第一級殺人弁護 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062734783

感想・レビュー・書評

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  • 面白く読めました。
    京森弁護士、良いですね。

  • +++
    自白した被疑者がなぜ無罪に!?救済されるべき被害者に法はいったい何ができるのだろうか。金融犯罪、中国系マフィア、そして快楽殺人。イリーガルに挑む刑事当番弁護士・京森英二が直面した事件は、日本の社会病理と深く係わっていた。現役弁護士ならではの精密な筆致で描く傑作リーガル・サスペンス。
    +++

    なんだかやる気のなさそうな、おざなりな感じの冴えない弁護士・京森英二が主人公。当番弁護を何とか免れようとするが、いつも捕まってしまい、無難に切り上げようとするも、ちょっとした違和感や、些細な引っ掛かりを放っておけず、首を突っ込むうちに、事件の真相を暴き出してしまう。結果的に見ると見事なのだが、優秀という印象にはどうにも程遠い。なぜかと言えば、物語の最後に、何かしら間抜けな結果が待ち構えていたりするのである。だがそれが、人間臭くて魅力にもなっているのかもしれない。憎めない京森なのである。次第に京森に期待しはじめてしまう一冊である。

  • 貧乏弁護士の京森が当番弁護での事件に巻き込まれていく。長編かと思ったら短編集でしたw主人公のコミカルさも物語の中では良いアクセントになってます。

  • 2009/7/3
    短編連作。
    読みやすい。
    そして期待してたよりおもしろい。
    もっとお固いのかと思ってたよ。
    京森弁護士のメロス的なオチがいいのだ。

  • まあまあ面白かった。ちと古いが。

  • 2015 4/11

  • 直球じゃなく変化球?隠し玉?正論ではないのになぜか弁護士の判断に納得してしまうってw 短編なので楽に読めるのも高評価。

  • 京森弁護士、いいです。

  • 京森英二という若手弁護士が「刑事当番弁護士」として活躍する。主人公は、秘書の給料にも事欠く状態で、割のいい仕事をやりたいのだが、やむを得ず引き受けた困難な刑事事件に没頭していく。DNA鑑定の意外な盲点を浮き彫りにしている「鑑定証拠」や銀行の内部資料を違法で手に入れて外部に出せなくなるはめに陥る「民事暴力」が面白かった。「刑事当番弁護士」の実態や科学捜査への盲目的な信頼の危険を知ることができる。

  • 刑事当番弁護士のリストに名簿登録してしまった事を悔やむ京森英二は当番弁護の日には連絡の入らないことを祈るが…
    関わった5つの事件。

    不法在留ー不法在留者として捕まった中国籍のガクと接見した京森は、彼から未払い賃金の取り立てを頼まれる。が、京森が相手方の専務と話した直後ガクが殺されてしまい…
    知らないだけでかなりの数の不法入国・在留者っているんだろうな-

    措置入院ー市の清掃職員を突き飛ばし殺害した岡野と接見した京森だが、彼の話は支離滅裂。調べてみれば岡野は精神病棟からの脱走者だった…
    所謂弱者を楽しみの為にいたぶる奴らは同じ様な目にあわせられればいいのに-

    鑑定証拠ー殺人罪で起訴され自白した村岡。ハメられた上、自白も強要され自身は無実だと主張する。資産家の父親は死期にあり弟は何やら画策しているようで…
    DNA!CSI!養子縁組みとかいやらしいことするな-でもスッキリした-

    民事暴力ー銀行の支店長から面会を求められ、大口の仕事かと浮かれる京森だったが、その支店長が殺されてしまい…
    銀行ゴロとか複雑怪奇なシステムて???でもやっぱり不正に手を貸すと報いを受けるはめになるよね-

    犯罪被害ー抵当物件の占有屋と立退料を支払うことで交渉成立させた京森。しかし占有屋が凄惨な死体となって発見され…
    加害者は被害者となり、残された遺族は…
    これが一番難しい-怪物だけど家族だから庇いたい気持ちも分からなくもない-けど、死ぬときは道ずれにしてくれるの?残してって解き放たれちゃたまらないよ?
    DVに関してはこの物語の時代よりは年月経ってるし、シェルターとか対応策も充実してきてるよね?まだ充分ではなくとも。

    京森は、いまひとつ決まらないのが身近な感じでいいんだろうけど…物語なんだしビシッと決めてくれてもいいのよ?て感じでした。
    それぞれ長編にできそうなのにコンパクトに纏まってて読みやすかったよ。

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著者プロフィール

1955年茨城県生まれ。早稲田大学法学部卒。ジョン・グリシャムの作品に影響を受けて小説執筆を始め、横浜弁護士会に所属しながら1994年『検察捜査』で第40回江戸川乱歩賞を受賞。現役弁護士ならではの司法界のリアリティと、国家権力の影を作品に取り込むスケールの大きいエンターテインメントで人気を博す。著書に『違法弁護』『司法戦争』『第一級殺人弁護』などがあり、本書は『検察捜査』『新検察捜査』に続き女性検事の岩崎紀美子が活躍する最新作である。

「2023年 『検察特捜 レディライオン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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