文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 621
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  • Amazon.co.jp ・本 (1376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062732475

感想・レビュー・書評

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  • 禅についての知識なんて全くなかったのですが、今作も京極堂がしっかりと解説してくれたおかげで話についていけました。
    残すところ1/4ぐらいで登場人物たちの関係性や記憶が暴かれていくため、最後まで目が離せなかったです。百鬼夜行シリーズ4作目ですが、4作読んでも自身の視野と知識の足りなさを痛感します。世間の常識で考えてしまっては、解ける謎も解けませんね。

  • 拙僧が殺めたのだ。雪の禅寺で起こる連続殺人事件に京極堂が挑むシリーズ第4弾。ミステリー史上類を見ない動機に驚愕すると共に、禅についても分かりやすく学べます。何度読んでも面白い、シリーズで一番好きなお話です。

  • 百鬼夜行シリーズ4作目。今回は禅のお話。山奥の謎寺、明慧寺で起こる連続殺人。檻の中で繰り広げられる問答。明らかに嫌がる京極堂と「犯人はいない」と明言する榎木津。果たして檻は壊せるのか……。
    姑獲鳥の夏とのつながりがすごい!姑獲鳥好きは必読!!→

    今回も私推しキャラ榎木津は元気(笑)あと、前作で好きになった鳥口もまぁまぁ活躍していて嬉しい。
    禅の話がとにかく難しく、何度も読み返したりしていたら時間がかかった。宗教難しい。あと漢字も難しい。
    殺人のオチはアレだけど、あっちのアレがうわーって感じ(相変わらず感想下手)面白かった!

  • 兎に角、いくら読んでも終らないような、とんでもないボリューム。例によって、その大半を占めるのは(今回は禅宗に関する)蘊蓄。まあ、それが楽しいのだが。ミステリとしては素っ頓狂なのも相変わらず。物語は足跡のない雪上に突如、死体が現れるという、魅力的な不可能興味から始まるのだが、これはなんと榎木津探偵に因って、かなり早い段階で腰砕けな真相が暴かれてしまう。大きな謎の一つはとんでもないところに着地するし、肝心の犯人や動機は、大方の読者はなんとなく解ってしまいそうだ。そんなわけで、ミステリとしては評価できないのだけれど、そんなことどうでもいいくらい、やっぱり面白いのであった。

  • 箱根の明彗寺を舞台に京極堂の詭弁が冴え渡る。京極堂のベスト3は「姑獲鳥の夏」「魍魎の匣」そして「鉄鼠の檻」。憑き物落としはシリーズ最高の出来ですね

  • いや〜、面白いし、没入感半端ないけど、疲れたぁ
    百鬼夜行シリーズは手を出すと、ほかのエンタメが止まるなぁ

    今回は私の大好きな関口くんがちょっと出番少なめ、悩み少なめだったなぁ

    あと、登場人物が爺さん多すぎて、たまにちょっと笑う。
    ジジイ元気いっぱいだの〜って。

  • 20220131 読了(再読)
    4.5評価で四捨五入☆5つ

    京極堂シリーズ第四弾。
    デビュー作でハマって以来、常に新刊予約して一気に
    読んでいたシリーズ本。
    初見はガツガツ読み進めてしまい、損した気分になった
    為、いつか真冬に再読!と25年も本棚に放置w
    分厚過ぎるレンガ古書ゆえ↑バキ折れしたが気にせずw
    今回は、じっくり&ゆっくり時間をかけて読了。
    あぁ、「鵺の碑」が早く読みたい!
    揉め事は知っているけどこんなに待たされるとは;;

    覚書
    三不全根(さんふぜんこん)とは衆生の善き心を害する
    最も根深き三つの煩悩のこと。
     ひとつに貪欲、
     ひとつに瞋恚(しんに)ー怒ること、
     そして愚痴
    つまり仏の教えを知らぬこと。
    この貪瞋痴(どんしんち)の三つを合わせて三毒という

  • このシリーズは凄まじい没入感が味わえるから好き。
    京極堂の詭弁や蘊蓄は当然ながら、題材となる“禅”について最低限の知識を頭に入れておかないと全くもって理解しがたい事件だった。
    その点を読者に分かりやすく伝えるために枚数を費やしたのかと思うと、1300頁を超えるのも納得。
    存在の知られていない寺で僧侶が次々と殺される。
    それには驚きの真相が待ち構えていた。

  • 【2021年38冊目】
    とにかく分厚い鉄鼠の檻。片手で読んでいると疲れてくる。久々に読みましたが、思ったよりも難解ではなく、8割型は理解出来ました。珍しい。

    過去の事件の登場人物が出てくると「おっ」となります。もちろん一冊完結なんですけど、ゆるりゆるりと全てが繋がっているのが読んでいて楽しいです。

    「ーー」をこんなに効果的に使う作家さんを私は京極夏彦さん以外に知らないなと思っています。

  • 登場人物の描写がステレオタイプで薄っぺらい。
    小説家とのやり取りは単にヒステリックな印象になっている。
    京極夏彦ファンの高校生が書いたかのような稚拙さ

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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