マークスの山(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 298
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062734912

作品紹介・あらすじ

「俺は今日からマークスだ!マークス!いい名前だろう!」-精神に「暗い山」を抱える殺人者マークス。南アルプスで播かれた犯罪の種子は16年後発芽し、東京で連続殺人事件として開花した。被害者たちにつながりはあるのか?姿なき殺人犯を警視庁捜査第一課七係の合田雄一郎刑事が追う。直木賞受賞作品。

感想・レビュー・書評

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  • マークスの山に取り憑かれた哀しい少年。
    かって、何が起こったのか…
    初期の代表作の1つ。
    刑事物として、迫力があります。

  • 直木賞受賞作、非常に重厚で密度の高い作品でした。一気読みしたいのになかなか進まず
    内容と相まって息苦しさ焦燥感が半端ない。真綿でじわじわ首を締められるかのようです。
    個人的には後半の林原との対峙がいまいち。ペコ刑事の(名前が一緒でひっそり笑った)
    どす黒い面を期待していたし『彼』がどうなったか、そっちの方が気になって…長いわ、と。
    ラストはもう「早く、間に合って、間に合って!」それしか出てきませんでした( ノД`)゚。

  • サスペンスか警察小説か微妙だが、下巻の紹介文に警察小説と書かれていたのでそちらに分類。同種の凶器による連続殺人の裏に見え隠れする昭和57年の殺人と心中事件、謎の圧力によって間々ならぬ捜査、その中で次第に事件の全体像が浮かんでくる様は、上巻だけでもかなり引き込まれるものがある。事件の発端は、野村の殺人なのか?とか、平成元年の事件の真相は?とか、この時点でもいろいろと想像できるので、想像と比べつつ下巻を読むのも楽しそう。

  • マークスはかわいそうだ。悲しい。
    高村さんの小説で一番好き。
    北岳のエピソードにじんとくる。富士山と昇る朝日を見たかったんだ。その後の状況も病気もどうにもならなかったとしても、よい状態の時に見せてあげたかった。

    文庫でしか読んだことがない。ハードカバーと読み比べたいと思いながら、うかうかしてるうちにハードカバーは図書館でも見かけなくなった。

  • お金があったら、あの子にメロンを買ってあげよう。そう考えた、孤独な男の子のはなし。壮大そうに見えて、たったこれだけのことだった気がする。それがとてもかなしい。

  • 重厚な警察小説。
    文章の端々までに緊張感が漲っている。それが息詰る物語の展開とリアルさを創り出している。様々な伏線が絡み合う物語の構成はさすが。
    丹念な人物描写と心理描写。警察内部での政治的駆け引き。殺人事件の背後に蠢くエスタブリッシュメントの不気味さ。
    ただ、結末に納得がいかない。犯人の動機をしっかり描いて欲しい。
    その点が惜しい。

  • 数年前に一度読んだのですが、文庫で大幅書きかえされたということで、文庫の方を再読!
    相変わらず一気に引き込まれる高村文学!

  • 中学生の時に感動した本。
    もう一回読んでみてもまた感動。

    高野、薦めてくれてありがとう^^!

  • 大阪ダイスキー!
    な高村薫による、合田シリーズ第一作。
    あ、いえ、これは大阪の話ではないんですが……!
    でも高村さんといえば、とかく大阪よね。

    ズック(←文庫版ではシューズかなんかに変更されてて切なかった……)の刑事、合田さんがセンチになったりアグレッシブになったりセンチになったりしながら頑張るよ。という話です。

    高村さんの話はどれも面白いのですが、とかく読むのに体力を使います。
    休日や秋の夜長に、じっくり読むことをオススメします。
    でもこの作品は比較的読みやすいように思う。

    あと、高村さんといえば「加筆修正の鬼」であることで有名です。
    単行本と文庫本では印象が全然違うので、出来れば両方読んで頂きたいところ!
    それと、単行本では全然そんなことないのに、文庫になると突然HOMOっぽくなるのも特徴。
    あまりに突然で、腐女子も戸惑うほどです。
    いやでも、本気面白い! よ!

    そういえば高村さんは頑なに「大阪弁」という言葉を使わず、「大阪言葉」と表現なさるのは何でなんだろう……!
    大阪弁は色気がなくてよろしくないのかしら。

  • マークス、照柿、レディ・ジョーカーと続く合田刑事のお話。
    照柿まで読んでいまだ手に入らないレディ・ジョーカー(涙)方法はいくらでもあるのに腰のおもい人です。図書館いくか…
    重厚でおもしろかった、すごく。覚醒したマークスのもつ、ひんやりとして猛々しい熱をもったような狂気が行間からにじみだしてきて(それは私の妄想ともいう)圧巻でした。照柿もそうです。ミステリという感覚はあまり持たなかったのですが、おもしろかった。マークスは映画にもなっているそうで、いずれチャンスがあれば見てみたい。

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著者プロフィール

高村 薫(たかむら かおる)
1953年大阪市東住吉区生まれ、現在大阪府吹田市在住。国際基督教大学教養学部人文学科(フランス文学専攻)卒業。外資系商社の勤務を経て、作家活動に入る。
1990年『黄金を抱いて翔べ』で日本推理サスペンス大賞、1993年『マークスの山』で直木三十五賞、1998年『レディ・ジョーカー』で毎日出版文化賞、2016年刊行の『土の記』では大佛次郎賞、野間文芸賞、毎日芸術賞をそれぞれ受賞し、新たな代表作となった。
『レディ・ジョーカー』を境として、重厚な社会派ミステリーから純文学に転向。織田作之助賞選考委員を務める。

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