人狼城の恐怖 第4部(完結編) (講談社文庫 に 22-11)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (677ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062731843

作品紹介・あらすじ

人狼城殺人事件の怪異に満ちた謎のすべてが、名探偵・二階堂蘭子の冷徹な論理によってついに解き明かされる。死屍累々たる惨劇の舞台"人狼城"で、蘭子を迎えた真犯人とは?その想像を絶する殺人動機とは?そして不可能を可能ならしめた驚天動地の大トリックとは!?本格推理小説の金字塔、華麗なる完結。

感想・レビュー・書評

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  • 文庫本で2587ページ。
    いや〜、長かった。けど、こってりミステリーを3作読んだ気持ちになれるのでお得かな。

    ずっと読みたかったので、満足度は最高に高い。

  • ついに読了!満足度高い!城の謎すごすぎ、鳥肌。後半のやりとりも重みがあってよいですね。この作者は本当に博識だ。

  •  鮮やかなまでの謎解き&伏線回収。このトリックはまさに脱帽。個人的には二階堂黎人作品で最高傑作。

  • 「ナポレオンではありませんけど、人間には不可能などありませんわ。あるのは、不可能と思い込む己の心のひ弱さだけです。不可能とは、自己に限界を課す愚かな人間の言い訳にすぎません」

    2019/6/16読了。
    ――Amazonやブックオフオンラインを検索しまくり、いまや絶版状態の四部作を買い集めた。密室をはじめとするトリックてんこ盛りなのは非常に満足だったが、オマージュなのか、グリモ―教授にメイルジャアという、ディクスン・カー作品の登場人物の名前を出しながら、作品そのものにも言及している世界観の曖昧さがやや不満。しかも、21歳の小娘が放ったこの自信満々発言、自分なら冗談でも言う勇気が出ませんわ。

  • ようやくの完結編。読み終わった感想としては、長さに見合っただけの驚きはある。特に一番大掛かりなメイントリックは、まさに奇想と呼ぶにふさわしく、必見。他の不可能殺人のトリックも、一つ一つで長編が書けてしまいそうな素晴らしい出来栄え。ミステリファンなら一度は読むべき傑作と言って良いのではないだろうか。

  • 4+

  • 年末年始の繁忙期で細切れ読書になってしまったのが悔やまれます。読み手としては実際の現場を見ないうちから蘭子が次々と披露していくことにただただついていくしかありません。城の秘密に関してはふと思いついたものかもしれませんが、これだけの大掛かりな事件を疎漏なく作り上げた作者には感嘆を覚えます。世界一の長さにふさわしく内容もしっかりと読み応えのあるものでした。あとがきや解説まで含めてしっかりと楽しみました。確かに長いのですが他の蘭子シリーズよりは読みやすいので本格好きの方は是非。

  • ハーメルンの笛吹き男やナチスの秘密研究など、単なる殺人事件ではない所が深過ぎました。深過ぎてちょっとおいてきぼりにされました(笑)最初のグロテスクなシーンはぱっと見で嫌な予感がしたので、飛ばしました。シリーズ物だからこそ許容できる終わり方でしたが、次はもうないかな。とりあえずおなかいっぱいです。

  • 世界最長ミステリーの記録はまだ破られてないのでしょうか。全編通して私的には、満足行く内容でした。密室の謎が全て、ちゃんと解かれたのいいですね。しかしあとがきは言い訳めいていて読んでちょっといらないと思ってしまった。

  • 再読。蘭子シリーズ10作目。

    4部作完結編。
    刊行当時、世界最長の推理小説と謳われていたこの作品。
    初読はノベルス版でリアルタイムに読んでいたので、この解決編まで随分と待たされ、やきもきしたものです。
    やはり蘭子は名探偵ですね。
    思わせ振り状態の蘭子は嫌いですが、解決に向かう蘭子は好きです(笑)
    数々の謎は、ああそうだったのかと納得のいくフェアなもの。
    特にメイントリックは素晴らしいです。
    4部作でボリュームはあるのですが、無駄がなく、やはり良い作品だなと改めて思います。

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著者プロフィール

1959年7月19日、東京都生まれ。中央大学理工学部卒業。在学中は「手塚治虫ファンクラブ」会長を務める。1990年に第一回鮎川哲也賞で「吸血の家」が佳作入選。92年に書下ろし長編『地獄の奇術師』を講談社より上梓し、作家デビューを果たす。江戸川乱歩やJ・D・カー、横溝正史の作品を現代に再現したような作風は推理界の注目を大いに集め、全四部作の大長編『人狼城の恐怖』(1996〜99年。講談社ノベルス)では「1999年版本格ミステリ・ベスト10」第一位を獲得。アンソロジー編纂や新進作家の育成にも力を注ぎ、2000年代は合作ミステリの企画も多数行った。SFの分野にも精通し、『宇宙捜査艦《ギガンテス》』(2002年。徳間デュアル文庫)や『アイアン・レディ』(2015年。原書房)などの著書がある。近年は手塚治虫研究者として傑作選編纂や評伝「僕らが愛した手塚治虫」シリーズの刊行に力を入れている。

「2022年 『【完全版】悪霊の館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

二階堂黎人の作品

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