黒猫の三角 Delta in the Darkness (講談社文庫)

  • 講談社 (2002年7月16日発売)
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本 ・本 (472ページ) / ISBN・EAN: 9784062734806

作品紹介・あらすじ

1年に一度決まったルールの元で起こる殺人。今年のターゲットなのか、6月6日、44歳になる小田原静江に脅迫めいた手紙が届いた。探偵・保呂草は依頼を受け「阿漕荘」に住む面々と桜鳴六画邸を監視するが、衆人環視の密室で静江は殺されてしまう。
森博嗣の新境地を拓くVシリーズ第1作、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • Vシリーズ 第1弾
    黒猫の三角
    仕事やらイベントやらで2週間以上読み終わるまで時間が掛かってしまった
    全てがFになるに匹敵する名作です
    (夏のレプリカ。。。)

    シリーズ続くの楽しみ

    S&Mシリーズの犀川先生と萌絵が抜けきれない状態で読み始めましたが、瀬在丸紅子、保呂草潤平、小鳥遊練無、香具山紫子、根来機千英と
    S&Mシリーズのキャラとは違った色の人も登場して、ワイワイと事件解決していくとこはS&Mシリーズより、事件事件してない感じでしょうか
    (読みやすいが、登場人物の勝手がわかるまでは少し時間かかりました)

    瀬在丸紅子と保呂草の天才同士の掛け合いは
    言葉選びも概念も思想もめちゃくちゃ面白かったです(へっくんが形成されるわけだわと)

    林は弱い桑を選ぶ。
    (林選弱桑、読み方わかりませんが、意味は確かにと思いつつも、部首と数字の組み合わせとか絶対気付けないでしょと。でもいい概念。)

    タイトルや数例関連も
    練りに練られてる感じが、次作への期待も高まり最高でした

    Vシリーズ第二弾
    人形式モナリザへ
    保呂草楽しみだぁ(本領発揮へ)

  • やっとS&Mシリーズを読了し、Vシリーズにたどり着きました。

    Vシリーズの初巻ということで、変な先入観を持ちたくなかったので、まったくのノーガード戦法で読んでみました。
    だからVシリーズの「V」がなんのVなのかも知らなかった(笑)。

    いや、森博嗣節がさく裂で楽しめました。おもしろかったな~。
    S&Mシリーズよりも軽い謎解きのミステリーかな。
    S&Mシリーズは、
      「人間とはなんぞや?意識とはなにか?」
    みたいな深淵な深みにはいっていくからね。

    Vシリーズはキャラクターがみんな魅力的。
    特に主人公の紅子(元華族で、子持ちのバツイチだけど若くて超絶美人w)が素敵すぎる。

    途中の
     天才VS天才
    の戦いは手に汗握るわ。最高でした。

  • S &Mシリーズを読み終えたのでVシリーズに突入。
    前シリーズにも増して濃いキャラが揃っていて面白かった。
    次作も楽しみ。

  • S&Mシリーズとはまたちょっと毛色の違ったお話だった。
    こちらは主要人物が4人?
    ごちゃごちゃしている印象があり、前シリーズ程のまとまり感とかがないように感じる。
    単に主要人物が多いのに慣れてないだけなのかも…

    個性的すぎるキャラクターが多く登場して、個々人にも謎が多い。
    今後はさらに掘り下げていくのかな?
    むしろ今作が序章みたいなものなのかな?
    事件と言うよりキャラクターに圧倒されたお話だった。
    今後も彼らがどう動いていくのか気になる。

  • これまでいわゆる「S&Mシリーズ」、つまり森氏のいわば代表作しか読んだことがなかったが、このたび、かなり久々に、しかもS&Mシリーズではない作品を読んだ。まるで「めぞん一刻」を想起させるような、古そうなアパートとその大家でもある豪邸に住む人たちの間に起きる事件についての物語である。
    S&Mシリーズの主人公たちは「品行方正な変人」だったが、こちら(Vシリーズというらしい)の主人公は、直截な胡散臭さを備えている。
    紹介文に「一年に一度決まったルールの元で起こる殺人」とあるが、そこには森氏らしい数字遊びが盛り込まれている。といっても、難しい数理や公式などが出てくるわけではないので、(私のような)文系人間でも抵抗なく読むことができる。むしろそうした数字遊び的な要素は、事件の本質を撹乱する要素でもあるかもしれない。
    S&Mシリーズとの対比ということになるが、本シリーズはより登場人物が(主人公のみならず)個性的で、繰り広げられる会話も軽妙洒脱である。このシリーズの一作目ゆえ、おそらく、今後このシリーズにレギュラーメンバーとして登場するであろう人物の紹介も書かれている。ともあれ、軽妙でテンポよく進む物語の中に、巧みにプロットを忍ばせる森氏のテクニックにはまたも舌を巻いた。
    凝ったトリックを好む向きには、敬遠される要素もあるかもしれない。幸い、私はミステリー小説を読むときも、血眼になって犯人探しや動機解明をしたりしないタイプである。何気なく読み進め、漠然とした憶測は持つけれど、それが裏切られることに心地よさを覚える。本作はそうしたタイプの読者には、抵抗感はないだろう。
    胡散臭い個性あふれる登場人物たちを忘れないうちに、次作も読んでみようと思う。

  • 森博嗣先生の作品もついにVシリーズ突入!

    S&Mシリーズに比べるとキャラクターの個性が際立っており非常に魅力的ですね。少しドロドロした恋愛模様も予感させる展開だったので、今後、4人の関係性がどうなるか非常に楽しみです。ミステリィとしての面白さはまだ1作目なのでなんともなんですが 、今作は登場人物たちの自己紹介的な作品だと思いますので、そのあたりの盛り上がりにも期待して、次回作を楽しみにしたいと思います。

    ※森博嗣先生の作品は、他作品でも「あれ何だったの?」って展開が度々あったので、気にしてもしょうがないと思うんですが、結局小田原兄弟のいざこざって何だったんですかね?犯人の動機に関係あるかなと思ってたんですけど最後までスルーされてびっくりしました。いや、でも今回の話は「殺人の動機など理解できるものではない」というものだったと思うので、そんな痴情のもつれみたいな安い展開じゃないよっていうミスリードなのかな?好意的に考えすぎ?

  • Gシリーズの前に読むべきと気付き、今さらですが読みはじめました。個性的なキャラクタたちがこれからどう活躍していくか楽しみです。ベタですが紅子が好きです。

  • 相変わらずの心地よい森博嗣節だった。
    「人を殺すことってなんでいけない事なの?」
    「どんな理由があったらいいの?」
    純粋な世界への疑問が突き刺さってきた一作だった。

    このミステリはトリックであるhowを楽しむのではなく、whyとwhoを楽しむミステリだと思う。
    (もちろんトリックもしっかりしている)

    プロローグからすでに伏線は始まっている。
    これからのシリーズが楽しみになった。

  • S&Mシリーズを読み終えてかなり時間が経ちましたが、ようやくVシリーズ1作目。
    綺麗に騙されました…こんなのわかる人いるのか…?動機とかトリックよりも、登場人物のキャラや会話や理系蘊蓄が楽しいミステリー♪

  • またまた会社の方に貨していただいた。

    犀川先生のシリーズに大嵌りした私だが、こちらのシリーズはどうだろう?
    期待度が高すぎて★★★評価にさせてもらったが、十分楽しめる。

    個性豊かな登場人物で、物語は実に軽快。

    この物語のテーマの1つに殺人の動機があるのだと思うが、先日この本を貸してくれた会社の女性が、森先生は京極夏彦先生と交友があるということを教えてくれた。

    そういえば、京極先生も殺人の動機について「魍魎の匣」で綴られていたことがあったように記憶している。

    お二人で、そんな話をすることもあるのかな?何となく興味深く読み進められた。今は借りている本が山ほどあるが、一段落したら、また京極堂シリーズも再読したい。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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