ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.29
  • (67)
  • (159)
  • (579)
  • (33)
  • (6)
本棚登録 : 1957
レビュー : 162
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062734509

作品紹介・あらすじ

「買いなさい。損はさせないから」話題騒然の表題作「ペルシャ猫の謎」。血塗られた舞台に愛と憎しみが交錯する「切り裂きジャックを待ちながら」、名バイプレーヤー・森下刑事が主役となって名推理を披露する「赤い帽子」など、粒よりの傑作集。「国名シリーズ」第五弾、火村・有栖川の名コンビはパワー全開。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 有栖川有栖の作家アリスシリーズ『ペルシャ猫の謎』を読了。短篇7つを収録した、国名シリーズ第5弾(短篇集としては4作目)。

    本作は少し異色。火村とアリスが全く出ないものや、読者の意見が別れそうな真相のもの(もちろん別れるのは当然だが、もっとはっきりした理由で)などがあり特徴的。

    火村たちが出ない『赤い帽子』という短篇。なんとこれは、大阪府警に勤務する方に向けて作られた社内雑誌にて連載されたものだという。大阪府警の警務部教養課から、「うちの雑誌で推理小説の連載を」と依頼されたとのこと。そんな訳で、以前から活躍させたかったという森下警部が主役になっている。火村たちが出なくても、安定の面白さだった。

    表題作『ペルシャ猫の謎』は、意見が別れそうだと前述した短篇。これは全く予想外すぎた。「ある事」を知っている人なら自力で謎が解けるだろう。そして作中のペルシャ猫の描写も可愛い。個人的に雑種の猫が好みなのだが、読了後には表紙のペルシャ猫も可愛く見えてしまった。

    また、ミステリとは言えないようなものもあった。これは単にオレがそう感じただけであり、読者によっては違和感はないかもしれない。それは各々の持つ、ミステリというものの解釈次第であろう。

    全体的に意欲的で、評価に値する一冊だった。

  • 国名シリーズ第五段。
    「切り裂きジャックを待ちながら」「わらう月「暗号を撒く男」「赤い帽子」「悲劇的」「ペルシャ猫の謎」「猫と雨と助教授と」赤い帽子は森下刑事が主役。火村先生がいなくても謎が解けるんだね

  • 猫がちらちらと出てくる作品。
    最初の「切り裂きジャックを待ちながら」が1番ミステリィしてた。ドラマ版と設定が結構違ってたので意外。
    「わらう月」も面白い。ふむふむなるほど。
    「暗号を撒く男」は何かと思ったら、ドラマのあのシーンの元ネタこれだったのか。
    「赤い帽子」は火村アリスコンビの登場無しで森下くんメイン。終わり方がえっここで?!って感じでびっくり。
    「悲劇的」は、読んでてやるせない気持ちになる。
    「ペルシャ猫の謎」はそういうオチ?!ってちょっと肩透かしをくらったけど、とりあえず猫が可愛かった。
    最後の火村先生と猫の小話もほっこり。

  • 国名シリーズ、第五作。どれも面白かったんですが、特に好きなのは「暗号を撒く男」「赤い帽子」と「ペルシャ猫の謎」の三篇。表題作の結末はアリスファンとしては予想外でした…。

  • 解説でも触れられていたが、「朱色の研究」に引き続き、色々釈然としない結末。
    森下刑事が活躍する話や、猫を愛しむ火村先生が見られる話もあるので、全体としてはわるくないけどね!

  • こちらも再読。
    ほぼ覚えていたのは「わらう月」。月の描写が印象的。第三者視点の火村とアリスもいい。
    「赤い帽子」森下くんが主人公。警察の内部事情がわかって興味深い。
    表題作は…これはアリなのか?

  • 題名と表紙の猫ちゃんに惹かれて手に取った。短編集だが、全て舞台が大阪で、登場人物たちがみんな関西弁を話すのが新鮮だった。アリスや火村をメインとする普通の推理ものだけでなく、脇役の刑事が主役のもの、そもそも推理ものでないもの、意外なおちのもの、などレパートリーにとんでいたが、後書きを読んでその理由に納得した。題名の付け方も何かのオマージュだったりして面白い。一番好きなのは、本の題名でもある「ペルシャ猫の謎」。火村と同じく猫が好きだからという理由で。他の作品も読んでみたい。

  • A04-05

  • 火村英生×有栖川シリーズ9作目で、国名シリーズでは5作目なります。全7話の短編集です。なんというか、私的にはあんまりかな。面白い物を書きましたよ。さぁ、どうぞ。面白いでしょう?みたいな感じがして。展開は面白いけど、ミステリーとしては弱いかな。2話目の「わらう月」も主人公だけが分かっていて、それが火村×有栖コンビによって明かされるまで読み手は霧の中。4話目の「赤い帽子」ももうちょっと森下刑事に最後までやり切らせて欲しかったなぁ。と色々残念。

  • 短編集。
    「切り裂きジャックを待ちながら」
    ストーリーは面白く読み進められたが、登場人物に感情移入ができず、最後まで犯人の動機も理解できなかった。
    「わらう月」
    月恐怖症にとらわれた女性の視点で語られる物語。殺人事件と月に関係するアリバイの話。
    「暗号を撒く男」
    ある殺人事件の現場に残されていた暗号を推理する話。まあ、こういう話もあるということで、中休み的に読むのがよいでしょうか。
    「赤い帽子」
    火村助教授とアリスは登場せず、森下刑事が主人公のお話。
    「悲劇的」
    火村助教授の犯罪社会学の課題である学生が提出したレポートに対し、火村助教授が書いた一文についての話。
    私にはよく理解できない話でした。
    「ペルシャ猫の謎」
    別れた恋人が置いていったペルシャ猫と暮らす男性が、ある日自宅で襲われる。犯人は誰か。読みやすくて面白く読めました…が、予想外の結末でした。
    「猫と雨と助教授と」
    火村助教授が飼っている3匹の猫の短いお話。

全162件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

有栖川 有栖(ありすがわ ありす)
1959年、大阪市東住吉区生まれの小説家・推理作家。有栖川有栖・創作塾の塾長。
同志社大学法学部法律学科卒業後に書店へ就職。それまでも学生時代から新人賞や雑誌への投稿を繰り返していたが、1989年江戸川乱歩賞に投稿した『月光ゲーム Yの悲劇 '88』が東京創元社編集長の目に止まり、大幅に改稿した上で刊行し、単行本デビューとなった。1994年、書店を退職して作家専業となる。1996年、咲くやこの花賞(文芸その他部門)受賞。1999年から綾辻行人と共作でテレビ番組『安楽椅子探偵』シリーズ原作を担当する。
2003年、第56回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞した『マレー鉄道の謎』、2007年発表作で「本格ミステリ・ベスト10」で第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」で第1位、「このミステリーがすごい!」で第3位、「黄金の本格ミステリー」に選出と高く評価された『女王国の城』など、多くの作品がミステリ賞で高く評価されている。
2000年11月より2005年6月まで、本格ミステリ作家クラブ初代会長を務める。

ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)のその他の作品

有栖川有栖の作品

ペルシャ猫の謎 (講談社文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする