冬の伽藍 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 52
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  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062734677

作品紹介・あらすじ

煉獄の中で、私は天上の果実を口に含んでいた……。夫を事故で失った高森悠子は、薬剤師として勤めることになった軽井沢の診療所で医師・兵藤義彦と出会う。彼もまた、妻の美冬を自殺で亡くしていた。義彦に恋心を抱きながら、好色なその義父・英二郎の誘いを拒みきれない悠子。エロス匂い立つ、長編恋愛小説。


純潔と淫蕩(いんとう)の狭間 男と女が辿る愛の軌跡

煉獄の中で、私は天上の果実を口に含んでいた……。
夫を事故で失った高森悠子は、薬剤師として勤めることになった軽井沢の診療所で医師・兵藤義彦と出会う。彼もまた、妻の美冬を自殺で亡くしていた。義彦に恋心を抱きながら、好色なその義父・英二郎の誘いを拒みきれない悠子。
エロス匂い立つ、長編恋愛小説。

感想・レビュー・書評

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  • 開始50ページで心掴まされました。そこからはずっと充足感に浸れました。久しぶりに読んでよかったと思える本に出会いました。読後の寂寥感が最高でした。

  • 初めて小池真理子さんの小説を読んだけれど
    情景描写が細かくすぐに引き込まれていった。
    まるで軽井沢の銀世界にいるようで
    私が悠子でも全く同じ道を辿る気さえした。。。
    所々切なくて胸が締め付けられるような場面があり
    最後は悠子を思う摂子の友情に涙。

  • ラストの描写はすばらしい。
    暗い中に美しさがある小説。

  • 悲しいお話。
    小池真理子さんの本は好きだけど、これはあんまり。

  • 「エロいけど泣けるよ。」
    とススメられ、借りて読みました。
    葛藤する心
    狂おしいくらい人を愛する心
    冬の軽井沢の情景…など、
    描写が細かくてさすがだと思った。
    でも…
    正直なところ全然泣けないし、
    感動はしなかったな。
    大先生はエロすぎて気持ち悪いし、
    義彦先生は悲しいくらい裏切られ、
    悠子は粘着すぎる。
    うーん、私はこういうジャンル
    好きになれないなぁ。
    巻末の解説で唯川恵が
    「この美しい結末に、涙することのできる自分が、嬉しかった。大丈夫、私はまだ失ってはいない。」
    と書いているけど…
    私は大丈夫じゃなかったのか。(笑)

  • 唯川恵が解説を書いている。
    「この美しい結末に、涙することのできる自分が嬉しかった。
     大丈夫,私はまだ失ってはいない。大切なものを感じる力をちゃんと持っている。
     私がこの「冬の伽藍」で感じた感動を、今,読者のみなさんと共有していることをとても光栄に思う。」

    うまい。この文章を読んだら,唯川恵の書いたものが読みたくなってしまう。

    作家は、他の作家のよいところを見つけた時に,その作家自身も伸びるのかもしれない。違う方向へ進みながらも、別の方向も良いと思えることに自信が涌くのだろう。

    「冬の伽藍」は第一部は目をつむって、黙々と読み進み,
    第二部の手紙の部分まで辿り着くことが大切。
    第二部の手紙が書きたいがために、第一部があったのだということが分かるかもしれない。
    第三部になると、友人が主人公に変わる。著者に,壮大な構想があったことが分かる。
    文学作品としての出来はいい。読者には、いろいろ必然性を不思議に思う人がいるかもしれない。人を理解するつもりがない人なのではないかと思う。人を自分の都合で判断する人には、本作品の狙いが見えないのだろう。

    文学として成功しているかとい観点では、この本がベストだと思わない。技巧としてはベストかもしれない。

  • 【既読】
    本当に長い、長くて深い愛の話。ラストの描写に号泣しました。
    こんなに胸が締め付けられるのは、2人が出会えた喜びだと思いたい。
    けれど、もう少し出会いが早かったら悠子は…と終わったことを考えてしまう自分が嫌だ。

    自分と正反対で強く、一途に愛に輝く主人公が好きだからこそ小池さんの描く物語を読まずにいられないんだと改めて思いました。

  • 2010.2了
    安っぽいメロドラマみたいと思っていたけど、最後は号泣してしまった。。。

  • 秋の夜長にじっくり読み応えのある小説に浸れました。これは女性ならでは、女性にしか、女性でも理解できない感覚なのかも。

  • 評価は1.

    内容(BOOKデーターベース)
    煉獄の中で、私は天上の果実を口に含んでいた…。夫を事故で失った高森悠子は、薬剤師として勤めることになった軽井沢の診療所で医師・兵藤義彦と出会う。彼もまた、妻の美冬を自殺で亡くしていた。義彦に恋心を抱きながら、好色なその義父・英二郎の誘いを拒みきれない悠子。エロス匂い立つ、長編恋愛小説。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小池真理子の作品

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