東京都生まれ。中央大学理工学部卒業。在学中は「手塚治虫ファンクラブ」会長を務める。1990年に第一回鮎川哲也賞で「吸血の家」が佳作入選。92年に書下ろし長編『地獄の奇術師』を講談社より上梓し、作家デビューを果たす。江戸川乱歩やJ・D・カー、横溝正史の作品を現代に再現したような作風は推理界の注目を大いに集め、全四部作の大長編『人狼城の恐怖』(1996〜99年。講談社ノベルス)では「1999年版本格ミステリ・ベスト10」第一位を獲得。アンソロジー編纂や新進作家の育成にも力を注ぎ、2000年代は合作ミステリの企画も多数行った。SFの分野にも精通し、『宇宙捜査艦《ギガンテス》』(2002年。徳間デュアル文庫)や『アイアン・レディ』(2015年。原書房)などの著書がある。近年は手塚治虫研究者として傑作選編纂や評伝「僕らが愛した手塚治虫」シリーズの刊行に力を入れている。

「2022年 『【完全版】悪霊の館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

二階堂黎人の作品

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