鬼流殺生祭 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 632
感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (450ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062734561

作品紹介・あらすじ

維新の騒擾燻る帝都東京の武家屋敷で青年軍人が殺された。被害者の友人で公家の三男坊九条惟親は事件解決を依頼されるが、容疑者、動機、殺害方法、全て不明。調査が進むほどに謎は更なる謎を呼ぶ。困惑した九条は博学の変人朱芳慶尚に助言を求めるが…。卓抜な構成と精妙な描写で圧倒する傑作本格ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 時代設定や真相は良かったけど、途中でダレてしまう

  • このシリーズ好きなんだけど続編はもう期待できないのかな

  • 恐るべし霧生家!
    2/12/7

  • 序盤から次々と人が死んでいきます。
    圧倒的に強い童貫軍。先を読む力も、梁山泊の面々よりはるかに上。
    人数でも圧倒している彼らと、どう戦ったらいいのか。

    総力戦。
    全ての人が、自分のできる限りを尽す。
    それでも苦しい戦い。
    同志が死んでいく。

    読んでいてつらいなあ。
    蘆俊義(ろしゅんぎ)も魯達(ろたつ)も死んだ。
    戦場の死ではなかったけれど、彼らもまた戦いの中に死んだ。
    ああ、でも、魯達は楊令(ようれい)の中に梁山泊を遷したな。

    もう誰が死んでもおかしくないけれど、李逵(りき)は生きて終わってほしいな。
    早く大人にならなければならなたっか楊令のそばに、大人なのに子どもの心をもつ李逵がいてくれたら、それだけで読む方も少し安心できると思うので。

  • 既読だったが、細かいところは忘れてたので再読。最後の謎解きはある程度覚えていたけど、それでも中々読み応えある。維新直後という時代背景が重要な意味を持つわけだ。九条・周芳コンビの続編読みたい。

  • いかにも〜な閉鎖的日本ミステリ、にしては禍々しさが足りない感も。ややあっさり。朱芳の話が社会的であまり興味が持てず辛かったけど雰囲気としては好きなほう。前に読んだ短編がイマイチだったので読まず嫌いしていたけど続き読もうかな。

  • 【2015.12.18 追記】

    実は4年前に一度読み終わっていたらしいが、
    まったく記憶になく改めて購入(してしまい)(^ ^;

    読み進めても読み終わっても、
    まったくもって思い出す部分なし(^ ^;
    大丈夫か、俺(^ ^;

    登場人物が多く、人間関係が複雑で、
    ときどき頭がこんがらかる(^ ^;
    巻頭に系図が載ってるのが本当にありがたかった。

    舞台は、一応明治維新後の東京で、
    かなり特殊な環境下での、これまた特異な犯行。
    肥前の武家に伝わる、不思議な因習と禍々しい呪い。
    事件の根底に流れる、意外な秘密。

    かなり緻密に寝られたストーリーは面白いが、
    ややテンポが悪くて...時に冗長に感じる。
    かなりボリュームのある一作だが、
    全体の長さを四分の三にして、テンポアップした方が
    読みやすくなったのでは、という気も(^ ^;

    ご一新で、西洋文化が一気に流入してくる
    混沌とした時代背景と、元公家の主人公と
    病弱な元蘭学医という探偵役のコンビは
    なかなか面白い設定(^ ^

    次作も楽しみである(^ ^

  • 貫井徳郎さんの作品なのですが、貫井さんの作品って毎回、「えぇ???」っと驚かされる事が多いので初っ端から注意深く読んではいたのですが、今回は特にという感じ。
    時代背景と被害者近辺の環境でなんとなく想像ついちゃうかな。

  • 仰々しさを歴史に絡めることで演出し、その禍々しさは確かにこういう形で終焉して然るべきなのだろうな、といったところ。江戸川乱歩に似た作風の中に、時代設定に流されすぎない筋が通してあって、貫井氏の良さは決して死んでいない。途中途中で登場する歴史上の偉人は過分かなと感じたが。彼らの登場により、どこかミーハーな雰囲気が出てしまい、本来大事にすべき重厚な厚みが減ってしまったような印象を受けた。作品によっては、貫井氏の小説は軽いからなー。でもやっぱりこの人の作品は何か期待してしまう。

  • 『事件に限らず世のすべての事象には、始まりとともに結果が含まれているはずなんです。

    人間は生まれたときから死が約束されている。出会いは別れと表裏一体だ。

    だから今度の事件だって、起こった瞬間にその結末はすでに決まっているんだ。九条さんのような第三者が関わったところで、その結末を別な方向へとずらしてしまうだけでろくなことにならない。』

    貫井徳郎先生は本格ミステリもすばらしく面白い。やっぱ謎解きのあるミステリはたまらんな。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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