マークスの山(下) (講談社文庫)

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レビュー : 240
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062734929

感想・レビュー・書評

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  • やっと読み終わった~
    ちょいと挫折しそうになりました
    第109回直木賞受賞作【マークスの山】

    非常に悲しい物語であります
    東京で起きる連続殺人事件
    被害者たちは、ある大学の山岳会で繋がったエリートたち
    この連続殺人事件の発端は、過去に南アルプスであった不可解な事件で、すでに解決したとされるもの
    この16年前の事件と犯人と被害者を繋ぐものは、なんであるのか!!という物語

    犯人の『マークス』と名乗る男
    実は、この男・・・・精神障害者であります
    幼い頃に両親を一家心中で亡くし、その時に負った一酸化中毒症の影響で重度の健忘症を患っています
    脳内で『明るい山』と『暗い山』が交互に現れ、精神を蝕まれた男
    自身が何者かも解らず、犯罪を重ねていく
    何が彼を殺人に導いていくのか・・・・・・

    しかし、この物語
    文章が
    長ーい

    主人公である警視庁捜査一課の合田の心情
    行ったり来たりする心の迷いと憤りが切々と語られていく・・・・・・
    これがこの作品の一つの醍醐味なのでしょう
    ですが、捜査側のお話はちょっとうんざり・・・

    それに比べて殺人犯・水沢裕之と看護師・高木真知子のお話は、とても悲しく・・・・・
    もう少し、水沢裕之の心の闇を覗きたかったかな

    もちろん16年前の事故、事件と現在起きる殺人事件、山岳会の係わり合いを結びつけるストーリーの緊迫感はハンパなく読者を引き付けるわけで、途中で投げ出すわけには、行かなかったのですが・・・・・
    暇つぶしにかるーく読む作品ではないと思います
    じっくり、じっくり読みたい作品です

  • 犯人が分かっているからこその、そこへ至るまで次々に明かされていく真相にページをめくる手が止まらなかった。
    警察の意地、犯人の心境、山という舞台…
    何とも重い小説でした。

  • (上巻より)

    最後に遺言という形の独白で真相が明かされるに至っては、
    怒りさえ感じた。

    結局、連続殺人事件の動機はよくわからないし、
    「山」で起こった心中事件と殺人事件は偶然だったし、
    殺人事件の犯人と心中事件の生き残りが近所に住んだのも偶然だったし、
    「山」で罪を犯した者の家にその生き残りが侵入したのも偶然だったし、
    そんなに偶然が多すぎては、もはやミステリーとは言えない。

    はたして、最新作までたどり着けるのだろうか。

  • 上巻に同じ

  • 殺人犯を特定できない警察をあざ笑うかのように、次々と人を殺し続けるマークス。捜査情報を共有できない刑事たちが苛立つ一方、事件は地検にも及ぶ。事件を解くカギは、マークスが握る秘密にあった。凶暴で狡知に長ける殺人鬼にたどり着いた合田刑事が見たものは…。

  • 直木賞受賞作品
    しかし、読みにくい。そして個人的な評価はいまいち(笑)

    下巻では、狙われている蛍雪山岳会のメンバを守り、マークスを捜索する警察が描かれています。
    これまた警察内部の内部抗争により捜査情報が共有できなかったり、圧力かけられたりとうんざりするような描写が続きます。
    よくよく考えてい見ると、本書は警察小説の最高峰と言われているので、そういった警察内部の描写がポイントなのかもしれません。
    だとすると、もう十分(笑)
    警察小説ならば、他の警察小説の方がよっぽど面白いと思います

    そんな中、いよいよ、上巻で描かれた事件や、暁成大学OBが隠していた秘密が明らかになります。
    しかし、これが遺書と形で明かされています。
    これは、ずるくないですか?
    捜査でわかるのではなく、かかわっていた人の告白でわかっちゃうのってなんだかなって感じです。

    さらに、一番もやもやするところは、なぜマークスがそのOB達を殺そうと思ったのか、その動機です。
    明確に読み取れませんでした。
    恐喝しようとして自分が狙われたから?
    そもそも暁成大学OB達が隠そうとした秘密や、上から圧力がかかっていた理由づけも腹落ちしないです。

    ということで、スッキリ終わらないところが、不満な物語でした。

    読むのにめちゃくちゃ時間がかかってしまいました!

  •  解説の偉い先生が好き勝手書いてるけど、それに近い読後感なのが悔しい(>_<)
     小説としてはほんとに面白い……んだけど、ミステリーとしては決して高評価しにくい作品だった(´ェ`)ン-…

     終盤の展開が、なあ……(´ェ`)ン-…
     まさか、肝心要のタネ明かしをぜんぶ「犯人」の告白状(遺書)で済ませてしまうとは……(´ェ`)ン-…
     そのほか、マークスにそもそも犯行を隠す意図が希薄だったり、「犯人」側の言行が粗忽すぎたり……(´ェ`)ン-…
     それなのに、合田らの推理・捜査によって独力で掴んだ事実なんてほとんどないんでは? 敵失ラッキーばっか(>_<)
     本作に登場する警察連中って正直、かなり無能に見える……一生懸命頑張ってる様子はよく分かるんだけど……(´ェ`)ン-…
     まあ、「名探偵」が登場しないからこそ、リアルで深みがある「本格小説」ってことになるんだろうけど……(´ェ`)ン-…
     
     ところで、国のお偉方が陰に陽に隠そうとした「事実」って、それほどの大ごとだったのかなあ?(´ェ`)ン-…
     若気の至りで勝手に責任感を増大させ、大人になったらそれをたらい回し・忘れたふりして、実際以上の大問題と関係者だけが勘違いしたんでは?……そもそもは単なる「事故」に過ぎなかったはずなのに……(´ェ`)ン-…

     マークスくんについても、結局同情の余地のない「異常者」にしか見えなかった(>_<)

     なんというか、合田刑事はじめ捜査側のキャラクターが総じて魅力的で、ぐいぐい読ませるんだけど、肝心のストーリーがいまいち……事件そのものがつまんない、というより、それに関わった犯人連中の人間像やその後処理の仕方に疑問が多いし、小説として面白みがない(>_<)

     こう言っちゃ何だけど、ミステリー要素が本作においては邪魔……に思える(>_<)
     とにかく、長い「遺書」の引き写しが出てきたあたりからまるで別の小説になったかのよう……そこから全面書き直ししてくれたらなあ、と思う……(´ェ`)ン-…

     次に読む「照柿」ってのも合田刑事ものらしいから、そっちの方に期待( ´ ▽ ` )ノ

    2017/12/27

     ……解説先生、ほんとに真知子みたいな自分のない女を魅力的だと思ったの? まさかイヤミでああ書いたんじゃないよね?(´ェ`)ン-…
     


  • この結末は。。。非常に残念だ。

    と、登場人物の刑事だけでなく読者も思うのではないでしょうか


    2017.9.10
    110

  • まだ真相にたどりついてない気がする。

著者プロフィール

高村 薫(たかむら かおる)
1953年大阪市東住吉区生まれ、現在大阪府吹田市在住。国際基督教大学教養学部人文学科(フランス文学専攻)卒業。外資系商社の勤務を経て、作家活動に入る。
1990年『黄金を抱いて翔べ』で日本推理サスペンス大賞、1993年『マークスの山』で直木三十五賞、1998年『レディ・ジョーカー』で毎日出版文化賞、2016年刊行の『土の記』では大佛次郎賞、野間文芸賞、毎日芸術賞をそれぞれ受賞し、新たな代表作となった。
『レディ・ジョーカー』を境として、重厚な社会派ミステリーから純文学に転向。織田作之助賞選考委員を務める。

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